記憶がない燭台切光忠botシーズン2
- shositu_mitubot
- 56861
- 0
- 0
- 0
今日の昼食の支度から調理当番復帰だよ。数日、歌仙くんに任せっぱなしだったからね。大倶利伽羅くんが手伝ってくれてたとはいえ、申し訳なかったよね。
2015-03-22 11:43:57(歌仙) 「……燭台切? どうしたんだい、やたら焦げくさいぞ。……燭台切!? おい、誰か。」
2015-03-22 11:53:02(歌仙) だから言ったんだ、大火傷したばっかりで調理なんてしなくていいと。……君は本当に…………。
2015-03-22 11:55:25歌仙「やっと帰って来たか、大倶利伽羅」 倶利「光忠はっ、……!」 歌仙「隣の部屋だよ。薬研がついてる。僕が炊事場で見つけたときには、火の前で頭を抱えてへたり込んで震えていたんだよ。呼びかけても反応がなくてね。数人がかりでようやく連れてきたところさ」
2015-03-22 12:05:37歌仙「意識はあったが正気はない。頭を抱え、目を見開いて、ぶつぶつとうわごとのように繰り返していたよ。火に恐怖し、絶望し、最後に一目と願った者の名を」 倶利「……政宗」 歌仙「――いいや、君の名さ。さあ、行ってやるのがいい」
2015-03-22 12:07:21光忠「やあ、大倶利伽羅くん。おかえり。心配かけちゃったよね。料理中に倒れたみたいでね、気がついたここにいて……恰好つかないよね」 倶利「……治療の疲れが出たんじゃないか」 光忠「違うんだよ。……違う。思い出したんだ。大倶利伽羅くん、僕は焼け死んだんだ。もう死んでるんだよ」
2015-03-22 12:10:21光忠「なぜか屋敷が燃えていて、短刀の子たちが怯えていた。僕はみんなを落ち着かせようとして、大丈夫だって言い聞かせ続けてたよ。……大倶利伽羅くんは、……君も、あの日屋敷にいたの? 大倶利伽羅くんも焼けたのかな」 倶利「……いや」 光忠「そう……良かった。君は生き延びたんだね……」
2015-03-22 12:12:43光忠「火を見ると落ち着かないのも……そういうことだったんだね。火が怖いのはみんな同じだって思い込もうとしてたよ。……そうか…………だから記憶がないのかな。焼けて再刃されて記憶がないって言う子は他にもいるもんね。大倶利伽羅くんが僕に火を使わせたがらないのも……色々と得心がいったよ」
2015-03-22 12:22:41光忠「ねえ、大倶利伽羅くん……こんなこと言うと、また怒られるかな。でもね、僕がもう死んでいて、僕と君が知り合いだったんだとしたら、……こうしてここでまた会えたのって、すごく嬉しいね」 倶利「……ああ」 光忠「記憶があったら、きっと再会した初日に喜んだだろうね」 倶利「……俺は、」
2015-03-22 12:25:51倶利「俺は、……嬉しかったがな」 光忠「…………っ」 倶利「会えれば……いっしょにいられればそれでいい」 光忠「…………っ、うん」
2015-03-22 12:29:52