てれふたるの『ドキッ☆窒素だらけの化学講座〜歴史も絡むよ〜』

時は深夜—— 化学が苦手と言う青少年達の前に一人の男が現れた。 男の名は「@terephtal3」……レポートを無視して、彼の化学講座が始まる。
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てれふたる @terephthal3

そろそろ免疫のレポート書く。冬休み短いよね…。

2011-01-04 03:37:38
てれふたる @terephthal3

あれ、免疫の締切は11日か。1週間残ってるじゃないか…。

2011-01-04 03:39:47
てれふたる @terephthal3

|ω・)チラッ RT @thousandmilesxm: 化学が絶望的にできない

2011-01-04 03:41:43
@thousandmilesxm

うん、できないの RT @terephthal3: |ω・)チラッ RT @thousandmilesxm: 化学が絶望的にできない

2011-01-04 03:43:16
@y63k

同じくできない RT @thousandmilesxm: うん、できないの RT @terephthal3: |ω・)チラッ RT @thousandmilesxm: 化学が絶望的にできない

2011-01-04 03:45:21
てれふたる @terephthal3

深夜こそ化学小ネタを連投するべきか。

2011-01-04 03:47:19
@thousandmilesxm

わあたくさん(白目 RT @nyon_mayo: 同じく RT @y63k: 同じくできない RT @thousandmilesxm: うん、できないの RT @terephthal3: |ω・)チラッ RT @thousandmilesxm: 化学が絶望的にできない

2011-01-04 03:50:13
てれふたる @terephthal3

深夜のてれふたる化学講座を始めてみます。講座といっても学問的な内容にはほとんど触れず、一般向けの小ネタ集みたいな感じですので、あまり期待なさらぬよう…。今宵お送りするのは、窒素の物語です。

2011-01-04 03:59:53
ぴーちょう @Pcho0712

わくわくo(^-^)o RT @terephthal3: 深夜のてれふたる化学講座を始めてみます。講座といっても学問的な内容にはほとんど触れず、一般向けの小ネタ集みたいな感じですので、あまり期待なさらぬよう…。今宵お送りするのは、窒素の物語です。

2011-01-04 04:02:02
@thousandmilesxm

窒素って窒素固定できたら仙人だって本でみた よくわからないけど

2011-01-04 04:09:44
てれふたる @terephthal3

今日の世界人口は70億人に達しようとしていますが、今から100年前の世界人口は20億人足らずでした。100年間に4倍もの「人口爆発」をもたらした要因として、医療水準の向上があったことは言うまでもありませんが、それよりも重要な要因があります。そのヒントは、窒素循環です。

2011-01-04 04:12:51
てれふたる @terephthal3

窒素は大気の80%を占める気体で、非常にありふれた元素です。ところがN2は極めて安定な三重結合を持つ分子で、人間を含めてほとんどの生物はこれを直接利用することができません。従って、アミノ酸等の含窒素化合物や、NO3-やNH4+等のイオンの形で窒素を取り入れています。

2011-01-04 04:18:38
てれふたる @terephthal3

…導入が長すぎて本筋に入らない気がしてきた。このへんの話は少し端折ろう…。

2011-01-04 04:26:54
てれふたる @terephthal3

大気中のN2を利用できる生物は、マメ科植物の根に寄生する根粒菌を初めとした一部のバクテリアに限られています。これは自然界において、生体が利用可能な形の窒素を供給する最も重要なプロセスです。

2011-01-04 04:32:29
てれふたる @terephthal3

含窒素化合物や無機イオン(=生体が利用できる形の窒素)は生態系を循環しており、またこれらは窒素固定菌の働きにより少量供給されています。窒素は空気中にあるからといって無尽蔵に利用できるわけではなく、またその総量は限られているということになります。

2011-01-04 04:39:18
ぴーちょう @Pcho0712

明け方のTLが一番好きだ。僕のTLが一番アカデミックな時間帯 笑 早くその輪に入りたいから勉強しようそうしよう。

2011-01-04 04:39:31
てれふたる @terephthal3

結局、この窒素循環に生存可能な生命の数は制限されます。されるはずでした。今から100年前に人工空中窒素固定法が開発されるまでは。その方法こそ、高校化学でもお馴染みのハーバー・ボッシュ法です。

2011-01-04 04:44:16
てれふたる @terephthal3

一説には、自然界の窒素循環だけでは人類は30億人までしか存在できなかったと言われています。ハーバー・ボッシュ法は窒素循環の枠を越えて無尽蔵に生体が利用可能な形の窒素(=NH3)を供給し、人類を窒素循環の足枷から解放したのです。

2011-01-04 04:47:42
てれふたる @terephthal3

少し補足しておきます。植物は畑に植えれば必ず育つというものではありません。植物の生育には特にN,P,Kの3元素が必須で、これらを補給しなければいけません。昔は堆肥がその役割を果たし、近代ではグアノ(海鳥の糞の堆積物)やチリ硝石が窒素源として用いられました。

2011-01-04 04:54:26
@y63k

@terephthal3 それじゃあそのハーバー・ボッシュ法がなかったらどれだけ医療技術が発達しても人間は長生きできなくて人口ふえなかったってことなの?

2011-01-04 04:55:41
てれふたる @terephthal3

この状況に警鐘を鳴らした人物がいます。1898年、クルックスは「このような鉱石に依存していては急増する人口を養えない。空中窒素を固定する技術を開発する必要がある。」と空中窒素固定技術の必要性を訴えました。現在の石油資源枯渇問題と通ずるものがあります。

2011-01-04 04:56:48
てれふたる @terephthal3

@y63k ヒトが生存するのに窒素が必要なんだけど、ヒトも自然界の一員で窒素循環に組み込まれているので、使える窒素には限りがあるということ。もし寿命が無限でも、今生きてる30億人の生存に窒素が使われてしまっていて、それ以上生きられないので、人口は増やせない。

2011-01-04 05:01:59
てれふたる @terephthal3

これを受けたかどうかは定かではありませんが、その後空中窒素固定法の開発が激化します。ハーバーボッシュ法以前にも、1905年にはアーク法、1906年には石灰窒素法が発明されています。

2011-01-04 05:04:20
てれふたる @terephthal3

窒素の主な用途は肥料と火薬です。肥料は食糧供給に不可欠で、火薬は戦争に必要です。現状チリ硝石の輸入で十分だったとしても、戦時や情勢次第では供給が断たれる可能性があります。国家安全保障の策として空中窒素固定法の開発が急がれたという面はきっとあるのでしょう。

2011-01-04 05:10:32
てれふたる @terephthal3

前置きが長くなりましたが、ここから化学講座。ハーバーボッシュ法以前に開発された、いろいろな窒素固定法を見てみましょう。

2011-01-04 05:11:35