我が国は民主制国家です。私はこのタイミングでの採決には賛成しかねますが、選挙で多数を国民が与えている以上、この状況は十分に想定できたことです
日本と朝鮮戦争における特殊な国連軍
日本は、1953年7月27日の朝鮮戦争休戦協定の発効を受けて1954年2月19日にアメリカ合衆国(米国)・イギリス(英国)・フランスなど9ヶ国と「日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定」(国連軍地位協定)を結んでいる(のちにタイ王国も加わり10ヶ国となる)。同協定は同年6月11日に発効している。
1957年7月、同協定に基づきアメリカ太平洋軍第8軍司令部隷下の在日米陸軍・国連軍・第8軍後方司令部としてキャンプ座間に「後方司令部」が設置され、1959年3月、第8軍後方司令部の役割を解除されて「在日米陸軍・国連軍後方司令部」となり、2007年11月1日、横田飛行場に移転した。司令部には、司令部要員として4名が常駐しているほか、各国大使館に駐在武官の兼務を含めて23人の連絡将校団が常駐。3~4ヵ月に1回程度の頻度で情報交換のための非公式会合を行っている。
同協定第24条によれば、国連軍後方司令部は朝鮮半島から国連軍が撤退するまで有効で、国連軍撤退が完了したのち90日以内に日本から撤退しなければならない。
在日米軍基地のうち、座間と横田を含めた次の7カ所が協定に基づく国連軍施設に指定されている。
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キャンプ座間
- 横須賀海軍施設
- 佐世保海軍施設
- 横田飛行場
- 嘉手納飛行場
- 普天間飛行場
- ホワイト・ビーチ地区(沖縄県うるま市)
現在も、必要に応じて国連軍参加各国が国連軍基地を使用している。国会答弁等から分かる使用実績は次の通り。
(1997-1999年)艦船7隻、航空機23機が寄港・飛来
(2000-2002年)艦船寄港21回、航空機着陸10回を記録
(2006年,2009年)北朝鮮の核実験に際して、大気観測を行う英軍機VC10が国連軍地位協定を活用して嘉手納空港を補給等のために使用
(2007年)嘉手納で米豪共同訓練を実施
そのほか、2014年にはフランス海軍のフリゲート艦プレリアルが、沖縄の米海軍基地をはじめ日本の各地に寄港している