ニンジャスレイヤー二次創作【ラン・コワード・ラン】♯９&エピローグ

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ムフォーフォーフォー……大儀である」後方から響いた声に、ザンシンしていたリフレックスは硬直！振り向いた先には、異常痩身ニンジャの押す車椅子に座るロードの姿！「は……ハハーッ！」リフレックスは反射的に跪く！「タイヘン・シツレイいたしました！」20 #4215tk

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「ドーモ、リフレックスです！」跪いたままオジギするリフレックスに、ロードは手を掲げた。その手にはブレーサーが装着されている。「クルシュナイ、クルシュナイ」「ハハーッ！」「イヤーッ！」その時、後方から彼を飛び越しロードの側に着地する小柄な影あり！21 #4215tk

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「ドーモ、リフレックス＝サン。パラゴンです」リフレックスは目を見張る。大参謀たるグランドマスター、パラゴンまでもがこの場に？ドラゴン・ユカノを追ってきていたのか？……彼の動揺に構うことなく、パラゴンは陰気な声で言う。「ドラゴン・ユカノの捕縛、ご苦労であった」22 #4215tk

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パラゴンはリフレックスの背後、取り押さえられたユカノを見やる。ディプレッションがジツを解除し、オジギした。「ドーモ、パラゴン＝サン。ディプレッションです。こちらはアデプトのベリジェレント＝サンとアプレンディスのイルネス＝サン」「うむ」23 #4215tk

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もがくドラゴン・ユカノを、ベリジェレントとイルネスが二人掛かりで押さえつける。もはや逃れられぬだろう。パラゴンはそれを一瞥した。「……警護隊の所属だったな、ディプレッション＝サン。見事な連携だ」「勿体無いお言葉」ディプレッションは再度オジギ！24 #4215tk

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「これにて、ドラゴン・ニンジャと三種の神器はギルドに還った！」パラゴンが大音声をあげる。リフレックスらにだけでなく、ユカノの捕縛に集まってきたザイバツ・ニンジャたちに！「式典は滞りなく執り行われる！琥珀ニンジャの間へ集合せよ！」26 #4215tk

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……ぞろぞろと撤収するザイバツ・ニンジャたちを見やってから、パラゴンはまたディプレッションらへと視線を戻す。「ディプレッション＝サン。部下とともにドラゴン・ニンジャ＝サンを琥珀の間へとお送りせよ」「は」ディプレッションが頷いた。27 #4215tk

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キョート城ホンマル地下、琥珀ニンジャ像の間。その中心にある円形カワラ屋根付きの円形台座は、円形ハイ・テック・ショウジ戸によってその内部を覆い隠されている。リフレックスはその中にいた。現在、彼はディプレッションらと共に式典の準備に取り掛かっている。29 #4215tk

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とはいえ、彼の仕事はドラゴン・ユカノをここに護送することでほぼ終わった。もう出る幕はない。何故ならば。「ンアーッ！」「テメッコラー！暴れんじゃねえぞ！」「ベリジェレント＝サン、もう少し奥ゆかしく……イルネス＝サン。鎖は」「アッハイ、ここに」「よし」30 #4215tk

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リフレックスは背後から聞こえる衣擦れの音や、鎖の鳴る音を聞いて思わず顔を覆った。現在、ベリジェレントら女ニンジャがドラゴン・ユカノの体を改めた上で、枷をつける作業を行っている。女性が多いという理由でパラゴンから任されたのだ。31 #4215tk

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（（（俺、ここにいる必要あるか？）））背後の物音に振り向かぬよう気をつけながらリフレックスは思う。一応、彼がまだここにいる名目はある。未だ城内に潜む侵入者……タカギ・ガンドーの襲撃への備えである。（（（本当にタカギ・ガンドーとはなあ）））32 #4215tk

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リフレックスは己の勘が当たっていたことに半ば驚き、半ば呆れていた。同時に彼のニンジャ第六感は、この場に襲撃が起こり得ないことを知らせている……「終わりました」「そうか！」リフレックスはディプレッションの声に反射的に振り向いた。振り向いてしまった。33 #4215tk

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「ア……」故に、彼は間近で見ることになる。腰につけた薄絹一枚以外は何も身に纏わぬ、ドラゴン・ユカノの艶姿を！そのバストは豊満だった。視線に気づいたらしいユカノが彼をきっと睨む。「リフレックス＝サン」イルネスが二人の間に割り込む。「あまりこちらを見るのは、その」34 #4215tk

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「す……すまない。スミマセン」イルネス越しにリフレックスはドラゴン・ニンジャに謝罪。歩いてきたベリジェレントが肩を竦める。「いいんじゃねえのか少しくらい。式典が始まったら晒し者だろ」「ベル……そういう言い方はどうかと思うぞ」リフレックスが嗜める。35 #4215tk

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ショウジ戸の向こうからはざわめきが聞こえる。もう相当数のザイバツ・ニンジャが集まっているか。リフレックスがそれを知覚するのとほぼ同時に、円形台座中央の床が丸く沈み込んだ。「イヤーッ！」そこに開いた穴から、パラゴンが飛び出てくる！36 #4215tk

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「式典の準備は整ったか」「整いましてございます、パラゴン＝サン」「チョージョー」ディプレッションの報告を聞き、パラゴンは頷く。そしてリフレックスたちを見やった。「ディプレッション＝サンと共に式典へと合流せよ」「「「ハハーッ」」」37 #4215tk

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……円形台座を辞し、渡り廊下へと出たリフレックスら一同は誰からともなく息を吐いた。「緊張した……」最初に声を上げたのはリフレックスである。ベリジェレントがそれに頷いた。「オレ、ロードをあそこまで間近に見たの初めてだ」そして凝りを解すように腕を回す。38 #4215tk

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「私語は慎みなさい、二人とも」ディプレッションが苦笑する。「早くしないと式典が始まってしまいます。話はそれからでもいいでしょう」「成る程」「一理ある」……一同は琥珀ニンジャ像の間へと入場し、後方へと陣取った。前方はもはや入る隙間もない。39 #4215tk

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式典が始まる。荘厳なパイプ・オルガンと奴隷オイランによるニンジャ賛美歌。円形台座のハイ・テック・ショウジ戸が開き、繋がれたドラゴン・ニンジャの姿が露わになる。どよめきがBGMを掻き消す……そして、台座後方に、ドゲザするニンジャスレイヤーの映像……40 #4215tk

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……「リフ？」「……あ、ああ」ベリジェレントに声をかけられ、リフレックスは慌てて顔を上げた。彼女は心配そうにこちらを覗き込んでいる。「どうした？さっきから」「……気分が悪いんだ」彼は端的にそう答えた。理由には心当たりがある。先ほどのニンジャスレイヤーの映像。41 #4215tk

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ロードの威光に触れ、ブザマを晒したニンジャスレイヤー。せせら笑う者もいた。しかし、リフレックスはそうしようとも思わなかった。何かがおかしい。それだけが頭の中を堂々巡りしていた。もはやパラゴンの演説が耳に入らぬほどに、彼のニューロンは苛まれていた。42 #4215tk

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（（（サラマンダー＝サンを倒せるワザマエの持ち主が、あんな……キョジツテンカンホー……？もし、ニンジャにも通用するならばあのような罪罰罪罰罪罰罪罰ロードの怒りはあのように恐ろしい……しかし）））リフレックスは苦しげに顔を歪める。何かがおかしい。43 #4215tk

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「リフレックス＝サン」ディプレッションもまた彼の異常に気づいたようだった。「……もう少しだけ我慢を。バンザイ・チャントが済んだ後にここを退出し、風に当たりに行きましょう」「……わかった、すまない」リフレックスは詫びた。ちょうどその時、パラゴンが腕を振り上げた。44 #4215tk

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「ガンバルゾー！」「「「ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！ガンバルゾー！」」」………… 45 #4215tk