- RiverInWestern
- 2168
- 0
- 0
- 0
「随分な言い草だな」リフレックスは口を挟む。「そんなに酷いのか、派閥争いってのは」「キョート城内では常に見えぬイクサが繰り広げられていると言っても過言ではありません」ディプレッションが言う。「……息が詰まるようでした。それで私はランチハンド=サンの元へ」84 #4215tk
2015-01-30 15:06:16「ランチハンド=サン?あのおっさんがどうして出て来るんだ?」「あの方はケイビイン=サンの直属なのですよ」ベリジェレントの疑問に、ディプレッションが答える。「彼とコンタクトを取った時点で、私はイグゾーション=サンの派閥を離れたのです。清々しましたね」85 #4215tk
2015-01-30 15:09:09「そこまで言われるなんて。イグゾーション=サンってのはそんな……その、アレなのか?」「いえ、あのお方は素晴らしい方ですよ。パーガトリー=サンと違って」ディプレッションの言葉に、リフレックスは顔を引きつらせる。パーガトリーもまたグランドマスターだからだ。86 #4215tk
2015-01-30 15:12:04「……ですが。あの方に認められようと躍起になるあまり、カラテを疎かにしてつまらぬ仕事に終始する同僚やセンパイを見てしまうと……ハーアア」ディプレッションは大仰にため息をつく。「とてもではありませんが、私には気風の合わない場所としか」87 #4215tk
2015-01-30 15:15:14ベリジェレントが同情するようにディプレッションを見る。「大変なんだな、キョート城も」「大変ですよ。なので私は、警護チームに配属されて心うきうきしています」彼女は悪戯っぽく笑った。「カラテのオタッシャなお二人とも組めましたしね」88 #4215tk
2015-01-30 15:18:02「カラテ……ああ、そうだ」リフレックスはふと思い出した。「このへんでカラテ・トレーニングができる場所は」「近くにレンタル・ドージョーとザゼンルームがあります。そこを使えば良いでしょう」「至れり尽くせりだな!」ベリジェレントが無邪気に笑った。89 #4215tk
2015-01-30 15:21:19「カラテ鍛錬には、ぜひ私も混ぜてもらいたいですね」「オレは大歓迎だ。さっきの負けを取り返してやる……リフもいいだろ?」「え?ああ、もちろん」「あら嬉しい」ディプレッションが満足げに眼を細める。「フツツカモノですが、よろしくお願いします」90 #4215tk
2015-01-30 15:24:21「ヨロコンデー!こちらの台詞でもあるな、それは」リフレックスもようやくリラックスした笑みを浮かべられるようになっていた。ベリジェレントも頷いて同意を示している。彼は思う。ここならうまくやれそうだ。窓からは、ようやく朝日が差し込み始めていた。91 #4215tk
2015-01-30 15:27:06◇客電◇だいぶ長くなってしまったが、これで本日の投下は終了です。新たな女ニンジャのエントリー……これはもしや……!? そう思った読者もいるかもしれないが、なんかの闇に触れるのは得策ではないとだけ申し上げておこう。実況アリガトゴザイマス!◇客電◇ #4215tk
2015-01-30 15:28:35まとめとかそういうのはなるべく早くやるのでごあんしんだ。続きはなんか気が向いたらやります。いいね? #4215tk
2015-01-30 15:29:21◇オマケ◇ディプレッション=サンのいう『同僚』は……デトネイター=サンや……ブラックバンダム=サン……そのようなものではないか? エッ? どっちも見覚えがないだって〜ッ!? 彼らは書籍版に登場だ。好きなエピソード探しのついでにチェックしてみては?◇以上です◇ #4215tk
2015-01-30 15:31:55つづきのおはなし: