東電福島第一原発敷地内からの汚染水を原発港湾外に排水していたことを、東電が国民に10ヶ月公表していなかったことに関する新聞各紙社説 比較
- karitoshi2011
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河北新報 社説 汚染水流出/情報公開の感覚が鈍すぎる 2015年02月27日金曜日 kahoku.co.jp/editorial/2015…
2015-02-27 18:01:52(以下引用) これではとても、信用や信頼の関係は成り立ち得ない。 東京電力福島第1原発で、汚染水が外洋に流出していた事実が新たに明らかになった。 しかも、事態を1年近く前に把握していながら公表しておらず、地元は東電に対して「背信行為」と反発を強めている。
2015-02-27 18:02:33(引用続き) 環境への影響について、政府は「法令で定めた放射性物質濃度に比べて十分に低い数字」と努めて安全を強調する。東電も既に外洋流出対策に乗りだしたとしているが、そういう次元の問題ではあるまい。
2015-02-27 18:08:25(引用続き) 事故そのものにしても、あるいはその後の汚染水対策にしても、何が起きているのかが分からない不安感にこそ、原発問題の焦点はある。分かっていながら放置していたとなれば、その不安感はさらに膨らむ。
2015-02-27 18:09:06(引用続き) 汚染水対策からスタートした数十年にも及ぶ廃炉工程を滞りなく進めるためには、地元や国民と情報を共有することが何よりも肝心ではないのか。 今回の事態を軽視することは許されない。東電も政府も、情報公開の在り方を根本から問い直してほしい。
2015-02-27 18:09:53(引用続き) 東電は発表が遅れた理由を「原因を究明し対策も整えてからと考えた」と説明した。2号機屋上にたまった汚染雨水が流れ込む排水路が外洋に通じていることを、責任者自身が認識していなかった、とも釈明した。
2015-02-27 18:10:57(引用続き) 汚染水をめぐって東電はこれまでにも、放射性物質の検出結果や汚染水流出の公表を怠る不手際を繰り返してきた。 情報公開の感覚の鈍さと社内の情報共有の甘さがまるで改善されていないことが分かる。
2015-02-27 18:12:06(引用続き) 原発建屋周辺の井戸から地下水をくみ上げて浄化後に海に流すサブドレン計画について、福島県漁連との交渉が大詰めを迎える中で、「情報隠し」と受け止められる事態は起きた。
2015-02-27 18:14:58(引用続き) 汚染水の元となる地下水の流入を大幅に抑える要の対策だったが、信頼関係が崩れたことで計画の停滞は必至になる。
2015-02-27 18:15:43(引用続き) 多核種除去設備(ALPS)による処理後の海洋放出、凍土遮水壁建造による地下水流入抑止なども含めた汚染水処理対策全体への影響は避けられず、廃炉工程の不透明感は増した。
2015-02-27 18:16:33(引用続き) 不信を招いたツケはあまりに重い。問われている隠蔽(いんぺい)体質を改める覚悟と道筋、情報公開徹底の手順を作り直し、誠意を持って県漁連との交渉をやり直す以外に、事態打開の道はないと知るべきだ。
2015-02-27 18:17:13(引用続き) 政府の責任も大きい。汚染水対策では、そもそも東京五輪招致を背景として、政府が汚染水処理の加速を求め、東電が本年度末までの浄化処理終了の目標を表明した経緯がある。
2015-02-27 18:24:09(引用続き) 東電はALPSのトラブルなどを受け、ことし1月に目標達成を断念した。5月にずれ込む見通しを示したが、それも実現は困難とみられている。
2015-02-27 18:25:06(引用続き) 「状況はコントロールされている」と安倍晋三首相が大見えを切った後も、現場では停滞と混乱が続く。不透明感を拭う努力は政府にこそ求められる。 (引用終了)
2015-02-27 18:26:16東京新聞【社説】 汚染水が海へ 全ての情報を公開せよ 2015年2月26日 tokyo-np.co.jp/article/column… 注 東京新聞の社説は、地元新聞よりも1日早くこの問題を取り上げている。
2015-02-27 18:30:02(以下引用) まだ懲りていないのか。東京電力は、福島第一原発の汚染水が外海に流出し続けていたのを放置し、公表もしなかった。原子力につきまとう隠蔽(いんぺい)体質を改善しないと、事故処理も進まないだろう。
2015-02-27 18:52:51(引用続き) 安倍晋三首相は言った。 汚染水は「全体としてコントロールされ、影響はブロックされている」と。 ところが、高濃度の放射能汚染水が原発構内から外洋に漏れ続けていたことが、明らかになった。
2015-02-27 18:53:46(引用続き) 2号機の建屋の屋上にたまったものが雨で流され、排水溝から外に出た。雨が降るたびに放射性セシウムやストロンチウムの濃度が高くなっていた。
2015-02-27 18:55:05(引用続き) 2号機は爆発こそ免れたものの、格納容器内の圧力を下げるため、放射性物質の濃度が高い蒸気を外へ放出せざるを得なかった。そのため、1~3号機の中で最も多量の放射性物質を放出したと、されている。 雨水は止められない。汚染水対策の難しさを、あらためて思い知らされた。
2015-02-27 18:55:52(引用続き) だがそれ以上に問題なのは、東電がこのことを一三年十一月には知っていながら公表せず、応急措置も施していないことである。 住民の健康や漁業者の生活に直結する重大な情報こそ、コントロール(操作)され、ブロック(遮断)されていたのである。
2015-02-27 18:56:28(引用続き) 原子力業界の隠蔽体質は、かねて指弾されてきた。情報を表に出したがらないムラ社会の体質が、福島の事故につながったという指摘も多い。これだけの惨事を起こしていながら、変われないのはなぜなのか。生命や安全を軽視し続けるのはなぜなのか。
2015-02-27 18:57:08(引用続き) 国と東電は、汚染水対策の一環として、建屋の周りに掘った井戸からくみ上げた地下水を、浄化して海に流す方針で、漁業者との協議を進めてきた。 「信頼関係が崩れた」と漁業者が怒るのは当然だ。漁業者にとって、海は生活の糧なのだ。
2015-02-27 18:57:51(引用続き) 漁業者だけではない。原発や原子力事業者に対する不信と不安は、3・11で頂点に達した感がある。電力会社に不利な事実やデータをも洗いざらい公開する姿勢がないと、不信はぬぐえない。
2015-02-27 18:58:37(引用続き)国民の不安は募る。一つの隠し事があれば、他にもあるのではと、考えて当然である。誠意がなければ理解は得られまい。 首相は汚染水の監視とデータの解析、公表を、命じられないのだろうか。コントロールとブロックを約束したのだから。 (引用終了)
2015-02-27 19:00:12社説:汚染水外洋流出 データは常時公開せよ 毎日新聞 2015年02月26日 02時32分 mainichi.jp/opinion/news/2… 注 この社説も、東京新聞同様、地元新聞よりも1日早い社説の掲載になっている。
2015-02-27 19:09:55