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もし米軍が戦闘機に爆弾を搭載していたり、少しでも判断が遅れていたら米軍機は瑞雲の爆撃を受け、飛び立つ事はできなかったでしょう。
2015-02-22 21:15:41この時の米軍機は「各自適当に目標を選んで戦う」ことになっていたうえ、木村艦隊の対空放火も近くの機を手当たり次第に墜としていったので、この後行われる対空戦闘は大混戦となりました。
2015-02-22 21:16:27一方海では、「日本艦隊襲来」を聞いたチャンドラー中将の第四巡洋戦隊がレイテ湾を出港します。 編成は 重巡ルイスヴィル(旗艦) 重巡ミネアポリス 軽巡フェニックス・ボイス 56水戦(駆逐艦8隻) の12隻でした。
2015-02-22 21:16:5626日午後5時35分、木村艦隊は8機のB-25の襲来を発見しました。 大淀は5時52分、空襲が来る前に残った水偵をカタパルトから発射、それとほぼ同時にB-25は艦隊に迫ります。
2015-02-22 21:20:496時7分、清霜は、周囲を飛行するB-25に耐えきれず、12.7cm砲で威嚇射撃をしました。これが礼号作戦最初の発砲でした。 B-25は爆弾を投下せず、そのまま去っていきました。
2015-02-22 21:21:19各艦が夕食に握り飯を食べ、暫くの休憩の後、霞は前方に敵機の信号弾を確認します。 艦隊は3列の複縦陣、「第2対空陣形」をとります。 pic.twitter.com/fzgHPhQHJS
2015-02-22 21:22:17複縦陣は単縦陣と単横陣の性質を併せ持つ陣形で、対空・対潜に強いが衝突の危険があり急な回避には不向きという特性がよく知られていますが、この「第2対空陣形」は艦同士の間隔が広く、勝手に回避運動をしてもある衝突の危険が低いという陣形です。
2015-02-22 21:25:598時40分、突然朝霜にB-25が迫り、爆弾を投下します。 これが礼号作戦における米軍の第一撃でしたが、爆弾は逸れ、朝霜に被害はありませんでした。
2015-02-22 21:26:55続く9時1分、B-24が艦隊の最後尾の大淀に対し爆弾を投下します。大淀に2発の爆弾が命中しました。 1発は大淀の参謀長室に命中するも貫通。もう1発は第一ボイラー室に命中しましたが、いずれも不発でした。
2015-02-22 21:28:32大淀のボイラー室に命中した爆弾は、ボイラー直前数10センチまで迫っており、ボイラーに届いているか爆発していれば大淀は忽ちのうちに真っ二つになっていたでしょう。
2015-02-22 21:29:01大淀の航海長・内田中佐は戦後この事について「大淀大明神の加護によるものと一同深く祈りを捧げた」と語っております。 爆弾が不発だったことは大淀のとってまさに「天佑」だったのです。
2015-02-22 21:29:26さて、いよいよ始まった対空戦闘では、各艦・各機が手当たり次第に攻撃を仕掛ける大混戦となりました。 この対空戦闘では、あまり撃ちすぎて樫の25mm機銃の銃身が割れてしまった、という話も残っています。
2015-02-22 21:35:20木村艦隊の8隻はいずれも機銃を多数増設していたと推定されます。 米軍パイロットの回想によると、木村艦隊の対空放火は「地獄の釜のようだった」と言われています。
2015-02-22 21:35:48この時の敵機の内約は B-25…13機 P-38…44機 P-47…28機 P-40…20機 の105機で、中には3回も飛行場に引き返し出撃した機や、着艦燈で艦隊を照射して果敢に攻撃した機も居ました。
2015-02-22 21:36:419時15分、清霜にB-25の爆弾が命中、爆弾は清霜の船体中央の重油タンクに大穴が空きます。 清霜は魚雷を投棄、25mm機銃の弾薬が炎上を始め、船体は右に傾きます。
2015-02-22 21:39:48しかし、突入を控えた木村艦隊は停止した清霜の救助を行えませんでした。 同じ駆逐隊の朝霜は何度も清霜を振り返りますが、9時47分、朝霜は旗艦・霞に清霜の落伍を報告します。
2015-02-22 21:40:34清霜は必死の消火作業により1時間30分ほどで一時は鎮火しますが、11時10分、突然左舷から重油が溢れ船体は大炎上し、5分後には重油タンクが大爆発を起こし、ついに沈没してしまいました。
2015-02-22 21:41:04清霜被爆後の9時24分、足柄にB-25が衝突。酸素圧縮ポンプ等が使用不能になった足柄は酸素魚雷の炎上の危険を考え、酸素魚雷8本を投棄します。
2015-02-22 21:42:25足柄は3トン近い魚雷を手作業で投棄する事になったので、作業は非常に手間取りました。 この時の反省として「対空戦の時でも発射管を回転させて、いつでも魚雷を投棄できるように」という教訓が残されています。
2015-02-22 21:43:10さて、被爆した足柄は艦隊から徐々に遅れていきます。 9時35分、霞は反転し隊形を整えますが、足柄はやはり遅れていく。痺れを切らした霞は足柄に速力を尋ねるが、足柄は平然として、あらかじめ決めておいた通りの速力「28ノットなり」と答えました。
2015-02-22 21:45:14司令部は足柄が18ノットと28ノットを間違えたものと解釈し、全艦隊の速力を18ノットまで下げます。 木村艦隊は反転中もなお敵機の攻撃を受け、朝霜は砲を損傷、杉は重油タンクに機銃が貫通、榧は第一缶室が使用不能となり最大速力は20ノットまで低下してしまいます。
2015-02-22 21:45:58④敵艦隊との戦闘 9時35分、艦隊上空に居た大淀の水偵が照明弾を投下、ミンドロ島の敵艦隊を照らし出します。
2015-02-22 21:49:54米軍第1小隊の魚雷艇4隻が木村艦隊に迫っていましたが、日本軍の逆上陸を恐れていた米軍は魚雷艇に「揚陸が始まるまで撃ってはならない」と指示していました。 このため、第1小隊は木村艦隊を攻撃する機会を失ってしまいます。
2015-02-22 21:51:07しかし、木村艦隊は魚雷艇のそんな思惑など知る由もありません。 艦隊は魚雷艇を警戒しますが、何故か魚雷艇は攻撃してきません。司令部はこれを「魚雷艇は照明弾を恐れて近づかなかった」と解釈しました。
2015-02-22 21:53:23足柄はこの礼号作戦で68発も照明弾を撃っていますが、その第一発が前方の別の魚雷艇を照らし出します。 魚雷艇4隻からなる第2小隊です。
2015-02-22 21:54:29