bistro cachette ~ビストロ カシェット~

弱虫ペダル二次創作 東荒+真波 レストランパロ 第一話 真波、襲来
5
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「まあ、そうですけど。でもショコラとかは結構すごいですよ」 「ショコラはその分、金とれるじゃんか」 「ですね。日本でも、高級ショコラって根付いてきましたもんね」 「そうだな」 かなり遅いものの、和やかなランチタイム、アルコールが入れば話も弾む。

2015-08-29 21:49:26
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 三杯目、最後の一滴が真波のグラスに注がれる。 「ところで真波、店はいつまで休みなんだ?」 東堂が絶対にそれまでには帰さねば!という表情で問う。 「あー、それなんですけど、俺、店やめちゃったので」 ここで雇ってください!と真波はあっけらかんと告げた

2015-08-29 21:58:05
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「はあああああああああ?」 「マジかよ」 驚きに絶叫する東堂を見、それから、目を真ん丸くする荒北を見て、真波はパンと手を合わせる。 「おねがいしまーす」 「おまっ、二つ星とはいえ、そこのパティシエだぞ。大抜擢だろうが」 「そうですけど」

2015-08-29 22:03:32
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon でも、オーナーが変わるっていうんですもん、と真波は口をとがらせる。 「それでパティスリー独立させるとか言いだすんですよ」 「おま、それはおまえの作るデセールを認めてくれたからだろう?」 「あのね東堂さん、俺が目指してるのはそういうんじゃないんだ」

2015-08-29 22:08:58
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 俺は食事の中で……コースの中の一品としての菓子に拘ってるの。 「それで誰の料理と一番合うかなって思ったら、それはやっぱり東堂さんに決まってるじゃん?あとさ、ショコラ作りたいんだ。荒北さんの選んだワインに合うショコラ!!」 それ、さいこーでしょ!

2015-08-29 22:12:12
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 真波のドヤ顔に東堂は溜息を一つつく。 「まあ、確かに合わんことはないと思うが」 彼らの感性は似ている。それは、お互いの味が同じセンスで理解できるということだ。 「それに、東堂さん、デセール得意じゃないでしょ。俺がいたら、絶対にいいよ!!」

2015-08-29 22:15:54
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon ここぞとばかりに真波はアピールをする。 荒北はといえば顔を伏せて肩を震わせている。 「……荒北さん?だめですか?」 真波はちょっとだけ不安になっておずおずと尋ねた。 「いいや。……いいぜ、おもしろい。おまえ、ちょっとは考えるようになったんだな」

2015-08-29 22:18:18
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「ほんとですか?」 「おう。いいぜ。……おまえ、どうせすむとこ決めてないんだろ?」 「だって、空港からすぐここに来ましたもん」 「二階の一番東端の部屋、使っていいぜ」 「ほんとですか?」 「おう」 「やったー、荒北さん、大好きっ!!」

2015-08-29 22:22:24
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 思わず立ち上がった真波は荒北に抱きつく。 「まーなーみーっ!!!」 「怒ってもだめですよーだ。荒北さんがいいって言ってくれたんだから」 店は二人のものだが、この家は荒北のものだ。 いわば大家さんの許可がでているのだから、東堂の反対はきかない。

2015-08-29 22:24:31
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon 「荒北ーっ」 「いいじゃねーか。俺はワインに合わせたショコラとかすっげー、興味あるしな」 「でしょう!」 「それに、真波、おまえ、パン焼けるな?」 「もちろん」 「決まりだ。パンも店で焼くぞ」 専用オーブンつけてやるよ、と荒北がニヤリと笑った。

2015-08-29 22:29:30
ひな@復旧中 @newgibbousmoon

@newgibbousmoon bistro cachette~ビストロ カシェット~ 第一話『真波、襲来』END 昼間に話してたネタです。 なんかすごく書きたかったので! 続きはまたそのうちに。

2015-08-29 22:31:05