知能検査の限界と問題点

文中にある「WISC-Ⅲ」は知能検査のひとつです。「操作的定義」などの用語が出てきますが、中盤あたりから比較的わかりやすい内容になってきます。
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渡邊芳之 @ynabe39

個人間での序列化を行わなければ知能検査の妥当性の問題は著しく小さくなります。 RT @yukiyuki2525: 縦断的もしくは、個人内で使うなどの用い方をするとどうでしょうか?

2010-12-16 08:27:14
❄️ゆき✈︎ @yukiyuki2525

@ynabe39 縦断的にみることの変化は、あるX物体(知能といわれるもの)の「変化」として捉える。確かにX物体のYが苦手。それは、支援に結びつくと思います。それは広い意味での妥当性といえないでしょうか? RT @ynabe39: 個人間での序列化を行わなければ知能検査の妥当性の

2010-12-16 08:30:57
渡邊芳之 @ynabe39

個人間比較と個人内比較では目的が違いますから妥当性の検討は個別であるべきだし,個人内比較で妥当だから個人間比較も妥当というのはちょっと無理かなあ。 RT @yukiyuki2525: それは広い意味での妥当性といえないでしょうか?

2010-12-16 08:34:02
❄️ゆき✈︎ @yukiyuki2525

@ynabe39 あれだけ精査された薬だって、偏見をもってとりあげられる精神科分野。わけのわからないXをされる患者さん。そんなところに薦められる気持ちは相当つらいように思う。知能検査、妥当性ないよ。あなたそれでもやりますか? 普通はやりませんよね。

2010-12-16 08:32:46
渡邊芳之 @ynabe39

薬の効用や副作用と知能検査の妥当性の問題は根本的なところでつながっています。薬だって「副作用を知らせずに使うこと」はもう許されないですよね。妥当性の限界は知らせつつ実施の意味をどう説明するか。@yukiyuki2525

2010-12-16 08:36:25
渡邊芳之 @ynabe39

できないことを数え上げるより,できることの数を数えたい。RT @kanaya: 僕は20歳のときに知能指数65と判定された.統計学を知らなければ,落胆しただろう.

2010-12-16 08:40:49
❄️ゆき✈︎ @yukiyuki2525

@ynabe39 少し整理されました。副作用(妥当性の限界)論は同意。そして、WISCで測られるのはWISC知能であり、田中ビネー知能とも違うし、実際に知能とされているものも違う(妥当性が低い)。でもWISC測度をWISC知能として利用するというのはそれほど危険性を感じません。

2010-12-16 08:45:05
渡邊芳之 @ynabe39

プラス「知能検査による個人間の序列化のリスクは常に意識する」ですかね。まあ精神神経科の診断などではそのリスクは比較的小さいかと。むしろ教育や人事の場面。 @yukiyuki2525

2010-12-16 08:49:14
渡邊芳之 @ynabe39

場合による。端的に言って「なにかを与えるため」に行うのが知能検査の本来の目的で「なにかを奪う」ために行われるのは本来の目的ではない。 RT @anaryusisu: 知能検査そのものについて実施に意味があるかどうかはどうお考えですか。やはりやったほうがいいでしょうか

2010-12-16 08:05:12
渡邊芳之 @ynabe39

特別に用意されたケアや福祉を提供する対象者を選定するために知能検査を行う,というのが典型的な場合です。RT @anaryusisu: 知能検査で「 なにかを与える」というのが具体的にイメージできません。

2010-12-16 08:28:30
渡邊芳之 @ynabe39

心理学者の自分が発達障害の子どもを授かったことは運命だと思うし,心理学者としての自分やその仕事がそれによって変わっていくことは必然だと思う。

2010-12-16 08:58:35
渡邊芳之 @ynabe39

知能検査を「発明」したフランスのビネは「特別支援教育の父」でもある。それまで放置されていた知的障害の子たちに世界で初めて専用の教育を用意し,そこに集める子を選ぶために知能検査を作った。それが「頭の悪い人を排除するツール」に変容したのはアメリカに輸入されてからだ。

2010-12-16 09:12:23
渡邊芳之 @ynabe39

階級を持たない「実力社会」のアメリカでは,人間のあらゆる特徴を測定し「優れた順に序列化する」ことが「自由と平等」の象徴だった。このことについてはダンジガー「心を名づけること」勁草書房2005年に詳しい。

2010-12-16 09:19:25
渡邊芳之 @ynabe39

階層や出自ではなく「実力」によって人間を評価する,実力のある者は地位や収入を与えられ,実力のないものにはそれなりの人生しか与えられない。そうしたアメリカの実力イデオロギーと知能検査をはじめとする心理検査は深く結びついて1940年代には心理検査の黄金時代となる。

2010-12-16 09:23:40
渡邊芳之 @ynabe39

いまこそ「ビネに還れ」といいたいですね。RT @nekoma0201: 「発達障害」や「多動性障害」研究って、本来その人たちの個性を理解し対応の仕方を調整することで本人と周りの助けになることを目的とするものだと思っていたのですが...

2010-12-17 00:05:59