子曰く、脳内読者を意識せよ

ラノベ作家として知られる榊一郎先生( @ichiro_sakaki )の、「他人が読むことを意識した文章の書き方」に関する一連のツイートについてまとめました。 ラノベ作家だけではなく、漫画家やTRPGゲーマーなどでも「自分の脳内にしか存在しない情報を他人に提示する」際に意識すべき注意点として、大いに参考になると思います。
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榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

ちとレスを止めて先に進めますが(レスから漏れた人は勘弁)。 とにかく、これは分かり易く、極端(つまりは直しやすい)例ですが。映画のカメラワーク、漫画のコマ割りと一緒で、情報提示には「読者が読みやすい」「受け入れやすい」「整理して司会しやすい」順番があり、 #sousaku

2011-01-08 22:41:21
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

それを崩して書いちゃうと、最悪「意味わかんねえよこの文章!」となります。これをも含めて、下読みの人は破綻した日本語と言っている可能性が無いかな、とか。実は生徒を見ていると、大抵がこれ。本当に文法的に、論理的に破綻している文章ってのは実は私は殆ど見た事が無い。 #sousaku

2011-01-08 22:43:26
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

勿論、私が知らないだけで、結構、無茶苦茶な文法破綻の日本語の小説とかが投稿されてくるのかもしれませんが。その場合は「お疲れ様です」としか言いようが無い。<編集さんや下読みさんにね #sousaku

2011-01-08 22:45:32
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

いずれにせよ、これはもっと大きな視点で見ると「この場面は何の為に書くのか?」を意識して、その場面の「起承転結」が成立する様に、情報を提示するとかいう話になる。例えば訓練をつけてくれている女の子との親密度を上げる場面なら、最終的にはその結論になるように、 #sousaku

2011-01-08 22:47:24
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

情報を提示していく事になります。「木刀といいつつ真っ直ぐ」→「ここは異世界なんだなあ」→「文化も風俗も違うんだ」→「この子も異世界人なんだなあ」→「でも笑顔は何処も一緒だな」→「あ、この子もなんだか同じ事考えてた?」→「そっか。文化は違っても人間は人間だね」 #sousaku

2011-01-08 22:49:00
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

こんな流れを意識していれば、おのずと、出す情報の順番と分量は決まってきます。 #sousaku

2011-01-08 22:49:27
みかげ @mikage_rabukage

この表現も何だかややこしいw「素振り用の真っ直ぐな木の棒(木剣)」程度で充分かも。先に木刀という特殊な形状の物で表現したのも一因 RT @ichiro_sakaki:「木刀と言っても実際には剣道のそれの様に緩やかに反っているのではなくまっすぐの」 #sousaku

2011-01-08 22:53:11
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@mikagerobeppu その通り。ただ、「素振り用のまっすぐな木の棒」の場合「木の棒」が印象に残りやすくて(人間、常に細部は読んだ端から忘れ続ける)、「素振り用の」が抜け落ちたりもするので、これまた面倒だったりもするんですわな。 #sousaku

2011-01-08 23:03:43
みかげ @mikage_rabukage

最初から「真っ直ぐな棒」なら簡単だけど、一般的に曲がってる形状の名詞を出すと「普通は曲がってるけど、この場合は曲がってないよ」と説明が増える RT @ichiro_sakaki:「木刀と言っても実際には剣道のそれの様に緩やかに反っているのではなくまっすぐの」 #sousaku

2011-01-08 22:57:31
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@mikagerobeppu それもそうですね。まあ、私がやった場合は、その説明を逆手にとって主人公の意識の説明に使った訳ですが。まあ察して居られるでしょうが、結局はTPOですな。その判断基準に脳内観客を使う、と。 #sousaku

2011-01-08 23:09:29
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

逆に言うと、この流れを考えず、思いつくままに書いちゃう人も居る訳で。これでそのまま読みやすい、という場合はその人が天才というだけで。そうでない場合は、心掛けてやらんといかんという事になります。 #sousaku

2011-01-08 22:51:07
けやき あきひと(としあき @zelkovatreefolk

@ichiro_sakaki 柱で場面を固定して、直後のト書きで状況説明して、セリフで転がしていくみたいな順番ですね

2011-01-08 22:51:31
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@ZelkovaTreefolk まあ、そこまで厳密ではないとしても、「これ、読者はどんな風に頭の中に場面描くかな?」的な考え方があればいいだけなんですけどね。変則技もあるし。 #sousaku

2011-01-08 23:00:48
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@ZelkovaTreefolk その手もありですね。ただ箱書きは箱書きで、その方法に固着しちゃう(慣れて癖になる)と、表現力が限定される場合がある(実際そういう例を見てます)ので、「訓練法の一つ」と考えた方がいいかもしれません。 #sousaku

2011-01-08 23:06:27
ぢべた @jibetaP

@ichiro_sakaki 読者の視点(意識)の流れは映像や漫画は参考にできるのでしょうか。

2011-01-08 22:53:34
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@jibeta 正直、純文学とかみたいに、主人公や登場人物の内面をとことん掘り下げる作品とかだと、むしろ意識しすぎると駄目になるのかもしれませんが。いわゆるエンタメ作品では、映画や漫画の演出というか情報提示の順番は、参考になりますよ。 #sousaku

2011-01-08 23:05:12
天堂まや@文章書き @tendoum

フローチャートみたいなものを書かない方が多い…と、いうことでしょうか? @ichiro_sakaki

2011-01-08 22:56:31
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@tendoum はい。本当に、思いつくままに書き殴る人も多いですよ。ある種天才信仰みたいなのがあって、そういう方が小説の書き方として「正当」とか「尊い」と思っちゃう人は意外に素人さんに多いです。 #sousaku

2011-01-08 23:07:26
天堂まや@文章書き @tendoum

世界観も大事ですが、まず、起承転結ありきだと思うのですが(^^;;。 ゲームなどをプレイしていても、シナリオの起承転結や緩急が気になるタチなのです。 @ichiro_sakaki

2011-01-08 23:15:29
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@tendoum いやもう物語を書く上ではおっしゃる通りなんですがw なんというか、「作為が無い方が、尊い」とか言っちゃう人もいたり。そういう人は私みたいなタイプの物書きは毛嫌いしますがw 方法論に上下は無いと思うんですけどね。 #sousaku

2011-01-08 23:23:05
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@tendoum ただ、作為が無いものの方が、ブレイクスルー的に突飛なものが出来る、と言われればそれはその通りで。難しいですな。 #sousaku

2011-01-08 23:23:53
天堂まや@文章書き @tendoum

起承転結のことを先程書きましたが、これの順番変えるのも手法の一つですもんね。 手法に上下は存在しないと思いますが、好みはあるのかも…です。 一人称か三人称かで、手法も変わるでしょうし。 @ichiro_sakaki

2011-01-08 23:29:20
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

@tendoum おっしゃる通りです。まあ結局は使いこなせるかどうかでしょうね。<手法 #sousaku

2011-01-08 23:31:03
榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ @ichiro_sakaki

勿論これは実は、文章だけの話ではなくて、構成とか、果てはアイデアレベルでも応用が効く訳ですが(多分、私の一連の創作ツイートを追いかけてくれている我慢強い人はお気づきでしょうがw)。趣味嗜好はさておき、人間の頭の中の論理構造など、そんなにバリエーションが無いし。 #sousaku

2011-01-08 22:53:03