アルスラーン戦記と中国の銀英伝人気
アニメ「アルスラーン戦記」8話。「絶世の美女」というのはファランギースの自画自賛ではなく、ナレーションでも言っている。実際そういう設定なのか。荒川弘氏ベースのキャラクターデザインだと、あんまり「絶世の」というかんじがしない。
2015-05-29 18:13:26これはもちろん、荒川氏の画力が低いわけではない。荒川氏の描くダリューンには、一騎当千の戦士らしい筋肉と鋭い目つきがある。アジア系の細くて小さい目をしていた鋼の錬金術師のマスタング大佐など、過度な美男美女を描かないのは、荒川作品のよさになっている。
2015-05-29 18:13:48福島香織「本当は日本が大好きな中国人」。中国人が、日本の俳優や日本文学を高く評価している事例を集めた本。著者は現地滞在の経験も交えてくるが、基本的に中国の報道やネット掲示板からネタを拾っており、こういうのを詳しく追いかけている人なら、新味はないと思われる。
2015-05-29 18:15:11私もいくつかすでに知っていることがあった。しかし「銀英伝」の根強い人気から、「明治維新に学べ」という日本史ブームまで、幅広く目配りしている。
2015-05-29 18:15:29目を引くのは、第3章の中国の小説事情で、若い頃銀河英雄伝説に熱中したという著者の経歴から、現在実力のある中国人作家などが熱っぽく解説されている。
2015-05-29 18:15:43それにしても銀河英雄伝説が好きで、元産経新聞記者ってよく分からん取り合わせだな・・・。さらにそれが朝日新書から出ているわけだが、妙なイデオロギーも見当たらず、読みやすい。
2015-05-29 18:15:55田中芳樹氏の作品で一番有名なのは「銀河英雄伝説」だが、私は「アルスラーン戦記」のほうが好きだな。 銀英伝は一応設定は未来で、舞台は宇宙のSFなんだけど、はっきり言ってあのSFは「なんちゃって」のレベル。
2015-05-29 18:16:49アルスラーンのほうが、田中芳樹氏の作風や文章に合っており、世界観が統一されている。また銀英伝の主人公格、へそまがりの反戦主義者であるヤン・ウェンリーの人物造形は魅力的だが、少々やりすぎていて鼻に付くところもある。アルスラーンのほうが安心して読める。
2015-05-29 18:17:00追加
この前、「SFとしての銀河英雄伝説」をうっかりディスってしまったが、よく思い出せば超名作SF「地球幼年期の終わり」とか、社会情勢の描写がゆるい。箱庭的感覚。銀英伝は、「こんなに政治や社会の描写がしっかりしている」と当時衝撃的だったんだろうなぁ。
2015-05-29 19:18:51