生ワクチンのいいところ ~体液性免疫と細胞性免疫~
まずは「体液性免疫」。
体に入ってきた細菌やウイルスをマクロファージが食べて、抗原提示をする。これをヘルパーT細胞へ提示して、それを受け取ったヘルパーT細胞が今度はB細胞に抗体を作るように指示を出す。これが体液性免疫。あってるかしら。
2015-05-08 22:09:29@Butayama3 このあたりは、細かい部分の正確性とか用語の使い方とかをほじくりかえすときりがないので「だいたい」と付けてるけど、一般的な答えとしては100点つっていいと思う。
2015-05-08 22:19:06じゃあ、「細胞性免疫」は?
で、体に入ってきた細菌やウイルスをマクロファージが食べて、抗原提示をする。これをヘルパーT細胞へ提示するところまでは一緒。そのヘルパーT細胞が、今度はキラーT細胞が増えるように指示を出す。これが細胞性免疫。
2015-05-08 22:17:52@Butayama3 キラーTだけじゃなくて、マクロファージやNK細胞なんかも増やすんだったかしら。要するに殺傷能力のある兵隊自身を増やすのが細胞性免疫。
2015-05-08 22:25:10@Butayama3 んー、こっちは惜しい。細胞性免疫の場合、抗原提示するのは、マクロファージじゃなくて、ありふれた普通の細胞なのね。普通の細胞の中に、ウイルスとか、細胞内寄生性の細菌が入り込んできた場合に対処するのが、こっち。
2015-05-08 22:22:46間違ってました。
あれ、普通の細胞が抗原提示をするんだ。
マクロファージだけじゃなくて。
@Butayama3 抗原提示の仕組みも、ちょっと違うんですよ。マクロファージは「食べて分解したもの」を提示。このときはMHCクラスII(ツー)というタンパク質にくっつけて、それを細胞表面に提示する。普通の細胞では「細胞の中で合成されてるタンパク質の一部を分解したもの」を提示(続
2015-05-08 22:30:22@Butayama3 マクロファージは、そこらへんをうろうろしてる細菌やウイルスとかは食べることができても、他の細胞の中に逃げ込まれたら、それを食べることはできない(自分の細胞ごと食べるわけにはいかない)。そういうタイプの病原体に対処する「多段構え」の一つとして細胞性免疫があるの
2015-05-08 22:27:17@Butayama3 承前)じつは僕らの細胞の中では、実際に作ってるタンパク質の7割だか8割だかは壊されてて、その一部がMHCクラスI(ワン)というタンパク質で細胞表面に提示されてる。ヒト本来の正常なタンパク質のかけらは、提示されてもキラーT細胞に認識されないけど(続
2015-05-08 22:34:50@Butayama3 承前)元々ヒトが持たない、ウイルスとかが作るタンパク質がMHCクラスIと一緒に出ている細胞にはキラーT細胞が反応して、その細胞を殺す。
2015-05-08 22:36:55マクロファージが対応できない部分(細胞内に逃げ込んだ菌やワクチン)をカバーしてるのね。
そうか。弱毒化した生きたウイルスを使った生ワクチンなら、この「細胞性免疫」のシステムが使える。
@y_tambe そうか!そうすると、生ワクチンが効果的ということの理由がわかってきました。
2015-05-08 22:28:41@Butayama3 そう。特に「宿主細胞内に寄生する相手に有効」というのも、つながるよね。ウイルスがそうだし、結核菌も細胞内寄生菌の一つ。
2015-05-08 22:39:07そして出ました「自己」と「非自己」。
免疫を考える上で大切な概念なのよね。