ICRPのがん死リスクが0.5%上がる100mSvという被曝量の基準は実効線量。等価線量で当てはめてはいけない。

ICRPで100mSvの被曝になるとがん死となる確率が0.5%上がるとする、という基準の100とは、等価線量、実効線量どちらなのかよく確認してないままだったので確認してみました。実効線量の方でした。(少し呑み込みにくいのだけど) LNTは実効線量で用いるもの。等価線量であてはめてはだめ。
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◎結論として、玄妙先生のご説明により、ICRPで「100mSvの被曝でがん死となる確率が0.5%上がる」といっているのは、等価線量でなく、実効線量である、ということを理解しました。

二十人のろの夢 @drsteppenwolf

@onkapi あともう一点。LNTは実効線量で用いるものであり、各臓器の等価線量に用いるものではないことを付け加えておきます。

2015-03-22 21:03:57

◯田崎先生のお話に、甲状腺被曝に関して、等価線量の数字でなく実効線量に換算した数字をみよ、というふうなものがありました。
(ツイート内のリンクはつながらなくなってました。次のリンクに田崎先生の等価線量と実効線量の解釈の話があります。→http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/details/thyroid.html
 そこでは田崎先生も、等価線量と実効線量の混同が見られるという記述をされています。

『3 月下旬に、原子力安全委員会緊急助言組織の依頼を受けて現地災害対策本部において、福島県の児童約 1000 名を対象にした甲状腺被ばくの調査が実施された。 その結果、データが取得できた全員について、甲状腺からの線量率がスクリーニングレベル未満だったこと(つまり、心配はなかったということ)が発表されている。…

…具体的な被ばく量の評価は(今は)公表されていないが、「最も多い人で 35 ミリシーベルト」の被ばくだったということが 8 月の報道(など)で言われている。…

…ほとんどの人が 35 mSv を通常の意味での線量(つまり、実効線量)と解釈して、「子供がこれほどの被ばくをするのは許し難い」といった議論を展開している。 さらに、それに反論する人たちも「100 mSv 未満だから心配ないのだ」という(私にはかならずしも賛成できないが、よく耳にする)「理屈」をあげており、やはり、35 mSv を実効線量と受け取っているようにみえる。しかし、35 mSv が甲状腺等価線量を表わすなら、上で説明したように、これに対応する実効線量は 25 分の 1 の 1.4 mSv である。 これを少ない被ばく量だと主張する気はないが、少なくとも「実効線量が 35 mSv」というのとは大きく違うことは確かだ。』

onkapi @onkapi

田崎先生の記述①。”福島県の児童の甲状腺被曝調査では心配ないの見解の中、もっとも多い被曝は35mSvという報道” gakushuin.ac.jp/~881791/housha…

2015-03-23 18:44:47
onkapi @onkapi

田崎先生の記述②。”35mSvは等価線量(←専門外のことを断言しているのは、絶対に確実な専門家の方に確認を取ったからです。信用してください)”  gakushuin.ac.jp/~881791/housha…

2015-03-23 18:46:06
onkapi @onkapi

田崎先生の記述③。"35 mSv が甲状腺等価線量を表わすなら、..対応する実効線量は 25 分の 1 の 1.4 mSv 。 " gakushuin.ac.jp/~881791/housha…

2015-03-23 18:47:14
onkapi @onkapi

甲状腺の等価線量(体のそれぞれの組織に対する影響量)が35 mSvであった人に対応する実効線量(体全体に対する影響量)は 25 分の 1 (甲状腺の組織加重定数は0.04)の 1.4 mSv ((等価線量×組織過重定数)の総和=実効線量)。

2015-03-23 18:55:03
onkapi @onkapi

この実効線量1.4mSvにLNTが当てはめられる。実効線量1Svで5%がん死する確率が上がる。100mSvで0.5%がん死する確率が上がる。実効線量1.4mSvということは、がん死する確率はずっと小さいということになる、ということ。(紆余曲折しながらなんとか理解)

2015-03-23 19:01:03

◯田崎先生の ”やっかいな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識” ( http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/radbookbasic/ ) のなかの記述から、ICRPのがん死リスクの考え方を説明する部分。(onkapiによるまとめ http://togetter.com/li/382524 から)

onkapi @onkapi

基礎知識の田崎さん( http://t.co/hhh5COt6 )、原爆被害の疫学調査Life Span Study重要。癌発生は被曝線量に比例と。1Svで、癌になる人1.5倍。100mSv以下はばらつき大きい。100 mSv よりも少ない被曝で癌が増えるかわからないという所以。

2012-09-30 13:52:59
onkapi @onkapi

基礎知識の田崎さん( http://t.co/hhh5COt6 )、けっこう多くの放射線を被曝、弱い放射線を長いあいだにわたって被曝した時、話はもっとじれったく、被曝した影響が後からじわじわと顔を出し、何年、何十年たった後に癌になる確率が少し高くなるとされている。

2012-09-30 13:32:47
onkapi @onkapi

基礎知識の田崎さん( http://t.co/hhh5COt6 )、ICRP①自然被曝以外に、実効線量が通算で1Svの放射線をじわじわと被曝すると、 癌による生涯死亡リスク5%上乗せ癌による生涯死亡リスクの上乗せは、自然被曝以外に被曝した実効線量に比例

2012-09-30 13:59:53
onkapi @onkapi

基礎知識の田崎さん( http://t.co/PneuprES )、原爆被曝は強いのを短い時間に浴びる急性被曝。長期的に浴びる場合、体への害は小さいだろう。体が修復する余裕があるから。そこで癌リスクを線量・線量率効果係数で割り、ゆっくり低線量被曝リスクとみなす。ICRPは2。

2012-09-30 14:18:00
onkapi @onkapi

基礎知識の田崎さん( http://t.co/PneuprES )、LNT仮説、効果係数2。被曝なし癌死リスク20%。1Sv被曝で癌1.5倍、30%に増。10%上乗。この10%を2で割り5%。①1Sv緩慢な被曝で癌死リスクが5%上乗せ。②線形閾値なし仮説。これがICRP見解。

2012-09-30 14:26:46
onkapi @onkapi

基礎知識の田崎さん( http://t.co/hhh5COt6 )、線 量小は発癌増に関係するかわからない。でも比例しているだろうと予想するのは素直な考え。これを線形閾値なし (LNT) 仮説自然被曝以外に生涯で通算100mSv被曝すると癌死リスク0.5%上乗せともいえる。

2012-09-30 14:08:13
onkapi @onkapi

基礎知識の田崎さん( http://t.co/hhh5COt6 )、ICRP公式の考えは一般の人々への危険がどの程度ありうるかを見積もり、判断のよりどころにするということ。癌による死亡者の増加を予想する計算式ではなく、個々人が癌で死亡する危険性を見積もるためのものでもない。

2012-09-30 14:31:24

◯昨年8月の新聞の政府公報で、中川先生が甲状腺の被曝に関して言及された部分を私は誤解して受け取り、等価線量の方に基準があるように思い、こんがらがりました。

onkapi @onkapi

昨年8月の新聞の政府公報 pic.twitter.com/EMKAFVWezL

2015-03-23 20:24:41
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onkapi @onkapi

twitter.com/onkapi/status/… の記事の状況がありました。そこで中川先生の言われているのが下で、100ミリー0.5%論は、等価線量にもあてはまると思ったのですけども、違うようです。ふりだしとなりますでしょうか。 pic.twitter.com/OFBoDUoG6Q

2015-03-22 21:33:29
onkapi @onkapi

で、去年8月の政府公報で中川先生が、”福島では最大でも35ミリ(甲状腺等価線量)、100ミリ以下でがんの増加は確認されていない” といわれていて、等価線量で100ミリの基準をさされておられるので、そうなのだろうと思います。 pic.twitter.com/EMKAFVWezL

2015-03-22 11:35:05
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◯被曝量の値のイメージ

・外部被曝で一様な放射線量の場に身を置く場合や、内部被曝で体全体均等に影響するような放射性物質を取り込んだ場合、体のそれぞれの組織の等価線量の値(Sv)と、等価線量から計算する実効線量の値(Sv)は同じ。

・内部被曝で、放射性ヨウ素が甲状腺に集まるように、特定の組織に偏って影響を及ぼす放射性物質を摂った場合、その特定の組織の等価線量の値(Sv)は高く、他の組織の等価線量の値(Sv)はとても低い。等価線量から計算する実効線量の値(Sv)は低い。

○ヨウ素のようにある臓器にしか影響がない時、その臓器の等価線量を実効線量に返還してから、その臓器のがんで亡くなるリスクを判断する、というのが、ちょっとわかりにくいのです。

onkapi @onkapi

放射性セシウムが全身に均等に影響を及ぼすような物質だとしたら、ひとりの人のからだ全体の実効線量が100ミリになるような量を食べた時は全身どの部分も同じ等価線量で、それをDとして、(D×身体の部分の組織荷重定数)の合計が100ミリ。(実効線量も等価線量も1kg当たりの値)

2015-03-22 10:40:31