叔父と姪(泥と星の娘)

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おなかペコペコ! @YMYK11110404ILY

「ねぇおじさま、抱き上げてちょうだい」そういってねだる少女はもうそろそろ髪を結い上げなければならない自覚などまるでなかった。男の膝に乗って身を任せる危険をひとつもわかっていないのだ。少女は私の膝の上に収まると甘えるように身を預けた。

2015-05-28 09:23:54
おなかペコペコ! @YMYK11110404ILY

「私今日は変なのよ、体がいつもと違うの。なんだかとっても眠たいし、おなかが苦しくていつもみたいにドロシーとおいかけっこしたりって気分じゃないの」「へぇ、朝ごはんでも食べ過ぎたんじゃないのかい?」彼女の顔がサッと赤くなる。「からかわないで!私、おじさまにだから話すのに!」

2015-05-28 09:39:32
おなかペコペコ! @YMYK11110404ILY

少女はこんな他愛ないことを特別だと思っているのだ。彼女は私のことをおじさまとは呼ぶがどうも対等の友人と思っているようだった。彼女は私が自分の父親、つまりは私の兄貴に、よく叱られていることを知っていて自分と私が同じ立場と思っているらしい。

2015-05-28 09:43:45
おなかペコペコ! @YMYK11110404ILY

だから自分の秘密もすべて話すのだ。私が彼女に言わないことがどれだけあるかも知らないで。「そう、じゃあステラ、それは君がレディになってるからかもね。明日には犬と泥だらけで遊ぶより、椅子に座って刺繍するのが大好きになってるさ」

2015-05-28 09:46:19
おなかペコペコ! @YMYK11110404ILY

「あたしそんなのいやよ!だからレディは明日からおやすみするわ」少女は私の上で身を震わせて笑う。「それがいいよ、私も外で転げまわってるステラの方が好きだからね」私がそういうとステラはパッと頬を染めて私の膝から飛び降りてネズミのように逃げていってしまった。

2015-05-28 14:05:19
おなかペコペコ! @YMYK11110404ILY

「……やっぱり女の子か」少女の背中を見送って重みがなくなった脚に視線を移すと生成りの麻で出来たズボンがべったりと赤く汚れていた。「あーあ」もうあの子は膝に乗せてやるまい。

2015-05-28 14:20:13