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教えさせる教え方

「教えない教え方」(http://togetter.com/li/798092 )で、勉強の基礎を築いたら、次はしっかり理解を深める段階に入る。理解を深めるには、変に説明するのではなく、本人に法則を見つけさせ、それを「教えさせる」ことだ。
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shinshinohara @ShinShinohara
子供の勉強を見ていると、安易に「分かった!」と口にする子が結構多い。しかも勉強が苦手な子に限って、この傾向が強い。(「勉強の苦手な子はなぜ安易に「わかった」と言うのか」togetter.com/li/818074
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こうした子どもの場合、理解度を測ることが難しい。いざ練習問題を解かせてみるとまるで解けず、分かっていないことがすぐに露呈する子どもも多い。
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次に多いのが、教えたその日は解けるのだが、翌日にはきれいさっぱり忘れて、まるで解けなくなってしまう子ども。「分かった」と自分が言ったことは覚えているのだが、何が分かったのか、覚えていないという。
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こういう子どもを指導したことのある教師は、場合によっては徒労感を覚えてしまう。面倒くさくなって「こいつはいくら教えてもダメなやつなんだ」と結論を急いでしまう教師もいる。だが、それはやはり結論を急ぎすぎだと言わねばならない。
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順を追って説明していこう。理解度を高めるには、上記のまとめ(togetter.com/li/818074 )に書いたように、まずは丸暗記式で自信を付けさせることが先決だ。しかし丸暗記は、しょせん丸暗記。本当の意味で理解する必要がある。
shinshinohara @ShinShinohara
たとえば英語の三人称単数のエスと、(名詞の)複数形のエスは、丸暗記の学習をすることで、なんとなく間違わなくなる。フィーリングで「なんかHeがあるときには次の単語にエスを付けたほうがよいような気がする」ということが分かるようになる。
shinshinohara @ShinShinohara
まだ理屈では分かっていないのだが、「そういう時にはつけちゃダメな気がする」といったフィーリングが、丸暗記によって育つようになる。それができたら、理解度を高める段階に来る。
shinshinohara @ShinShinohara
では、どうやって理解度を確認したり、高めたりことができるだろう?それが「教えさせる」だ。
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教師の側が全く無知な生徒のふりをする。そして子供に質問。「センセーはHeの時に、次の単語のおしりにエスを付けましたよね。でもYouのときにはつけませんでした。何でですか?」すると子供は「あれ?なんでだろ?それが正しい気がするからなんだけど。」
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「センセー、その説明では分かりません。正しいんでしょうけど、なんで正しいんですか?」「ええー、なんでだろ・・・」
shinshinohara @ShinShinohara
丸暗記により、フィーリングでなんとなく正解を導けるようになった子供は、質問されることでアヤフヤでフンワリしたイメージでしか理解できていなかったことを自覚する。なぜ自分が正解を書けたのか、不思議に感じる。それが理解を深める契機となる。
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教師はまるっきり分からないふりをして、巧みに質問を重ねる。「センセー、教科書ではHeはみんな次の単語にエスを付けるんですか?」子供は教科書を開いて、Heの事例を片っ端から調べ始める。「Heはみんなエスを付けているね・・・あれ、and sheってなるとエスが付かないね。
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usuallyやalsoは、Heのすぐ後ろにあるのに、すっ飛ばしてgoとかcomeにエスがついているな・・・」
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たくさんの事例を比較して、子供は恐る恐る口にする。「自信ないけど、何々するっていう単語(動詞)にはエスが付くけど、usuallyとかalsoとか、するって単語(動詞)の前にくる単語(副詞)にはエスが付かない、ように思う。一番最初に来る人(主語)が複数だと、エスが付かん。」
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「グッジョブ!」 そう答えると、子供は嬉しそうに笑う。自分で発見した英文法の法則だ。教えてもらわずに自分で見つけることができた。この喜びが、強固な記憶となって脳に刻まれる。
shinshinohara @ShinShinohara
実際には、教師の側が必要最低限の質問をすることで、子供の思考を刺激し、法則を自ら見出せるように誘導しているのだが、そんなことはおくびにも出さず、ひたすら「何も知らない生徒」のふりをして質問をすると、子どもは何とかうまく答えようと頭を悩ませる。
shinshinohara @ShinShinohara
誰かを納得させることができる言葉を見つけられた時、人はとてもうれしくなる。その心理をうまく活用する。
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教師の側は当然、理解度が高いから、子供が冒しそうな「理解の穴」も気づくことができるはず。ここのところ、本当に分かっているかな?という不安があったら、そこに焦点を絞った質問をする。「センセーはさっきそうおっしゃいましたけど、何々するって単語(動詞)が過去形の場合はどうなんですか?」
shinshinohara @ShinShinohara
子供は再び「ええっ!そういえば?過去形のディーの後にエスを付けるのかな?」と動揺する。「センセー、教科書ではどうなっていますか?」「あ、そうね、教科書教科書・・・過去形は1年生では出てこないね。2年生かな?過去形の時はエスが付いていないね」
shinshinohara @ShinShinohara
「どれもついていないですかー?」「ええと、ちょっと待ってね・・・どれもついていないね」「じゃあセンセー、過去形の場合はエスが要らないんですか?」「そう、要らない・・・と思う。」
shinshinohara @ShinShinohara
「グッジョブ!」 子どもは安心した顔になる。こうして、教師の側が「何も知らない生徒」の役を担い、生徒に「教えさせる」と、生徒は理解を深めることができる。
shinshinohara @ShinShinohara
この指導方法は最初のうちが大変。たった一つの法則を見つけるのに2時間くらいは経ってしまう。教師が説明すれば2分で済むのに。しかし、この2時間が大切。教師が2分の説明を百回繰り返しても、頭に入らない子は頭に入らない。
shinshinohara @ShinShinohara
しかし子供が自分で見つけた法則は、二度と忘れない。しかも教師が「グッジョブ!」と太鼓判を押してくれたことは、自信をもって理解できたと思うことができる。
shinshinohara @ShinShinohara
不思議なことだが、この指導方法は、数回行うと、以後は子供がかなりスラスラと説明できるようになる。何も知らない人に説明するにはどうしたらよいか、という意識が身に付き、いつでも説明の準備ができるようになるからだ。「教える立場」で考える癖がつく。
shinshinohara @ShinShinohara
教師が質問する際、注意すること。質問は一つに絞ること。Heのことを聞いているときに、SheやYou,Iのことは聞かない。いくつものことを同時に質問すると、子供は混乱する。Heのことを聞いたら、Heをめぐる質問だけに絞る。そうすることで、子供は一つ一つ、法則性を見出すことができる。
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