- Harima_kisei
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「いい戦(いくさ)だったぞ、艦娘! だが、これで終わりではない! あの方々がいる限り、我ら超兵器は、何度でも……ナンド、デモ……」 超兵器播磨は、残骸ひとつ残すことなく、没していった。 あとに残ったコンテナを回収し、第零遊撃艦隊は鎮守府へ帰還した。(75) #超兵器の金剛5
2015-06-03 16:27:55大破した金剛はすぐドックに入れられた。 艤装は完全に破壊されていたので修復は無理だったが、彼女の身体は元通りになった。 金剛は扶桑と同じ病室に移され、ベッドも隣同士になっていた。 「ごめんなさい、金剛。私、ひどいこと言っちゃって……」 「ううん、いいヨ」(76) #超兵器の金剛5
2015-06-03 16:32:31「山城は私を助けに来てくれたネ。それだけで十分」 「で、でも……!」 ぎゅっ、と金剛は山城の手を握った。 とても冷たかった。 それを温めるように、ぎゅっと強く握りしめる。 「大丈夫、大丈夫だから」 「金剛さん……!」 山城はその手を握り返す。(77) #超兵器の金剛5
2015-06-03 16:36:35扶桑はそんな二人の様子を眺めて、ふふっ、と優しく笑った。 金剛はまた改めて、横須賀鎮守府の一員に慣れた気がした。(78) #超兵器の金剛5
2015-06-03 16:39:31<どこかの海、どこかの島> 「ん……。播磨のノイズが、消えたな」 「やられちゃったんだ、播磨……。お土産なくなっちゃったね」 「ならば次は私が行こう」 軍服姿の少女は海へと向かう。 彼女の頭上には、飛行機雲を描く高速の機影が、いくつも旋回していた。(79) #超兵器の金剛5
2015-06-03 16:43:21<どこかの海、どこかの氷山> 「お姉さま、播磨が撃沈されてしまったわ」 「そう。あの子も満足でしょうね。戦って沈めたのですもの」 「次は、あの子が出るみたいよ」 「そう。あの子も頑張ってほしいものね。私たちのために」 「ええ、私たち超兵器のために」(80) #超兵器の金剛5
2015-06-03 16:47:08