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木村艦隊は第2小隊に対し砲撃を8分間続け、うち1隻が炎上します。これは木村艦隊の砲撃によるものなのか、瑞雲の爆撃によるものなのか、あるいは友軍機の誤射なのかははっきりしていません。
2015-02-22 21:54:45第2小隊はその後も木村艦隊に攻撃しようとしますが、不幸にも珊瑚礁に引っかかり、座礁してしまいます。 さらに後方の第1小隊も友軍機の誤射を受けて、とても攻撃どころではないという散々な結果でした。
2015-02-22 21:55:13この時の魚雷艇の編成は 第1小隊 PT17 PT80 PT82 PT84 第2小隊 PT76 PT77 PT78 PT81 でした。 (PT…Patrol Torpedo boat、哨戒魚雷艇の略)
2015-02-22 21:56:17いよいよ木村艦隊はサンホセ泊地西方に到着します。 旗艦・霞を先頭とした第3戦闘陣形(単縦陣)をとります。しかし、泊地に居るのは魚雷艇ばかり。失望した木村艦隊は目標を艦船から湾の砲撃に変更します。
2015-02-22 21:58:31木村艦隊がマンガリン湾の砲撃のため反転した時、最後尾に居た杉に爆弾が投下されます。 至近弾を受けた杉は計器類が破損、速力が24ノットまで低下してしまいます。
2015-02-22 21:59:04多号作戦では先頭だった為に集中攻撃された杉ですが、礼号作戦では最後尾であったために攻撃を受けてしまいます。 結局この至近弾が原因で杉は「海軍最後の戦果」をあげる機会を失ってしまう事になります。
2015-02-22 21:59:3810時15分、木村少将は「陸上砲撃用意」の命令を下します。 同時に、足柄艦長・三浦中佐は第2挺身隊(足柄・大淀)に「輸送船に砲戦用意」の命令を下しました。 この砲戦で大淀は輸送船1隻損傷、足柄は1隻撃沈、1隻中破の戦果をあげたと報告しています。
2015-02-22 22:03:14(なお、前述の通り戦闘時は部隊を分けることにしていたので、三浦中佐は別に命令違反というわけではありませんよと一応注釈しておきます…)
2015-02-22 22:04:47砲戦が始まり、4隻のリバティ船が照明弾に照らされると、木村艦隊は雷撃戦の用意を開始します。 杉は前述の通り戦闘不能でしたし、朝霜も発射管が損傷していましたのでこの2隻は魚雷を発射できませんでした。
2015-02-22 22:06:4411時10分、霞が4本の魚雷を発射。 11時12分、榧は2本、樫は4本の魚雷を発射します。 日本側記録では3隻が撃沈ですが、アメリカ側の記録では、輸送船ジェームス・H・ブリーステットが大破しています。 pic.twitter.com/fX0cPRiUxr
2015-02-22 22:07:16ミンドロ島に居た4隻のリバティ船は浅いマンガリン湾には逃れられなかったので、島影に隠れるよう命令を受けていました。 ジェームス・H・ブリーステットはこの時命令を無視し、浅瀬に乗り込みました。浅瀬なら被弾しても沈没のおそれがないと考えたうえの行動でしょう。
2015-02-22 22:08:27(Wikipediaによればこの時大破したのは「ジェームス・A・ブリーステット」となっているのですが、調べた結果そのような名前のリバティ船はなく、かわりに「ジェームス・H・ブリーステット」が付近に居たということなので、このような解釈とさせていただきました…)
2015-02-22 22:08:5811時45分、7隻はブスアンカ河口の物資集積所を砲撃、炎上させます。 しかし、チャンドラー艦隊の接近に気づいた木村艦隊は、27日零時、帰投を決定します。
2015-02-22 22:10:10この時南西方面艦隊は上陸作戦をする旨の偽電を霞に発信、実際には上陸作戦は行われなかったのですが、前々から上陸を恐れていた米軍には日本軍上陸の噂が長い間流れていたといいます。
2015-02-22 22:10:56⑤「木村艦隊」の帰還 帰途についた木村艦隊は、落伍したまま置いてきてしまった清霜の救助に霞・朝霜を向かわせます。 零時48分、清霜のカッターを発見した朝霜艦内は清霜の沈没を悟り、騒然としました。
2015-02-22 22:12:272隻は342名の清霜乗員のうち258名を救助しますが、敵の接近に気づいた2隻は2時35分、救助を打ち切ります。 3時頃、救助を打ち切って西に向かっていた朝霜は突如爆撃を受けますが、被害はありませんでした。敵機は爆弾をすべて投下してしまったのか、それ以上は追ってきませんでした。
2015-02-22 22:12:55一方、足柄他5隻の艦隊は零時47分、魚雷艇2隻に遭遇、攻撃を受けます。 アメリカ側はこの戦いで清霜に止めを刺したと記録していますが、実際には清霜は既に沈没、艦隊に被害はありませんでした。
2015-02-22 22:13:30無事に魚雷艇の攻撃を切り抜けた5隻ですが、ここで問題が発生します。 元々燃料の最大積載量が少なかった松型駆逐艦3隻の燃料が残り少なくなっていたのです。
2015-02-22 22:15:00突入前に木村艦隊に補給を行った日栄丸は、南西方面における数少ない補給艦でしたので、既にカムラン湾から出港していました。 しかし前述の通り燃料は少なく、艦隊はカムラン湾に行く他ありません。
2015-02-22 22:15:334時55分、艦隊では水葬式が行われました。日本側の戦死者の他に、足柄に衝突したB-25のパイロットも仮に「ミスター・ジョン」と名付けられ手厚く葬られました。
2015-02-22 22:16:2410時7分、大淀の聴音機が敵潜水艦の魚雷音を探知します。 これは朝霜を狙ったもので、幸い魚雷は外れますが朝霜は魚雷音を雑音と判断して無視するという重大なミスを犯していました。 なお、朝霜は10ヶ月前の船団護衛時にも同様のミスを犯しています。
2015-02-22 22:19:33朝霜は敵潜水艦に爆雷を投下しますが、潜水艦は執拗に艦隊を攻撃し続けます。さらはにB-24の空襲も艦隊を襲ってきました。
2015-02-22 22:20:2228日になった午前2時頃、木村艦隊は止むを得ず燃料少なく速力の低下した松型駆逐艦3隻を分離させます。 残る4隻は速力を上げカムラン湾へと先航し、6時半に湾に到着しました。
2015-02-22 22:21:06帰投した木村艦隊の4隻には、第5艦隊から「大淀除く3隻は補給後速やかにカムラン湾を出てサンジャックに回航してもよい」という旨の電文が届いていました。
2015-02-22 22:21:49大淀が残された理由は松型駆逐艦3隻に補給をする為です。 カムラン湾に空襲が来れば木村艦隊はひとたまりもありません。この電文は木村艦隊3隻の為を思ってのものだったのです。
2015-02-22 22:22:16