エイト妄想♡侯くんシリーズ①携帯

しえ @syerryloves8

26. （横山さん、頭撫でるの癖なのかな…） しばらく黙って撫でられていると泣いたせいか眠気に襲われた。 ほんの短い時間だと思うが寝てたらしく、ふわっと身体を持ち上げられた感覚で目を覚ました。 「…あ…横山さん…」 ポスンとベッドに横たえられた。

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27. 『うわっ…！なんや、起きたんかっ//、疲れとるんやろ、このまま今日は寝とき』 （あれ、、なんか横山さん顔赤い…？） また頭をポンポンと叩かれ、眠気まじりに答える。 「何から何まで…ありがとうございます…Zzz…」 夢の狭間でなんとかお礼を言った。

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28. 『ったく、キスしたのバレてへんかな…//ちょっと隙あり過ぎやろ…起きたらちょっと注意せな…ってああ、スカートっ、//』 何かをブツブツ言ってる横山さんに布団を掛けられて、そのまま私は意識を手放した。 ーーーーーーーーーーーーーーーー

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29. 翌朝、鍵を返しに横山さんの部屋を訪ねる。 ーピンポーン♪ーー ガチャっと開いたドアから出てきたのは横山さんではなかった。 『なんや、中の部屋のドアから入ってきたらええのに。アホやなー。』 『えっ⁉︎なになになに⁉︎噂のあのコ？』 「えっ！？えぇ！？」

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30. ドアを開けた村上さんと、その後ろから嬉々として玄関へ出てきた渋谷さん…。 （うわっ…本当に本人なんだ…//） 『まぁ、入りーや』 『おん、入れ、入れー！なぁなぁ、横にどんな感じでナンパされたん？』 少々強引に渋谷さんに肩を掴まれながら部屋へと入る。

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31. 「ナ、ナンパ⁈いえ、横山さんには男の子に絡まれてるとこを助けていただいて…」 『『助けたぁ？横が⁉︎』』 （わ、息ピッタリ…笑） 『ちょ⁉︎お前ら何やっとんねん‼︎てか、すばる‼︎勝手に触んな！//』

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32. 奥から濡れ髪の横山さんがバタバタとやって来て、掴まれていた私の肩から渋谷さんの手を払う。 『お前が風呂入ってる間に事情聴取や』 と、ドヤ顔の渋谷さん。 『人見知りも人助け出来んねんな〜』 と、成長したな、お前〜と横山さんを褒める村上さん。

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33. 『あぁ⁉︎朝の電車でこの子に携帯拾ってもろてん。それで、帰り道でこの子が男に絡まれとったら見て見ぬ振りできへんやろ//』 なぁ、お前はできるんか？と顔を赤らめながらも村上さんに怒鳴る横山さん。 『『また、携帯落としたんかいな〜！』』

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34. （地元のeighterの友達にこの状況みられたら、殺されそう笑） そんな3人のやりとりを笑ってみてると、横山さんに話しかけられた。 『どないしたん？昨日はちゃんと眠れた？』 「あっ、はい。ぐっすりでした（笑）あの、、鍵を返しにきたんですが…」

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35. そう言って鍵を差し出すと、横山さんはあ〜…と言いながら頭を掻いて言った。 『それ…な、持っててくれへん？就活でまだこっちおるんやろ？ホテル代もばかにならんやろうし…ココ知られたらもう一緒やし。な？良かったらあの部屋使ってほしいねん…//』 「え、でも…迷惑じゃ…」

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36. 『まーまーまー！ええやんか！本人つこてくれゆうてんねんから！』 と、渋谷さんに右肩をポンポン叩かれる。 『そやそや！コイツ、寂しがりで弟住まへんようになってから隣から物音せんのが寂しいゆうてたから丁度ええんや。コイツのためにも使ってやってくれへんか？』

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37. と、村上さんに左肩を叩かれ、両側からヒソヒソ話をするように同時に耳打ちされた。 『『アイツに頭ポンポンされんかったか？』』 「へっ⁉︎//」 両側の二人を見ると真剣な顔でこちらを見ている。 『おい！何コソコソしゃべってんねん！//』 正面の横山さんが怒鳴る。

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38. 『うっさいわ、お前はちょっとそこで黙っとれ！』 横山さんを一喝した渋谷さんがニコっと笑ってこちらを向く。 『『で、どうなん？』』 「あ、はい…。横山さん、癖なんですかね…？」 それを聞いた二人は急にニヤニヤしだし、次は横山さんの肩をポンポンと両側から叩く。

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39. 『あのコ、部屋つこてくれるってさ』 『良かったな、ヨコ』 『はぁ？なんやねん、お前ら。てか何しにきてん！』 『『ほんじゃ、俺ら帰りまーす。またね〜♡』』 二人は私に手を振り、部屋を出て行った。 部屋が急に静まり返る。

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40. 『っとに、何しにきたんやろな、アイツら//』 と怒りながら、でも若干照れくさそうに言う。 『部屋、使ってくれるん、ありがとな//』 「いえ！こちらこそありがとうございます。助かります！」 お礼を言いながらお辞儀すると、また横山さんに頭をポンポンと叩かれた。

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41. 『おん//気にせんでええよ。てか、敬語もいらんし…』 「あ、はい、でも癖で…笑。徐々に慣れてきたら外れると思うんですが。それより、横山さん、頭ポンポンするのが癖なんですか？さっきのお二人にも聞かれたんですが…」 『えっ！？//あ？え？……アイツら…‼︎//』

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42. @syerryloves8: あたふた取り乱した横山さんの顔がみるみる赤く色づいていく。 （あ、顔真っ赤…かわいい笑） 顔を手で覆っていた横山さんが指の隙間から覗いて私に言った。 『お、俺の癖やねん…//もしかして嫌やった…？』 「いえ//なんか安心しました//」

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43. 照れてる横山さんを見てこちらも照れる。 『そ、そか。それなら良かった//』 （昨日の横山さんはカッコ良かったけど、今日はなんだか可愛い♡） 『なぁ、横山さんはなんか堅苦しいからやめへん？//』 「え、じゃあ…横山くん…？」 『//ん〜、まぁええわ、慣れたらな笑』

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44. 頭を掻きながら横山くんが思い出したように言った。 『そういや、今日は就活行かへんでええの？』 「え！あ、あります！行かなきゃ！」 バタバタと玄関に向かうと、横山くんに腕を掴まれた。 『ちょお、待って！また昨日みたいなことがないとも限らへんから…これ、俺の連絡先な』

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45. 『あと、お前ちょっと無防備すぎやから、気つけなあかんで？』 「あ、はい…」 昨日の事を思い出し情けなくなってくる。 『ごめん、そんなしょげんなや（笑）なんかあったら迷惑かけるとか思わんと連絡しーや？』 また頭をポンポンと叩くと、あっ…と横山くんが手を引っ込めた。

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46. 「あ、あの、橫山くんに頭ポンポンされるの…嫌じゃないんで、、むしろ安心するんで好きですよ？//」 そう言って橫山くんを見上げると顔を真っ赤にして口を手で押さえ押さえていた。 （意外と照れ屋さんなのかな…）

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47. そんなことを思いながら見つめていると、見ているのに気付いたのか、反対側の手で頭をポンポンしてきた。 『ちょ、見んな//』 そのまま頭をワシャワシャされる。チラッとこちらをみると口を手で押さえたまま言う。 『はよ、就活、行っといで…？』 「あ、はい。行ってきます！」

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48. ーーーーーーーーーーーーーーーー バタンと玄関のドアが締まり、あのコが出て行った。 （ほっぺた熱…//） 気が抜けて、壁にもたれて座り込む。 「なんやの、あのコ//あんなん絶対男勘違いするわ…無防備すぎてゆうてんのに…//」

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49. まだあのコの頭を叩いてた手に温もりが残っているようで、自分の手を見つめて呟いた。 「アイツらに言われるまで、気付かんとやってたわ…。…無意識てことは、やっぱ、好きなんかな…」 昨日から自分の意識のほとんどを占めるようになった女の子を思って天井を見上げる。

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50. 「てか、就活て、あのコいくつやねん。…21？22？…余裕で10コ下…犯罪やん…俺…」 ガックリと肩を落すと、頭を冷やすためもう一度風呂へ向かう。 ーーーーーーーーーーーーーーーー