その5、メイス

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クロカジー @RBssBO

敵をしり得物を知れば百戦危うからず 聖職者になりたいキミも、そうでないキミもとりあえず聞いておけ クロカジーの武器学だ、今日のテーマは・・”メイス"

2015-03-06 14:05:22
クロカジー @RBssBO

まぁいわゆる鈍器と言う奴だな メイスの説明に入る前に、一つ説明しなければならない物もある、それがこれだ ん~、一見するとただの木の棒だな、しかしその正体は! 木の棒だ、ははは いや、すまんすまん、うそうそ、クラブだ

2015-03-06 14:06:52
クロカジー @RBssBO

おそらく~・・我々人間が手にした最古の武器だろうな、これ 戦場で最も入手しやすく、そして修練のいらない武器として、今の時代でもよーーーく使われている 始まりの人間がふとした拍子に落ちてた石で殴ったら威力が高い事を発見した その効果範囲を広げるために長い棒を持つようになった、らしい

2015-03-06 14:08:48
クロカジー @RBssBO

そして、やがてそのクラブの威力を高めるために、棒の先端に石などのかたーい自然物を組み合わせた物が作られるようになった、それがメイスの起源だ 例えばピラミッド等の壁画にも描かれるように、メイスの武器としての歴史は長い 持って殴るという非常に単純な構造だからというのもあるな

2015-03-06 14:12:03
クロカジー @RBssBO

さて、メイスとは、柄と柄頭の2部位によって構成される武器だ、生産も容易という利点もある ただ実は結構重い、全長は大体80cmくらいの物だが、重さは3kg程もある クラブがあくまでただの棒だったのに対し、メイスは先端を重くする事によって重量以上の威力を出す事に成功したんだな

2015-03-06 14:14:27
クロカジー @RBssBO

さて、そんなメイスだが、デビューはいかんせん渋かった 金属によって作られた頭が登場したころには、既に第一世代のソード等による集団戦闘が戦場の主流だった その後、スピアーによる密集隊形による戦術が主流となり~、それに対抗すべく、射程武器の開発が進んだんだな

2015-03-06 14:16:57
クロカジー @RBssBO

こうして兵士の所持する武器と言えば、槍、弓という時代になっていった、しかし! メイスは主流武器とはならなかったが、護身用の武器、つまりは補助武器として広く使われていた そして、歴史の陰にメイスが埋もれなかった理由がもう一つある

2015-03-06 14:18:44
クロカジー @RBssBO

まー、メイス、キミ達からみてこれを見た時どう思う? なんとなーくな印象でいいが、暴力的で、なんとなく力を感じさせないか? 野蛮っていうかなんていうか、そんな感じの うん、つまりそうしたイメージと言うか、力の象徴としてメイスは扱われたんだ

2015-03-06 14:20:17
クロカジー @RBssBO

ソードが騎士のシンボルであるように、メイスは権力者による力の象徴として、職杖として使われた まぁイメージによる物だな、イメージに 美術刀剣とよばれる物があるように、メイスにも似たような物があったと言う事だ

2015-03-06 14:22:02
クロカジー @RBssBO

さて・・そうした一方で、他の地方では騎兵部隊の重装備化により再びメイスは脚光を浴びる事となる 豊富な鉱山資源に恵まれた地方の話だ、鎧や金属製武器の発達、中でも鎧の発達により、白兵戦における影響が強い武器として、メイスが再び見直される事となる

2015-03-06 14:24:35
クロカジー @RBssBO

スピアーや、短いソードには重武装の鎧を貫くほどの威力が無い事もしばしばだ、だから鎧の隙間を狙ったりする そして、両手剣は相手を鎧ごとぶった切るために作られた武器だ、つまりスピアー、ソード、ツーハンドソード これらは内部に直接損害を与えないといけなかったともいえる

2015-03-06 14:26:23
クロカジー @RBssBO

その点メイスは鎧の上からでもいいからとりあえずぶったたけばよかった ましておもーーい鎧を着た兵士は転ぶと起き上がれないからなぁ・・そう言う意味でもメイスで叩くというのは非常に有効だった そして何より・・ほとんど修練を必要としないという利点がある 誰でも持てばその日から戦士になれた

2015-03-06 14:28:23
クロカジー @RBssBO

しかし悲しいかな、それだけ有効性が見出されたんだが・・やはりそのイメージからか、蛮族が使う武器として、人気がでなかった・・ 剣槍類の最盛期でもあったからなぁ しかぁーし! メイスはまだまだ滅んではいなかった、まだメイスは復活の機会をうかがっていたのだ!

2015-03-06 14:30:59
クロカジー @RBssBO

そうした蛮族視されていたメイスだが、同じように蛮族視されていた民族によって、地方の地図が次々と塗り替えられていったんだ 剣槍を装備し、重い鎧を装着する相手にたいして、元々棍棒での戦いを得意にしてた彼らはメイスを使って大暴れしたんだ

2015-03-06 14:32:43
クロカジー @RBssBO

さらに、後にプレート・アーマー等の最高に重武装な騎士が登場すると、そこでもメイスが見直される事となる、この時代だな、一番メイスが発展したの いかんせんプレート・アーマーは重い! それを着たまま両手剣をふりまわす?冗談ではないっ、と思ったのかしらんが、メイスを使う騎士が増大したんだ

2015-03-06 14:34:37
クロカジー @RBssBO

さらに、それに対抗するためかしらないが、軽装の歩兵部隊にも柄を長くした1mを超えるメイスが配備された これはもう騎乗動物にのった騎士も、鎧を着た歩兵にも実に有効だった、世はまさに一躍メイス時代となるわけだ

2015-03-06 14:35:50
クロカジー @RBssBO

そして・・戦いの主流が再び射程武器、つまりは火器の登場により、騎士同士の戦う時代が終わりを告げると、メイスもその役目を終え、静かに去って行った やがて、メイスは再びクラブへと姿を変え、身近な道具へと戻って行ったわけだな、警棒とかな

2015-03-06 14:37:23
クロカジー @RBssBO

と、まぁこんな所だな、刃がついてないからという理由で刃物の使用を禁止されている聖職者の武器、と言う印象が強いかもしれないが~ 実はその正体は広く万人が使える万能兵器だった、と言うわけだ 時代の表舞台に出る事こそ少ないが、常に戦場にあった武器とも言えるなぁ

2015-03-06 14:39:09
クロカジー @RBssBO

そんないぶし銀な存在だな、メイスは 淡々と真面目に仕事をこなすとでも言うか・・職人肌だ、職人肌 皆もそのような真面目な人間になるようにな、ははは よっし、それじゃ今日はここまでだ~、おつかれさ~ん、今日もあと少しだ、がんばれよ~

2015-03-06 14:40:53