東電福島第一原発敷地内からの汚染水を原発港湾外に排水していたことを、東電が国民に10ヶ月公表していなかったことに関する新聞各紙社説 比較
- karitoshi2011
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(以下引用) 東京電力は依然として情報公開に関する感度が鈍いのではないか。 福島第1原発2号機の原子炉建屋屋上に汚染水がたまっていた。一部が雨どいなどを伝って排水路に入り込み、外洋に流出していた。
2015-02-27 19:11:13(引用続き) 東電は昨年4月から、降雨が多い時に排水路の放射性物質濃度が上昇することを確認していたが、測定データを約10カ月間も公表せず、国にも報告していなかった。
2015-02-27 19:11:54(引用続き) 過酷事故を起こした原発の廃炉作業という前例のない事業の実施には国民の理解が不可欠だ。そのためには、現場のあらゆる情報やデータを常時公開し、幅広くチェックを受ける必要がある。東電の全社員が、そうした意識を共有してほしい。
2015-02-27 19:12:29(引用続き) 問題の排水路は、福島第1原発構内に降った雨水を流す役割があり、1〜4号機のすぐ西側を通る。汚染水が拡散しにくい原発の専用港湾ではなく、外洋に直結している。
2015-02-27 19:13:58(引用続き) 東電によれば、排水路を流れる雨水に管理基準はなく、濃度上昇は法に基づく報告事項ではなかった。海洋への影響は確認されていない。
2015-02-27 19:14:41(引用続き) 排水路の上流部を調べたところ、2号機の建屋屋上部にたまっていた汚染水が原因と分かった。屋上部の汚染水の除去や放射性物質の吸着剤を排水路に設置するなどの対策を今年度中に終えるという。
2015-02-27 19:15:23(引用続き) 東電は、データを公表しなかった理由について「原因調査をして結果が出てから公表しようと考えた」と釈明している。だが、情報公開の観点からは、原因が分からずとも事実を公表することが基本である。濃度上昇が公表されていれば、原因究明作業がもっと早く進んでいた可能性がある。
2015-02-27 19:16:13(引用続き) 政府と東電は汚染水対策として、1〜4号機の建屋周囲の井戸(サブドレン)からくみ上げた地下水を浄化処理後に海洋放出する計画で、地元の漁業者らに理解を求めてきた。
2015-02-27 19:17:00(引用続き)交渉は大詰めを迎えていたが、今回の流出で漁業者からは「信頼関係が崩れた」などの批判が噴出した。東電はこれまでも汚染水に関する情報公開が遅れ、信用を失ってきた。不都合な情報も速やかに公開してこそ信頼回復につながるはずだ。
2015-02-27 19:17:31(引用続き) 政府と東電は、建屋に地下水が流れ込んで生じた高濃度汚染水についても、多核種除去設備(ALPS)でトリチウム以外の放射性物質を除去した後に海洋放出することを視野に入れている。
2015-02-27 19:18:10(引用続き)東電の隠蔽(いんぺい)体質が改まらない限り、科学的には安全だといくら強調しても、漁業者はもちろん国民の理解も得られまい。 東電は実質国有化されており、「国も前面に出て廃炉・汚染水対策に取り組む」と繰り返し述べてきた安倍晋三首相の責任も問われる。 (引用終了)
2015-02-27 19:19:30北海道新聞 社説 原発汚染水流出 不信を深める情報隠し(02/27) hokkaido-np.co.jp/news/editorial… 北海道新聞社は、全メディアでただ1つ、26日の東電会見でJビレッジ会場に記者を派遣し、質問したメディアだ。(地元メディアの記者は、福島市会場で質問した)
2015-02-27 19:24:29(以下引用) 政府の説明とは裏腹に、福島第1原発事故の汚染水は依然としてコントロールされず、東京電力の隠蔽(いんぺい)体質も変わらない。そう考えざるを得ない事態である。
2015-02-27 19:30:51(引用続き) 東電は、第1原発2号機の原子炉建屋の屋上にたまっていた高濃度の放射性物質を含む雨水が、排水路を通じて外洋に流出していたことを明らかにした。 昨年5月には、問題の排水路の放射性物質濃度が高いことを把握していたが、公表せず、防止措置も講じなかった。
2015-02-27 19:31:36(引用続き) 東電は、原因を究明してから公表する方針だったと釈明しているが、こんな言い訳は通らない。 事態を過小評価せず、全ての情報を公開するのが事故処理の鉄則だ。いまだに認識を改めないことに驚かされる。
2015-02-27 19:32:25(引用続き) 汚染水対策として、原子炉建屋に流れ込む前の地下水を海に放出するバイパス計画が始まったのは昨年5月だ。風評被害を懸念する漁業者にとって、計画受け入れは苦渋の決断だった。 バイパス実施の障害になることを恐れ、東電が汚染水流出を隠したと疑われても仕方あるまい。
2015-02-27 19:33:05(引用続き) バイパスに続き、漁業者は今、汚染地下水を浄化して海に放出する計画の承諾を迫られている。 「信頼関係が崩れた」という漁民の怒りは当然だ。東電の不誠実な対応は、廃炉作業をますます遅らせることになる。
2015-02-27 19:33:41(引用続き) 今回は、汚染水が第1原発の港湾外の外洋に直接流出したことが問題視されている。 一方、港湾内に流れ込む汚染水の影響は無視できるのか。この根本的な疑問が消えない。
2015-02-27 19:34:23(引用続き) 政府は、1日300トンの汚染水が港湾に流入すると推計している。港湾内にはシルトフェンスと呼ばれる幕が設置され、放射性物質が外洋に漏れるのを防いでいるが、完全には遮断できない。
2015-02-27 19:35:02(引用続き) ただ、漏れた放射性物資も外洋で薄まり、濃度は低い。 これが、汚染水の影響は「完全にブロックされている」との政府見解が意味するところだ。
2015-02-27 19:36:05(引用続き) 事故発生以来、4年もの間、汚染水の垂れ流しが続いている。 不都合な情報の隠蔽を繰り返す東電の海洋モニタリングをそのまま信用できるだろうか。
2015-02-27 19:36:50(引用続き) 原子力規制委員会や環境省が責任を持って、より精度の高い海水や海底の調査を実施すべきだ。 福島の海の汚染実態を徹底的に解明し、国内外に逐一公表することが、事故処理に欠かせぬ信頼を取り戻すための第一歩だろう。 (引用終了)
2015-02-27 19:37:52