廃棄物日誌 LOG:11

2014/12/30の分までを収録。 ギガベースとのコラボがまだ続く。
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廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

魚雷に表示された速度を見たスタッフが叫ぶ。 「何よそれ!?」「原理は知らんが信じられない速度でスッ飛ぶ殺人兵器だ!いいから早く!」 言われた通りにナガトが回避行動を取る。そして反撃で高速魚雷を放つ。 #廃棄物日誌

2014-11-11 22:59:39
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

艦橋があった場所をシクヴァルが魚雷としては信じられない速度で通過する。 一方の高速魚雷はまっすぐイク達へ向かうが、イムヤが放った魚雷に迎撃されてしまう。 「一番二番砲塔開け!分裂魚雷装填!」46cm砲の蓋が開き、艦砲の形をした魚雷発射管となる。 #廃棄物日誌

2014-11-11 23:04:15
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

そして発射された46cm砲用魚雷は少し進んでから四つに分裂、そのままイムヤへと向かう。 「数で押してきたって!」イクと同じようにシクヴァルを構えた。 その時、何かを叩くような音が聞こえた。 「耳を塞ぐでち!」何かに気づいたゴーヤが叫ぶ。 #廃棄物日誌

2014-11-11 23:10:26
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

音がやがてピークに達したように連続し、ハチがまるで巨大な手に叩き落とされたように吹き飛ばされた。 「指向性の衝撃波!?」「耳がキーンとするのね!」 三隻の前に現れたのは、巨大な白鯨。 当然大鯨の亡霊ではない。ナガトと航行するムスカ級自律潜水艦だ。 #廃棄物日誌

2014-11-11 23:14:16
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「ムスカ41番艦、配置に着きました!」「一番から六番まで装填準備完了!」「一番、二番砲塔いつでも撃てます!」 三体の浅間智278,1127,467が報告する。 「エイプリル、何を撃つの!?」水銀燈X-TA6682が振り向いて聞いた。 #廃棄物日誌

2014-11-11 23:18:16
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「ムスカと攻撃同調、通常魚雷でーーー」指示を出そうとしたエイプリルの声を、大きな警報音が遮った。 「ぎ、魚雷進行音!数、凡そ32!」 「32ぃ!?他に敵が居たの!?」水銀燈が叫ぶ。 「FGAは四隻しか探知してません!」 「58モデルから発射されたものです!」 #廃棄物日誌

2014-11-11 23:24:08
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「ゴーヤの魚雷は、おりこうさんでち」 ゴーヤの前に並ぶ大量の魚雷。一般的なゴーヤや北上なら例え解体されても装備を拒むであろう「回天」だ。 「ゴーヤの思い通りになるでち!」 そして捕虜妖精と彼女のAMSによって回天は不可解な軌道でしかし確実にナガトへ向かった。 #廃棄物日誌

2014-11-11 23:31:22
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

32発の回天は無茶苦茶な軌道を描きつつナガトに接近する。 対艦攻撃力を限界まで高めたそれは無駄死にさせるだけの殺人兵器ではなく 高い誘導能力を持った破壊兵器となった。 回天の前を遮るようにムスカが現れる。 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:13:25
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「無駄でち!」捕虜妖精とゴーヤのAMSにより制御される回天はそれを やはり不可解な軌道で避けようとする。だがムスカからまた連続音が響く。 そして再びピークに達した瞬間、32発の回天が次々と爆発した。 「何をしたのね!?」「衝撃波で回天を撃墜したでち!?」 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:15:22
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

音波球を使って魚雷を迎撃する戦法は、ムスカのオリジナルが既に使っている。 回天に対してもそれは有効で、事実32発の暴力は半分以下までに減らされた。 更に衝撃波は内部の妖精を錯乱させ、AMS制御が不安定になった。 「あっがあぁぁぁぁあっ!?」突然の頭痛に呻くゴーヤ。 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:18:37
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

AMS系統に不具合が発生し、それが頭痛の形でゴーヤに発現したのだ。 残った回天は命令通りナガトへ向かうが、速度は先程よりも遅い。 更にぐらぐらと揺れており、回天は勝手にあらぬ方向へと行ってしまう。 「敵魚雷、半数以上の迎撃完了!」「残りも命中…いや一発来ます!」 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:22:34
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

それでも一発だけがまっすぐナガト左舷へと向かい、着弾した。 「やったのね!」喜ぶイクだが、すぐに目を疑うことになる。 煙というか泡が晴れると、命中した箇所は少し焦げてる程度でナガトに 致命弾を与えてるとは思えなかった。 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:24:17
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「第16ブロックに被弾!」「浸水ありません!」 「第一砲塔、三九式対潜弾装填、発射!」主砲から一九式徹甲弾に似た形状の砲弾が発射される。 だが発射された直後砲弾は信じられない速度で突き進む。 シクヴァルと同じ高速魚雷だからだ。 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:28:52
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

それを寸での所で回避する四隻。 「調子に…乗るな!」復帰したハチが叫ぶと同時にシクヴァルを発射する。 だがまたもムスカが上から魚雷を発射し迎撃してくる。 ならばとイムヤがムスカに魚雷を放っても、今度はナガトからの魚雷で迎撃された。 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:39:40
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

そもそも、ムスカにFCSが反応しないのだ。 目の前では真っ白な鯨のようなムスカが、まるで生き物のように優雅に泳いでいるというのに。 「迎撃成功!」「とにかく弾を消費させなさい!弾切れにして磨り潰すのよ!」 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:42:30
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「こ、この程度では…終わらないでち…」起き上がるゴーヤ。 耳からも鼻からも血を流しながらも、その目はナガトを睨み付けた。 「もう一隻来たわ!」「真上と…真下!?」合流したムスカが挟撃してくる。 「うがあぁぁああぁあああっ!!」絶叫。回天が先ほどの倍以上の数出撃する。 #廃棄物日誌

2014-11-12 18:59:10
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

そのまま回天の群れは二隻のムスカに向かって殺到する。 またも音波球で迎撃されるが、今度はその範囲からも避けていく。 「同じ手でやられるわけが!」目からも血を流しながら叫ぶ。 「ねえだろうがあ!」そのまま回天はムスカを包み込むように追突。 大爆発してムスカを粉砕した。 #廃棄物日誌

2014-11-12 19:01:34
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「ムスカ41番艦、29番艦大破!」「敵魚雷数推定65!全てナガトに接近!」 「そんなバカな…!?」「ど、どうするのよ!幾らナガトでもアレだけの大群を受けたら…」 動揺するエイプリルと葵喜美“高嶺舞”62。 そんな二人に彼女は笑みを浮かべ、車椅子で近づいた。 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:16:15
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「ラケルX-GTX3308…!」「忘れたのですか、スカイアイのジャミングは“ナガトのもの”ではないですか」 ラケルと呼ばれたその人形はコンソールを操作する。 「諦めてはいけません。彼女達はまだ、ナガトの力を知らない」 ある一つの機能を起動させる。 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:21:26
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

ゴーヤは見た。 後は包み込んで殺すだけの筈のナガトワンダーの船体を赤い線が走ったかと思ったら、周りを取り囲んだ回天が次々と自爆したのを。 「FCS異常!?やっぱりアレがジャミングの元なのね!」 一斉に魚雷を構える三隻。 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:28:17
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「撃て!撃ちまくれ!あのボロ船を沈めろおぉっ!!」目と耳と鼻から血を噴き出してゴーヤが叫んだ。 最早自分のキャラクターを投げ捨てていた。 それほどまでに彼女は恐れ苛立っていた。 ただの、コジマ兵器も核ミサイルも持っていないような、ただの潜水戦艦如きに。 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:32:45
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

回天とシクヴァル、更に通常魚雷までもがナガトに殺到した。 その殆どは自爆させられたが、幾つかはナガトに命中した。 それでもナガトにダメージが与えられていない。 だがシクヴァルの一発がナガトの甲板に直撃、遂に装甲の一部が吹き飛んだ。 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:36:10
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「第8ブロックに直撃弾!浸水確認!」「右潜行翼に命中!」「ラケル、まだなの!?」 振動がナガト内部を揺らす中、ラケルは「次の段階」へとコードの入力を待っていた。 まだその時ではない。もう一度あの大量の魚雷が放たれるまで。 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:40:23
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「じねっ!死ねえぇっ!!」業を煮やしたゴーヤが叫ぶと、無数の回天が再び現れ、ナガトへ突き進む。 「魚雷!推定…70!」「ラケル!」 エイプリルが叫ぶ。「…ええ、彼女達には見せてあげましょう。私達の、お姉様の居城の力を」 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:44:41
廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

回天の群れがナガトを包み爆発…しなかった。 いや、そこにいたはずのナガトワンダーが“消えていた”。 影も、形も、音さえも聞こえない。 まるでこの世界から消えたように、ナガトが存在しないのだ。 「どこ、何処へ消えたぁ!」錯乱しながら回天を振り回す。 #廃棄物日誌

2014-11-12 20:53:25
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