@kankyoizon2 狭間】彼が内心に抱えるものが、分からない。ただ、『永遠の贖罪』を、ヒヅメが喜んで望んだのでないならば、……それはツラいものなんじゃないのか、と、『仮にヒヅメの立場に立ってみた自分』の見方で考え、口にする。
2015-03-18 23:06:11@kankyoizon2 狭間】そしてここまでを言って、…それでもなお、沈黙が立ちふさがるなら、これ以上の言葉が浮かんでこない。こちらも、黙り込む。
2015-03-18 23:09:48@kankyoizon2 狭間】そのことは確認しておきたくて、問いとして投げる。相手の目を見る。そういえばこれは幻覚使いの目だったっけか、と、関係も意味もないことをフッと思う。
2015-03-18 23:19:00@c_yu_n ワダチ】「……今度、機会があればヒヅメ本人と直接話すといい」 これ以上のことはわからない。わからないから困っている。 「私も彼女にそれを問う」 贖罪を受け入れる側になったことが、まともにない故にわからないのだ。
2015-03-18 23:13:50@kankyoizon2 狭間】「…言葉で訊いても、」 少し首を傾げる。 「…言葉で、返ってくるとは限らない、こともあります。言葉で投げても、言葉で伝わらないこともあります。…そのことも、知ってますか?」 知っているならそれでいい。明らかに人生の先輩である相手に失礼な物言いだが、
2015-03-18 23:17:43@kankyoizon2 狭間】「!」 すっと表情を収める。 「…そうですね。訊きにきた、だけでした。彼女の異能について」 座りなおす。姿勢を正し、 「要らないこと、言いました。失礼しました」 頭を下げる。
2015-03-18 23:23:02@kankyoizon2 狭間】動いていないICレコーダーに手をのばし、ポケットに仕舞う。杖に手をのばす。止められる様子がないなら、そのまま杖をとって立ち上がり、場を辞する動作に入ろう。
2015-03-18 23:28:30@c_yu_n ワダチ】「もう日付も変わる」 時計をちらりと見る。 「今日は一旦帰って欲しい」 情報は手に入れただろう、と念を押して。
2015-03-18 23:29:03@kankyoizon2 狭間】「分かりました。夜分に、……失礼、しました」 立ち上がってから、また頭を下げる。 「見送りはいいんで、あとで、鍵だけ、かけておいてください。…あと、でも、これだけ、」 視線を横にずらして、
2015-03-18 23:32:30@c_yu_n ワダチ】不自由な彼の代わりに玄関へ先回りし、少し重いドアを開けておく。 「……勘違いしないで貰いたいが、君の助言や意見は、なかなか的を得ていた」 言えないこと含め反論の余地はあるものの、別に歳上に意見したことに怒っているわけではないと。
2015-03-18 23:32:08@kankyoizon2 狭間】「ありがとございます。…でも配慮が、たりませんでした、」 先回りしてくれる行動にも、かけてくれる言葉にも礼をいい、玄関へと向かい、一度立ち止まって相手を見、
2015-03-18 23:33:59@kankyoizon2 狭間】「…ヒヅメさんが…死なないですんだこと、よかったと思います。俺は」 生きていてくれたこと、とはうまく言えず、死なないですんだこと、と言う。無責任かもしれないが、という言葉は、蛇足も過ぎるので言わない。最後に深く頭を下げる。
2015-03-18 23:40:00@c_yu_n ワダチ】「嗚呼」 その言葉は有難く受け取っておく。今日の彼には本当に厚意しかないことは知っているし、 「……」 それこそ、その厚意の一部は理不尽を強いた自分とヒヅメへの贖罪なのではないか、と思うが、邪推だろうと思う。
2015-03-18 23:42:55@kankyoizon2 狭間】そのまま頭を上げれば、「おじゃましました」と呟くように告げて、踵を返そう。それもまだ、杖を使ったもたもたした動作ではあるが、これにて場を辞することを相手に示す。
2015-03-18 23:42:07狭間】俺も、と言うべきだっただろうか、と思う。他の誰かも、彼女の生還を喜んでいるだろう、というのを思えば、俺『も』、と言うべきだったかな、と、背中に閉じた扉の気配を感じながらゆっくりと歩く。…ただ、本当に、よかったとは思うのだ。
2015-03-18 23:45:29狭間】死ぬのは怖い、と、言ったという八尺ヒヅメが、死なないですんだことは。 ……なんにせよ、世界に頼まれた情報はひとつ、手に入った。録音していない部分のことは、…伝えるかどうかは、部屋に帰ってから考えよう、と、ゆっくり歩きながら考える。
2015-03-18 23:47:48ワダチ】「私は訣別出来ない」 贖罪に縛られていることはわかっている。寝る支度をするために洗面所へ向かい、その鏡に映る自分と目を合わせる。 「償えるのは、生者への権利だ」 失ってしまったものは戻らない。取り戻せるうちに、幸福に出来るうちに。
2015-03-18 23:53:41