【コトブキ探偵と黄昏町の怪物】

コセン・ニンジャ @kosn_ninja

（また…夢か。）コトブキ探偵は男爵風の男から牙を分けて貰ったあと、不意に丸呑みにされた事を思い出した。 それが現実なら、自分はもう死んで、あの世行きのはずである。（だが、夢ではないみたいだな）口の中に違和感。特に歯の部分。舌で撫でると立派な牙が生えているのがわかる。#kstsgr

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「しかし、今度こそ夢であってくれよ。頼むぜ神様」コトブキ探偵は、その状況に置かれたら誰だって言いたくなる台詞を吐いた。 #kstsgr

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[ハンドアウト]気が付くと、君は病室の中央で、拘束衣を着せられている。《力5以上で【拘束解除】、力4以下で【拘束状態/死亡時解除】》《開始地点[病院]shindanmaker.com/541541》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541552 #kstsgr

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古いが頑丈な鎖付き鉄輪。それが腕と足に取り付けられ、鎖の端は壁の金具に溶接されている。いくら引っ張っても外れず、牙を使おうにも届くはずがない。 （今、怪物野郎が来たら…どうしようもないな）コトブキ探偵は諦めにもにた気持ちを抱いた。#kstsgr

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【拘束衣とありますが、読み違えたせいでトンチンカンな事になっています。ご了承下さい。彼はセプクしながらタイプしている。】 #kstsgr

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「ここじゃ消耗する一方だ」君の所へ逃げ込んだ男が言う。「しねばやり直せる。次目覚めるのがどこかは分からんが」《病院を出たいなら男に戮され死亡【魂-1】、死を選ばず拘束解除状態なら男を戮せる【魂+1】》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541541 ＃kstsgr

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足音がした。怪物の物か、または人間の物か。コトブキ探偵は、急に背筋が凍りつくような恐怖を感じ、叫びそうになるのを我慢した。（だらしない。そんなんだから俺は…）覚悟を固められぬ中、彼は軽い自己嫌悪に陥った。「おい！大丈夫かあんた！」幸い、覚悟はしなくても良さそうだ。 #kstsgr

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部屋に入ってきたのは、右手に無骨なナイフを持った男だった。反対の腕に軽くない怪我を負ってはいるが、人間だ。これ以上の事はない。「ああ、大丈夫だ。あんたはどうだ？」「大丈夫…ではないな。」男は傷口を押さえながら答えた 。「何処かに包帯か何かないか？」#kstsgr

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「いや、知らないな。ここに来たのは初めてだし、俺はこんなんだし」コトブキ探偵はジャラジャラと鎖を揺らして見せた。「…なるほど、こいつは、ナイフでも無理そうだな。ならあの手しかない」「あの手って何かあるのか？」コトブキ探偵は期待まじりに聞いた。 #kstsgr

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「こうするんだよ」男は無骨なナイフを振りかぶった。ちりつくような嫌な予感 をコトブキ探偵の感覚がとらえたが、もう遅かった。#kstsgr

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次の瞬間には、それが左胸に突き刺さっていた。コトブキ探偵を激痛が襲ったが、即死ではない。「ぐ…は…」 「すまんな。しねば何処かにいけるはずだ。ここじゃない何処かにな」「てめえ…」「恨むなよ。あんたの為だ」男は突き刺さったナイフを握り、やり直すように奥に押し込んだ。#kstsgr

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（下手くそめ…）恨み混じりにそう思うと、コトブキ探偵の意識は闇に沈んでいった。 【DAY6終了】 #kstsgr

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#kstsgr DAY6 リザルト 【魂9→8 力2 探索0 】

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【コトブキ探偵と黄昏町の怪物 DAY7】 ＃kstsgr

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【魂8 力2 探索0 】 #kstsgr

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やれやれ、昨日はクソッタレな１日だった。クソッタレといえば、前に勤めていた探偵会社なんかがそれに当たる。 ＃kstsgr

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探偵会社を辞めた理由はいくつかある。まず一つめが、会社が探偵会社の皮を被った物騒な会社だったからだ。主な業務は、グレーな会社からの依頼でデモ隊の鎮圧をしたり、暴力団関係からの依頼で、頑固で邪魔な地主を『処理』する事だったり、そんなのばかりだったからだ。＃kstsgr

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だが、そんなクソッタレな会社でも得られる物はあった。物騒な事に対処するための心得、方法、技術。それらはこの仕事でもある程度役に立ってきたし、今までに遭遇した厄介ごとにもかなりの確率で通用してきた。今の所、この町では全く役に立っていないのだが… ＃kstsgr

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だが、そういったことを覚えて行く内に、会社は俺を手放そうとしなくなった。こっちはやめたくてやめたくて仕方ないってのに。 ＃kstsgr

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そんな訳で、辞める時はかなり派手なコトになった。ケジメを要求されてついカッとなってしまったのがいけなかった。少なくともビルは半壊したし、従業員もかなりの人数をやってしまった。その後、会社は然るべき場所に吸収されたらしいが、まあそんな事はどうでもいい。 ＃kstsgr

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そしてもう一つの理由は、そんな会社に染められるように、自分自身もクソッタレになっていくのに我慢できなくなったからだった。結局、俺はクソッタレになってしまったのだが、辞めたことに微塵も悔いはなかった。 ＃kstsgr

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[ハンドアウト]気が付くと、君は公衆便所で鏡を見ている。なぜだろう、その顔は笑っていた。《開始地点[町]shindanmaker.com/541547》 #黄昏町の怪物 shindanmaker.com/541552 ＃kstsgr

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コトブキ探偵は、再び目覚めた。そしてゆっくりと上体を起こし、立ち上がった。そしてあたりを見回した。3つ並んだ小便器に、汚れきった小窓。ここは公衆便所だ。「あー！大事な一張羅が！」彼は今まで便所で寝転がっていたことを自覚し、慌ててコートをはたいた。#kstsgr

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一通りはたいた後、それを脱ぎ、汚れがないか確かめると、ちょうど目立つ場所に黒いシミができていた。（まずいまずいまずい。何かないか…？そうだ、手洗い場！）コトブキ探偵は、咄嗟に手洗い場の蛇口をひねり、出てきた水でコートを洗い始めた。その時、ふと鏡を眺めた。 ＃kstsgr

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当然、鏡を向こうの自分は、コートを洗っている。だが、その顔は笑っていた。何故かはわからないが、牙をむきだしにしながら、こちらに笑いかけているのだ。（なんだってんだ？君が悪いぜ）コトブキ探偵は、鏡から目を離すとコート洗いに集中することにした。 ＃kstsgr