第31回日本ドイツ学会シンポジウム「戦後70年いま何を語るか」

「戦後レジームからの脱却」と言われておりますが、それは「戦前レジーム」への回帰では無い訳で。
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珈音(ケロケロ) @gohstofcain

ドイツ学会で、石川先生は「ファシズムは議会を通じて、立法によって民主主義を切り崩してくる」という話から報告を始めた。まさに、今、日本で進行しているのはこれだと思う。

2015-06-21 11:46:00
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

選挙もあるしデモもできるのにファシズムとかwwwwと草を生やしているひと、聞いてる? @matzi295

2015-06-21 11:46:47

マイノリティの「特権」言説について --ドイツのユダヤ人の場合— 
武井彩佳(学習院女子大学准教授)

ホロコースト後、ドイツは国内のユダヤ人の権利を回復し、その共同体の安定化を図るために、ユダヤ人に対する配慮を基本合意とした政治を行ってきた。一種の「アファーマティブ・アクション」である。これは特に入国管理において見られたが、必ずしも法律で制度化されず、むしろ社会的な同意に基づく慣習としてなされてきた面もある。ユダヤ人に対する「政治的優遇」の根拠と実態を分析し、歴史的不正を正す措置が、いつしか「特権」と呼ばれるようになるメカニズムについて考える。「在日特権」という言説がネットにあふれる日本を遠景に、特権言説の特殊性と同時に類似性をあぶりだす。

珈音(ケロケロ) @gohstofcain

学習院女子大学・武井彩佳先生の「特権」言説の話はヘイトスピーチ問題とも関わるしもっと議論すべきテーマではないかと思う。以下少しツイートします。 thttp://jgd.sakura.ne.jp/sympoannai2015.htm

2015-06-21 12:21:47
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

在独ユダヤ人コミュニティは人口比にすればさほど大きくはないが、ドイツでは彼らはいつも「見える」存在。戦後民主主義の成熟のバロメーターの役割をもっている。政治的課題として公の場で語ること、教育・外交などにおいても、国家的意図を反映して積極的に語られてきた。 @matzi295

2015-06-21 12:23:31
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

それに対して、在日は公の場で語られずにきた。ゆえに「特権」についても根拠がないにもかかわらず広がってしまうのではないか。@matzi295

2015-06-21 12:24:42
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

「特権」というのは、法的なものではなく、主観的に「正当性を欠く」と感じられる待遇を指す言葉。ずるいという感覚がある。あるアファーマティブアクションが当然のものと考えられているなら「権利」ではあっても「特権」とは呼ばれない。@matzi295

2015-06-21 12:26:24
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

ユダヤ人(および東欧地域からのドイツ系移民)は入国の際、他の移民と比べて優遇がある(在日との違い)。一度もドイツに住んだことがなくても、迫害されたひとの子孫であればドイツ国籍を申請することができる。一時金支給や無料でドイツ語コースに通えるなどの支援も。 @matzi295

2015-06-21 12:27:00
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

基本的合意として、ユダヤ人については政治的優遇がアファーマティブアクションとして行われてきた。戦後処理の柱の一つであり、国家のアイデンティティに関わるもの。ナチズムからの断絶の証として、ユダヤ人コミュニティを保護すること、には外交的なメリットがあった。 @matzi295

2015-06-21 12:29:40
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

こうした政策はドイツ国内でマジョリティにどう受け止められてきたか。90年代半ばまでは当然の権利と考えられていたが、旧ソ連地域から引き上げて移住してくるドイツ系の人が増えると「特権」言説が出てくるようになる。@matzi295

2015-06-21 12:32:04
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

90年代半ば、冷戦後のドイツ国内の社会問題によって、東欧出身者の「特権」が言われるようになった。東欧出身のドイツ人をロシアのアフィア呼ばわりしたりユダヤ系の移民を「ホロコーストの道具化」をしていると批判するなど。@matzi295

2015-06-21 12:34:46
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

現在はイスラム教徒の関係が無視できない。絶えず政治的配慮をされてきたユダヤ系とことなり(主にトルコ系)イスラム教徒移民にはそういった配慮はなかった。イスラム教徒はドイツの「過去の克服」に関与しない第三者であり特異な存在。 @matzi295

2015-06-21 12:39:53
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

ドイツの移民政策(入国管理)はダブスタからトリプルスタンダードになっているのではないか。@matzi295

2015-06-21 12:41:24
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

以上、引用を示すためのカッコつけ忘れましたが…マイノリティをめぐる日独比較というか、在独ユダヤ人コミュニティのお話はとても興味深かったのですが、自分のメモが雑すぎてまとまりなくてすみません。@matzi295

2015-06-21 12:41:57
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

武井先生の報告聞いて思った。結局「特権」を作り出しているのは、法律ではなくて、マジョリティ側の都合というか気分にすぎないのだから、勝手に特権だとか言われた方はたまったもんじゃないよ、ほんと…。

2015-06-21 12:44:04

ドイツ現代史再考 
石田勇治(東京大学教授)

「煙独」という言葉があるらしい。「嫌韓」、「反中」などと並んでネットの世界でよく使われているのだそうだ。歴史の転換点を迎えつつある現在の日本で、あえて「ドイツ現代史を語る」ことにどんな意味があるのだろう。戦後七〇年、そしてナチ体制崩壊七〇年に際し、ヴァイマル、ナチ、そして戦後のドイツ史が日本、東アジアに生きる私たちに何を示唆しているのか、あらためて考えてみたい。

珈音(ケロケロ) @gohstofcain

最後の報告者は東京大学の石田勇治教授。 戦後処理を考える時振り返るべき過去とはどこからか、という話からヒトラーによる政権掌握について。ざっくりですが、いきます。 jgd.sakura.ne.jp/sympoannai2015…

2015-06-21 13:14:07
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

石田「日本とドイツの戦後補償についてただドイツの方を持ち上げるのもダメだけど、違いをきちんと比較することは大事。戦後補償というけれど、どの時点から補償を始めればいいのか、ということを考えていくと、振り返って反省すべき過去は日本の近代化そのものと言ってもいい」@matzi295

2015-06-21 13:14:39
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

「戦後の取り組みの比較はいわゆる戦後処理の比較だけではいけない。ドイツでは過去との取り組みが、公的記憶の継承・教育だけでなく文学、美術などの芸術的営為においても幅広く行われている。」@matzi295

2015-06-21 13:16:02
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

「また過去の克服に取り組む主体が、ドイツの場合、政府だけでなく市民が社会的責任を引き受けていることが評価されてきた。 ニュルンベルク裁判を公式に受け入れてはいないが、時効を撤廃してまでナチ犯罪を追及している」 @matzi295

2015-06-21 13:17:09
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

「公的歴史認識として、原因と結果をはっきりさせてきている。緻密な歴史研究の結果、ホロコーストは1933年に始まったとされている。近代の産物である反ユダヤ主義、優生学、空間観念、総力戦…などと結びついている。ジェノサイド研究にはこうした観点が欠かせない」@matzi295

2015-06-21 13:18:07
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

「克服しなければならない過去を引き起こした原因はなんだったのか、議会制民主主義が破壊されたあの時代とはなんだったのか、を検証することが重要である」@matzi295

2015-06-21 13:19:33
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

「ヒトラーは安倍と同じで選挙に勝って首相になったと言われている。しかし、ナチは選挙に勝ったわけじゃない。保守派の連立政権の首相に過ぎない。パーペンは〈ヒトラーを雇い入れた〉つもりだった。周囲はヒトラーを過小評価し甘く見ていた。」@matzi295

2015-06-21 13:21:04
珈音(ケロケロ) @gohstofcain

「ヒトラーが首相に就任した時、ドイツの国会はすでに空洞化していた。大統領に〈緊急令〉という〈立法権〉が付与され、大統領に都合の悪い法律を国会が作れば国会は解散され、選挙までの国会不在期間に大統領が好き勝手な緊急令を出しまくることが可能だった」@matzi295

2015-06-21 13:27:04