岡田斗司夫氏による「公開読書」「1円家電のカラクリ0円・iPhoneの正体―デフレ社会究極のサバイバル学」 坂口 孝則 (著)

「逆転経済」「オーバーアチーブ」といった概念で 経済社会の次の変化を示唆した本を 岡田氏がわかりやすく解説してくれています。
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岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

【公開読書】今夜21時~23時に開催します。『1円家電のカラクリ・0円iPhoneの正体-デフレ社会究極のサバイバル学』(坂口孝則・幻冬舎新書) 参加は「 #otakingex 」を付けてどうぞ。 http://goo.gl/BhqxG #otakingex

2010-12-21 18:00:09
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

今夜の一冊は「1円家電のカラクリ 0円iPhoneの正体 デフレ社会究極のサバイバル学」(坂口孝則・幻冬舎新書)です #otakingex

2010-12-21 21:02:21
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

え~、ちょっとというか、かなり大仰なというか、はっきり言って下品なタイトルの本です。でも、実は書籍のタイトルというのは出版社や編集者がつける。著者には責任がないんですよね。なのでこれに関してはスルーw #otakingex

2010-12-21 21:03:36
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「驚くような新世界が待っている。これが本書の結論です。私は『赤字』を説明することによって、皆さんをその世界に導きます」 と、しょっぱなから本書はカマしてくれます。「赤字は素晴らしい」と言い切っています #otakingex

2010-12-21 21:05:29
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

第一章から第四章まで、著者自身で概略を示してくれているので、ちょっと引用を。「第一章:いま、赤字販売という大きな流れが到来している」「第二章:赤字販売は新たな経済構造と商品を作り上げる」 #otakingex

2010-12-21 21:07:17
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「第三章:フリー経済も赤字販売が作り上げる世界の一部に過ぎない」「第四章:あたしたちは新たな世界でどうすべきか」 #otakingex

2010-12-21 21:08:08
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

どないですか?なかなかウサン臭さ爆発でしょう?w しかし、展開される考察や現状認識は、僕から見て驚くほど鋭くて示唆に満ちていました #otakingex

2010-12-21 21:09:16
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

第一章「赤字は、素晴らしい」 この章の前半は普通というか、いかにも「ガイアの夜明け」あたりでネタにされそうなエピソード。家電のコジマで売られる1円テレビの秘密とか。その中で説明される仕掛けも珍しくない。 #otakingex

2010-12-21 21:11:51
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

家電量販店では、お客に赤字で販売する一方で、その赤字を仕入れ先から補填してもらっている。これも初耳というわけじゃなく携帯販売でも良く聞く話。しかし、著者はここから「逆転経済」というキーワードを読み解く。「お金を払って売り」「お金をもらって買う」 #otakingex

2010-12-21 21:14:06
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「逆転経済」には三つの連鎖した理由がある。1.モノが売れなくなった 2.消費自体が労働になった 3.消費という労働によって、お客がお金をもらうようになった。 この分析こそ、本書の核心でありもっとも押さえるべきポイント #otakingex

2010-12-21 21:15:55
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「消費自体が労働になった」 この一文の意味は計り知れない。僕たちも覚えがないだろうか?消費、つまり「買い物は労働である」という事実に。 #otakingex

2010-12-21 21:17:02
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

僕たちはお金を稼ぐ。なぜ?それは「買い物」するため。もちろん「不安だからお金を貯める」というのも答だろう。でも貯めたお金は「何かに使う」ために貯める。その何かとは?実は腹の底では「別に必要じゃないんだけどな」と思ってるモノじゃないのかな? #otakingex

2010-12-21 21:19:02
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

僕の知り合いに有閑マダムがいる。仕事をせず、夫が稼ぎに稼いで、毎月数百万円も買い物している美人の人妻だ。その彼女に今の話をしたら「たしかに買い物って疲れるのよね。バカらしくなっちゃった」と言っていた #otakingex

2010-12-21 21:20:49
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

今日、僕が連載している週刊アスキーが届いた。ほとんどのページが最新機種と来年に発売される機種について。読んでいてどっと疲れる。「もう何も買いたくないよ・・・」 少なくとも、僕はそう思った。 #otakingex

2010-12-21 21:22:54
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

何か買いたい、ということは、いつも現状に不満、と言うことだ。そんな生き方はイヤだなぁ #otakingex

2010-12-21 21:23:02
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「1.モノが売れなくなった」 理由は「欲しいモノがない」我々は生活に困ってはいない。衣食住に完全に満足してないけど、死ぬほどではない。ささいな追加機能をアピールした新製品が市場に投入されても「どれも似たようなモノ」という真実を知ってしまっている #otakingex

2010-12-21 21:24:52
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「2.消費自体が労働になった」 欲しいモノがないのに、何かを消費させられる時代。お店に行って何かを買わされることは、消費者にとって一つの労働になってしまった #otakingex

2010-12-21 21:26:22
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

モノが売れないからこそ、企業は「消費者が一度サイフを開いたら、どこまでも買わせようとする」。働いてお金を稼いで、買い物というまた労働。 #otakingex

2010-12-21 21:27:54
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「3.消費という労働によって、お客がお金をもらうことになった」 消費がすでに労働になってるから、販売側はお客に対価を払う。メールのあらゆるところ、ブラウザの隅にまで「岡田様の購入履歴から、この商品をオススメします!」「この商品を買った人は、こんな商品も」 #otakingex

2010-12-21 21:30:56
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

ちょっと待って。もし、「消費という行為が労働ならば、それに対価が支払われているならば、元をたどればその対価は誰が支払っているのか?」 著者は以下のように分析する #otakingex

2010-12-21 21:32:46
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

販売店は激安価格や1円、あるいはタダで商品を配る。その販売店は一台売る度にメーカーから報奨金をもらう。では、そのメーカーはどうやって利益を出しているのか?労働者の給料をピンハネしている。つまり「本来なら40万給料を支払うべきなのに20万しか払わない」 #otakingex

2010-12-21 21:34:55
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

「逆転経済」の中では、労働者は常に、絶対に「労働に見合った正当な報酬」をもらえない。労働力>給料だからこそ、メーカーは報奨金を出せるし、利益もひねり出せる。そして、結果的に激安になった商品を労働者=消費者は買い求める #otakingex

2010-12-21 21:36:50
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

給料が上がらない正社員、常に過重労働を強いられる労働者、過酷な派遣労働者。これらはすべて「逆転経済」の財源なのだ。 #otakingex

2010-12-21 21:38:19
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

第二章「赤字の功罪」 バブル時代に自家用ヘリを買った会社や個人の末路が軽く語られる。ここで語られるのは原価計算のいくつかの仕掛け。払い終わってしまった原価をどう考えるか。なぜ激安航空券は存在するのか?そもそも正規料金で飛行機に乗るバカはいるのか? #otakingex

2010-12-21 21:41:32
岡田斗司夫@オタキング @ToshioOkada

物価はどこまで下がるのか?第一段階=利益を削る。第二段階=支払い済み原価、つまり固定費を削る。第三段階=社員の給料や人件費を削る。現在の「逆転経済」はすでに第三段階 #otakingex

2010-12-21 21:43:52