SFとFT

SFとFTについて語り始めると長い長い。おもしろいのでとぅぎゃってみた
SF FT
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柳川邦彦 @kyanagawa

時かけをSFとしない理由がよく分からないのは、私がSF読者じゃないから? RT @korumono: ナウシカはSF。支持。RT @ray_fyk: 立派なSFだと思いますよ。 RT @chai_lama: ナウシカってSF? 時かけもSF? @ray_fyk

2010-03-06 15:18:03
柳川邦彦 @kyanagawa

アメリカでは、SFとファンタジーが完全に同じカテゴリ扱いみたいですね。少なくとも書店では。RT @AliciaKoha: ボーダースいけばドラゴンランスなんかもSFの棚にあったりしない?

2010-03-06 15:34:44
柳川邦彦 @kyanagawa

なので、指輪なんかもSFコーナーにある。私がSF定義論に馴染めない理由の一つ。

2010-03-06 15:36:53
柳川邦彦 @kyanagawa

定義を云々しても仕方ないのですが、歴史や言語はScienceじゃないと思うのです。Science的アプローチは必要でしょうけれど。RT @korumono: 指輪は歴史どころか言語まで創っちゃったからSF。RT @kyanagawa: なので、指輪なんかもSFコーナーにある。私が

2010-03-06 15:42:59
柳川邦彦 @kyanagawa

あああと、指輪に限らず、ファンタジーはのきなみSFコーナーにあります。アメリカ人って、かなり定義がテケトーなんじゃないかしらん。

2010-03-06 15:44:10
柳川邦彦 @kyanagawa

科学的手法、というのはともかくとして、科学そのものは指輪にはないと思うのです。永久に死なない生物の生物学的特徴を、束教授が考慮したとは思えない。RT @korumono: 歴史や言語そのものはScienceじゃなくても、仮定して創り上げる作業にはScienceが必要だと思います。

2010-03-06 15:49:20
柳川邦彦 @kyanagawa

ちょっと乱暴な物言いを許していただけるなら、最初から考慮されていない要素を考察するのは、ナンセンスになりかねないのではないかと。好意的解釈をするならまだしも、下手をすると難癖をつけるだけになりかねない。

2010-03-06 15:55:52
Orihara @shinobu_o

アメリカでSFの棚にファンタジー(最近のエンタメ小説ね)並んでいるのは。たぶん大人向けエンターテインメント小説としてはファンタジーが後発で、SFの版元がファンタジーも出すことが多かったところに遠因があるのだと思う。

2010-03-07 00:52:41
Orihara @shinobu_o

指輪物語の大ヒット(デルレイ版だったかな。SFの版元です)のあと、リン・カーター(『トールキンの世界』の人)が自分でいろいろ書いたり、アンソロジー編んだり、大人向けのファンタジーのレーベル作ったり(バランタインのアダルト・ファンタジー)したので(続く)

2010-03-07 00:59:16
Orihara @shinobu_o

(承前)、大人向けファンタジーの市場がある、と、本を出す人に認識されるようなったわけですな。書店での区別はだいたいの場合、中身を知らない書店員さんでもできるようになってるので、中身のくわしいところとはあんまし関係ないことが多いです。

2010-03-07 01:00:38
Orihara @shinobu_o

『指輪物語』にSFを感じる、っていうのは……まあ、わたしの感覚でも解らなくはないけど、ちょっと乱暴かなw でも、よくできた異世界ファンタジーと、ハードSFは、読んでみると似た印象を受けることがある。何故というに、それは架空世界の構築性の度合いですね。高度に、確実に、(続く)

2010-03-07 01:02:31
Orihara @shinobu_o

(承前)おおむね論理的に(ストーリーテリングに必要な飛躍は認める方向で)、豊富な知識をもって構築されていると、異世界なのに確かな現実感がある。もちろん、それをほんとうらしく描写するチカラも必要なわけですがね。トールキンのように、たしかな知識に基づいて、西欧特に北方の(続く)

2010-03-07 01:05:07
Orihara @shinobu_o

(承前)神話伝説を受けた架空世界を構築できた人は……わたしの知るかぎりではいない、と思うので。いや叙事詩的な伝統を文章表現でも引き継いでいるような書き手は、今の世の中、娯楽小説には出て来にくいと思いますが。トールキンの作品世界と類似する例をファンタジー以外に求める気持ちは(続く)

2010-03-07 01:07:03
Orihara @shinobu_o

(承前)わからなくはないな、と思うんですよ。その意味なら、『指輪物語』にSFを感じると言われても、そういうこともあるかもね、と思う。論理的な構築とかは別に自然科学の専売特許じゃないので、そこをもってSFというのは、まあちょっと説明不足かなw

2010-03-07 01:09:27
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o ああ、興味深く拝読したんだけど、さすがに夜が遅かった!(^^)遡ってくださるかどうかわからないけど、お読みの方の雑学のためにも、幾つか補足させてください。

2010-03-07 01:24:58
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o まず、ジャンルの成立過程がSF>FTなのは仰せのとおりです。ただし、アメリカにおいては、指輪物語の大ヒットとリン・カーターの一連の仕事(主に50年代以降)以前にも一度、大人向けFTのブームがありました。30年代のことです。

2010-03-07 01:27:10
岡島正晃 @ADLAHIR

この頃SFで大人気を博したのは、H・P・ラヴクラフトやシーベリー・クィンだったのですが、FTの大作家といえば、やはりR・E・ハワードです。彼が著した『蛮勇コナン』シリーズは、現在もFTの古典と言われています。

2010-03-07 01:29:49
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o ただ、この所謂「パルプ・フィクションの時代」においては、SFもホラーもFTも、歴史冒険小説でさえ「要するにパルプなノリ」、つまりは「ブキミで摩訶不思議でエログロ」程度の認識でしか、一般には受け取られていなかったフシはあります。

2010-03-07 01:32:43
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o つまり、一部の好事家以外には「大人向け」というよりうも「コドモに読ませるのは、ちょっとはばかられる」という程度の認識で、それでもFTのブームがあった、というわけです。

2010-03-07 01:33:42
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o また、当時はこの手の小説の出版形態が雑誌連載のみであり、全集のような形にまとまるのはずっと後のことでした。結果、世界大恐慌を抜け出した世の中は「程度の低い」大衆文学を忘れ、50年代までその火は絶えることとなったのです。

2010-03-07 01:35:32
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o ただし、だからといってこの当時の作品がクダラナイ代物かといえば、そうでないのは(恐らく)ご存知でしょう。私見では、のちに「発掘」されたこれらの初期作品には、現代の作品よりも「ファンタジーらしさ」が濃厚なように感じます。

2010-03-07 01:37:42
岡島正晃 @ADLAHIR

@m_rinn もう1点、これは補足ではなく「賛同」に過ぎませんが(^^)、架空世界構築の「確度」をもってSFかFTかを論じるのは、私もナンセンスだと思います。

2010-03-07 01:40:30
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o SFやFTだけでなく、およそあらゆる「物語」には、所謂「一時的な不信の停止」が必要なのであり、世界構築の確度というのは、ジャンルじゃなくてその「停止」の無意識性を左右する問題に過ぎません。

2010-03-07 01:41:51
岡島正晃 @ADLAHIR

@shinobu_o 要するに、どんなジャンルだろうが「こういう世界設定なら、ココはこうなってる“ハズだ”」とか、「フツーそこでそんなことしない“ハズじゃ”ね?」っていう部分で読者を騙しきれないなら、それは単に物語としての質が低いだけ、というのが、私の見解です。

2010-03-07 01:43:24