QCサークル運動と日本のアニメ

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It happens sometimes @ElementaryGard

>「生産性3原則」も日本の労働文化の主柱の一つである。戦後荒廃した経済の再建のためヨーロッパで始まっていた生産性運動をモデルにして、これを日本で推進するため「日本生産性本部」が1955年に設立された。

2015-04-03 18:10:20
It happens sometimes @ElementaryGard

>労働側は、この生産性運動に当初は懐疑的であった。・・・こうした中で、生産性運動への「労働」の参加を促すために確認されたのが「生産性3原則」であった。

2015-04-03 18:10:41
It happens sometimes @ElementaryGard

>ここで強調しておきたいのは、「生産性3原則」に基づいた生産性運動が、日本の「労働文化」を形成してきたと言うことである。

2015-04-03 18:14:56
It happens sometimes @ElementaryGard

QCサークルといっても今のひとは(って私は別に老人ではないけど)知らないでしょうね。Quality Control(品質管理)の略です。流れ作業でモノを作る際、完成品から不良品を見つけ出す出口調査みたいな管理法では足りない、制作工程で品質管理をしようという理念が自主サークル化。

2015-04-03 18:19:22
It happens sometimes @ElementaryGard

QCはアメリカで提唱されて世界に広まったのですが、QCの自主サークルは日本ならではのものでした。学校の部活が東京オリンピックの時代に広まったのとパラレルな気がします。

2015-04-03 18:21:17
It happens sometimes @ElementaryGard

高度経済成長の下、皆が坂の上の雲を目指して青空を見上げていた時代の子です。

2015-04-03 18:22:01
It happens sometimes @ElementaryGard

今では廃れてしまいました。滅私奉公の戦後昭和版と決めつけたら酷でしょうか。平成に入ってから裁判にもなっています。QCサークルは自主活動という建前だが実態は会社の命令による労働業務ではないのか?と。地裁で「自主活動ではなく業務」と判断されています。

2015-04-03 18:23:55
It happens sometimes @ElementaryGard

何度目かの紹介。youtu.be/8ZX5NosrYl8 映画『太陽の王子ホルスの大冒険』(1968年)。東映アニメのなかで組合と会社が衝突するなか、組合側からの企画として始動した大作。後のジブリの源流でもあります。何しろ監督が高畑勲で絵が宮崎駿だから。

2015-04-03 18:28:01
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拙論「アニメーションという原罪」godo-shuppan.co.jp/img/kokai/kais…でも触れたように、労働者の労働環境を守るのが基本理念であるはずの労働組合が「いい作品を作ろう!」というスローガンのもと、かえって労働搾取にまい進してしまう皮肉の先駆けともいえるのがこの映画でした。

2015-04-03 18:30:25
It happens sometimes @ElementaryGard

あ、今読み返したら『ホルス』については触れてないですね。書きこんでおけばよかった。

2015-04-03 18:33:13
It happens sometimes @ElementaryGard

大塚康生『作画汗まみれ』に当時の裏話が綴られています。ただし職人アニメーターの目線での回想。彼は実は労働組合の影のボスでした。

2015-04-03 18:34:40
It happens sometimes @ElementaryGard

当人たちはどのくらい意識していたのでしょう。QCサークル運動と自分たちが同じロジックの上にあったことを。

2015-04-03 18:35:36
It happens sometimes @ElementaryGard

敗戦後の日本で映画のひとたちが「いい作品を作ろう!」と威勢よく訴えたのは、自分たちが戦争協力者であり戦犯であるという罪悪感を中和するためだったとみます。戦時中に作った戦意高揚映画は会社側の企画であって現場の我々のあずかり知らぬところで決められたにすぎない、と。

2015-04-03 18:37:29
It happens sometimes @ElementaryGard

このテーマについては過去に何度か論じたとおりです。togetter.com/li/742676

2015-04-03 18:43:10
It happens sometimes @ElementaryGard

東映アニメに労働組合が生まれたのは1961年。二年前にも結成運動がありました。旗を振ったのは大塚康生。下っ端アニメーターのなかでは当時最年長だったから。『作画汗まみれ』ではなぜか当時のことをスルー。

2015-04-03 18:45:41
It happens sometimes @ElementaryGard

道路向かいにある大泉撮影所すなわち東映の本丸で、佐藤純彌ら助監督らが組合活動を活発化させていて、それが東映アニメに伝播。

2015-04-03 18:47:19
It happens sometimes @ElementaryGard

東宝争議のDNAが60年代に東映アニメに入った。そこにさらにQCサークル運動という時代の空気が重なったとみます。

2015-04-03 18:49:51
It happens sometimes @ElementaryGard

>日本の労働組合ははじめから生産性運動に協力的だったわけではなく、3原則を確認することで参加していったという事実は、労働関係者にとっては常識ですが、そうでない人々にとっては結構意外なことなのかも知れません。

2015-04-03 18:51:52
It happens sometimes @ElementaryGard

>西ドイツで郷司は、「労働組合は労働者の日々の生活を改善する団体だ」と言い切る労組幹部の柔軟さに驚き、これが奇跡の復興を遂げた西ドイツの真実だと知る。

2015-04-03 18:52:13
It happens sometimes @ElementaryGard

>また、英国では、生産性運動に率先して音頭をとったのがTUC(英労働組合会議)だと聞かされて、「労使が協力して、立ち遅れ、あるいは戦争で消費されたイギリス経済を再建するという高い目標を持っている」と感嘆する。

2015-04-03 18:52:35
It happens sometimes @ElementaryGard

>当時の日本は、メーデー事件に続く破防法反対スト、電産、炭労ストなどの大規模ストが相次ぎ、労使の不信感が渦巻いていた。

2015-04-03 18:52:53
It happens sometimes @ElementaryGard

>そして郷司は、「日本でもこれをやらなきゃいかん。まさに戦後復興に役立つ最も有効な機関である」と決意を抱いて帰国した。

2015-04-03 18:53:08
It happens sometimes @ElementaryGard

>ところが労働側が批判的でうまくいかず、そこから上の生産性3原則が出てくるわけですが、この1950年代半ばの時期には、ドイツやイギリスの労使協調路線が日本の見習うべきモデルと考えられていたということ自体、

2015-04-03 18:53:34