手の話

手の話7 エロあり。
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全∞ @all_zen_bu

手~緑 1 「ただいまぁ。寒い寒い寒ーい!!」 「おかえり。え!?どないしたん!?」 玄関を覗くと頭からずぶ濡れの彼女。 天気予報は雨だったし、朝折り畳み傘バッグに入れてるの見たで?? 「傘、後輩に貸しちゃった~。」 「早よ風呂入り!!沸いてるから。」 全くお人好しにも程がある。

2014-11-15 20:22:00
全∞ @all_zen_bu

2 「はぁ、暖まった。凍るかと思った!!」 「……なんで傘貸したん。雨降ってたやろ??」 「ん、降ってなかったよ。その子の方が家遠かったから、つい…。」 タオルで髪を乾かしながら彼女がチラッとこっちを見上げる。 「ゴメンナサイ…怒った…??」 「怒らない。心配しただけや。」

2014-11-15 20:22:04
全∞ @all_zen_bu

3 ちょっと強く言ってまう。 俺の機嫌取るように洗面所からドライヤー持ってくる。 「ねぇ、コレやって??」 いつもは時間が掛かるからって嫌がる俺のドライヤー。今日は自分から前に座る。 本当はそれで許してまうけど…もう少し怒ったフリしとこ。 「もう乾いたよ~。暑くなってきた~。」

2014-11-15 20:22:08
全∞ @all_zen_bu

4 丁寧に乾かしたあと、お気に入りのヘアオイルを塗る。 「はい、出来た。」 「ありがと。」 するすると指通りの気持ちいい髪。 後ろから何度も何度も髪を梳く。 「忠義の手、大きくて…撫でられると安心して眠くなる…。」 「まだ飯食うてへんよ??」 目を擦る彼女が、小さくアクビする。

2014-11-15 20:22:11
全∞ @all_zen_bu

5 「お前さ…」 「ん??」 後ろから抱き締める。 乾いたばかりでまだ暖かい髪に頬を寄せて、肩に顎を乗せた。 「これで風邪でもひいたら、その後輩恨むで。」 「大丈夫。忠義に暖めてもらうもん。」 「そんなことゆーたら許して貰えると思ってんねやろ??」 思いっ切り、図星やけど。

2014-11-15 20:22:15
全∞ @all_zen_bu

6 振り向いて彼女がペロと舌を出した。 ああ、もう!!我慢してた厳しい顔も、限界。 「そんな顔しても、怖くないもんね。」 彼女がそんなこと言うから、ますます顔が緩むのを抑えられなくなった。 「バレてた…??」 「ご飯食べよ??忠義の夕飯楽しみに帰ってきたんだから♪」

2014-11-15 20:22:18
全∞ @all_zen_bu

7 見透かされてたみたいで悔しいから、もう一度正面から抱き寄せたった。 髪に指を滑らすと、彼女が頬を赤らめた。 「もぉ…やめて。」 「んー??気持ちいいからやめへーん。」 「私も気持ちよくなっちゃう…よ。」 あかん!!いや、あかんことは無いけど!! むしろ大歓迎やけど。

2014-11-15 20:22:22
全∞ @all_zen_bu

8 「ほな、ご飯早よ食べよ??」 「…うん。」 もう一度、今度は前髪に口づけて。 もっと気持ちいいことは、そのあとで…♡ おしまい∞

2014-11-15 20:22:26
全∞ @all_zen_bu

手~黄 1 「痛ってえ~!!」 キッチンから叫び声がする。 だからやめろって言ったのに。 「切った切った!!」 わーわー騒ぎながら私のところへ飛んでくる。 「もーだから私が剥くっていったのに。」 「リンゴくらい、俺だって剥けるし!!」 「剥けてないじゃない…。」 涙目で睨まれる。

2014-11-16 14:25:49
全∞ @all_zen_bu

2 リンゴが食べたいって言うから、買い物の時に一緒に買ってきた。 ウサギに剥ける、剥けないって話から、じゃあ俺が剥くって聞かなくて…。 「ほら、見せて……切れてないじゃない。」 「でも包丁当たったんやで!!トン、て!!」 「当たっただけなんじゃない??血も出てないし…」

2014-11-16 14:25:53
全∞ @all_zen_bu

3 青ざめた顔して指を私に近づけてくる。 「liveもあるんだから、指のケガなんてしないでよ??」 「えーでもホンマに痛かってんで!!」 「分かったから。唾つけとけば治るから、ほら!!」 嫌がると思って冗談半分で亮の手を掴む。 (あれっ??) 勢いでパクっと指をくわえてしまった。

2014-11-16 14:25:57
全∞ @all_zen_bu

4 「ちょ、と、嫌がってよwww」 恥ずかしくなって、慌てて口から指を離す。 「なんで??舐めてや♡」 ……もしかして、これやってほしかったんじゃ……… 亮がニヤニヤしながら私の唇をなぞる。 「りょ、」 言いかけて開いた歯列に、親指が割り込んでくる。 「ん、」

2014-11-16 14:26:01
全∞ @all_zen_bu

5 「治るから、舐めて??」 甘えるような声でおねだりされて、仕方なく指先を軽く舐めた。 もういいでしょ、と見上げながら指を外そうとしたら、 「んんッ」 親指を根元まで押し込まれた。 思わず舌で押し返すと、ちゅ、と唾液の絡まる音…。 指を出し入れして、亮が声を殺して笑う。

2014-11-16 14:26:05
全∞ @all_zen_bu

6 「最初に舐めた、お前が悪いんやで??」 そう言われたら言い返せなくて。 仕方ないから入れられた親指に思い切り舌を絡める。 ホントは亮の方が確信犯。 指を切ったなんて嘘でしょ??どこから計算してたの… 「リンゴの前に、こっちのウサギ、いただきます♡」 おしまい♪

2014-11-16 14:26:09
全∞ @all_zen_bu

手~黒 1 「あっ…」 彼女が小さく叫ぶ。 「どうした??」 「きみくん大変。」 「なんや??」 「来てー。」 「なんやの??」 ソファの前でさっき一緒に選んだハンドクリームを塗ってた。 「ねぇ、いっぱい出ちゃった…」 手の甲に明らかに余りそうな量のクリーム。

2014-11-17 12:44:10
全∞ @all_zen_bu

2 「あーあ、勿体ない。」 「きみくん、手ぇ出して??」 「……ええけど、それでも出しすぎやろ??」 隣に座って手を出すと、彼女が俺の手にクリームを分ける。 「きみくん…相変わらず手が冷たい。ちゃんと温かいもの飲んでるの??」 俺の手と指に丁寧にクリームを塗りながら聞いてくる。

2014-11-17 12:44:13
全∞ @all_zen_bu

3 「温かいのなぁ、なるべく選んどるけど。」 「ヤスくんに教えて貰ったハーブティはどうしたの??生姜のやつ。飲んでないの??」 「あれ……不味いんやもん…」 「でも、こんなに冷たいと…心配だよ。」 塗ってくれているところだけ暖かくなっていく。 「どーしよ、コレ。」

2014-11-17 12:44:16
全∞ @all_zen_bu

4 まだ手の甲に残ったクリームを眺める。 「ティッシュで拭いたらええやん。」 「駄目だよ!!高かったのに!!」 「じゃあ…他のとこに塗ったらええやん。手だけやなくて。」 無防備に投げ出してた彼女の足に、クリームを乗せる。 「冷たッ…」 引っ込めようとした足を捕まえる。

2014-11-17 12:44:20
全∞ @all_zen_bu

5 「塗ったるよ??」 「いいよ、自分で…やる」 顔を赤くして彼女が断る。 「お礼に、な??」 強引に残ってたハンドクリームを両足に塗ってく。 くすぐったそうに膝を閉じながら、じっと我慢してる。 膝の裏や太ももの内側までしっかり触って塗った。 クリームが無くなって手を止めた。

2014-11-17 12:44:23
全∞ @all_zen_bu

6 「きみ、く…ン??」 (ったく、変な声で呼ぶなや…) まだ欲しそうに、俺を呼ぶ。 「もう、おしまい??」 「全部塗ったやろ??」 加虐心が疼く。 「他に塗るとこあるか??」 意地悪く聞くと、彼女が唇を尖らせた。 「えーと、腕とか…??」 「高いのん使ってええの??」 「う…」

2014-11-17 12:44:26
全∞ @all_zen_bu

7 さっき高いって言うてもうたから、言い訳一生懸命考えてる、その姿が可愛くて。つい苛めてしまう。 「無駄使い出来へんもんなぁ??」 湿った手で、彼女の足を撫で上げる。 「どうする??」 「んーじゃぁ、暖めてあげる…」 俺の手の平にキスしてきた。 服のすき間から背中に手を回す。

2014-11-17 12:44:29
全∞ @all_zen_bu

8 「冷た、っ…」 じんわりと伝わる肌の熱に我慢出来なくなって。 そのままラグに押し倒す。 「ええ匂い…」 絡めた手に鼻を押し付ける。 呼び合う手と手。 吸い付くように。 すがり付くように。 お前が熱を分けてくれるなら、 この手はずっと、冷たくたってええよ。 おしまい。

2014-11-17 12:44:34
全∞ @all_zen_bu

手~赤 1 「へーほんとに両手とも繋がってるんだ!?」 俺の手のひら撫で回しながら、雑誌とにらめっこしとる。 暇も大概にして欲しい。 付き合いきれん。 「なーもうええか??」 「だってすばるの手相って珍しいんだよ~??ますかけに、ユーモア線、エロ線も??有名な線がいっぱい!!」

2014-11-17 20:30:20
全∞ @all_zen_bu

2 「手相なんか関係ないやろ??Jrの頃見てもらったのと今と結果も手相も全然ちゃうし。」 「手相は変わるんだよ!!」 「ほんなら見たって意味無いやん。」 「今を知れば未来がもっと良くなるかもしれないでしょ??」 「どーでもええ。」 しょーもないことでよくこんなにマジになれるな!!

2014-11-17 20:30:24
全∞ @all_zen_bu

3 両手を差し出したまま、もうしばらく経つ。 貴重な休みにコイツに付き合う俺も相当暇人。 「なぁ、今度はお前の見たるわ。」 「え!!いいの!?」 まー嬉しそうな顔しおって。 「手ぇ出せ、手。」 雑誌をこっちに見せながらにこにこ手を差し出す。 無邪気っちゅーか、アホっちゅーか…。

2014-11-17 20:30:27