「津田敏秀氏が福島で甲状腺がん多発の論文を公表予定」との韓国発ニュースから始まった議論

火元はRecord Chinaのニュース記事です。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150918-00000017-rcdc-cn 津田氏の論文が正式公表されたら情報を追加する予定です。
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酋長仮免厨 @kazooooya

@parasite2006 すみません、今夜はもう限界です。また明日以降にでもお願いします。m(_ _)m

2015-06-16 01:52:13

第3部;@tonkyo_Vc さんからも補足説明をいただきました

温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya 遅くなってすみません。@parasite2006 さんが詳細に吟味されていた内容でほとんど網羅していると思いますので、少しだけ私が気になった点を補足します。細かいところですが、 論文 onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ij…でまず気になったのは(続く)

2015-06-16 00:49:00
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 (承前)Methodの部分で”using an unconditional logistic regression model”と書いているところです。

2015-06-16 00:50:44
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 普通症例対照研究だったら条件付き(conditional)なロジスティック回帰を行うというのが通例なのですが、なぜそれを採用しなかったのか特段の理由が記載されていません。

2015-06-16 00:51:39
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 2点目は解析で色々と違った手法で(時にはロジスティック回帰、時には交絡を考慮できない2×2分割表など)やっているということです。途中から線量の区分が4→3になっていることは既に指摘されていますが、方法的にも統一性がないです。

2015-06-16 00:55:18
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 結果の部分では、他の地域の先行研究と比較していますが、推定されるリスクの大きさはLSS研究とほぼ同じ、ということで多分推定としてはOKですが、症例対照研究(しかも解析手法に疑義有)であることはそこで得られた推定の強さを減じます。

2015-06-16 00:57:39

LSS研究=広島長崎の被爆者約94,000人(1950年の国勢調査で広島市と長崎市に居住が確認されている)と非被爆者約27000人を対象に1950年から継続されている追跡調査。
http://www.rerf.or.jp/glossary/lss.htm
死亡率(がんやその他の原因による死亡)やがん罹患率(発生率)に関するデータを解析して定期的に報告。

温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 で、実際にこの症例が集められた区域の人口は症例数がこれだけ多い、ということからLSS研究の母集団より遥かに多い。そりゃ有意になったことが「偶然ではない」と仮定しても不思議ではない事です。ただ、この例を挙げて(続く)

2015-06-16 01:00:30
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 (承前)「100mSv以下でも有意にリスクは上昇する」と主張するほど「強い」エビデンスではないし、推定されるリスクの大きさ自体LSS研究と同じなので、ポピュレーション全体に対する影響は医学的に意味がある規模かどうかは(続く)

2015-06-16 01:02:52
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 (承前)「有意である or なし」という主張とは別に検討すべき課題だと思います。

2015-06-16 01:04:23
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 あと、まとめの趣旨には関連するけど論文そのものとは関係ない話として、「低線量」という言葉の定義がそもそも元の発言者とまとめ人の間に全くコンセンサスがないまま、「低線量」という言葉の用法を批判しているところですね。

2015-06-16 01:06:27
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 「低線量」という言葉の定義の明確なコンセンサスがないところで、ああいった形の批判は不毛だというのが私の意見です。後は、naoさんが先ほど言及した点 twitter.com/parasite2006/s… です。

2015-06-16 01:11:44
nao @parasite2006

ともあれ私がこの論文を紹介したこのまとめbit.ly/1TmWxqQ で一番引っかかるのは、Cs保持力が弱い泥炭湿地土が多いのにCs137の土壌沈着量が少なかった地域で地元食品が食べ続けられ内部被曝が増大したことを「日本においても教訓となるだろう」と述べている点

2015-06-16 00:33:32
nao @parasite2006

@tonkyo_Vc もうひとつ、100 mSvがどんな線量の値か(全身の実効線量か臓器別の等価線量か)についても元の発言者とまとめ人の間に食い違いがあるのではないでしょうか。「100 mSv以上でがんリスクの有意増大」という場合の100 mSvは全身の実効線量では?

2015-06-16 02:26:04
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@parasite2006 確かにそうですね。onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ij… では赤色骨髄の等価線量で評価をしていますし、そもそも全身100mSvというのも基本的に「生涯リスク」の話ですから、そこにも概念の混同、もしくは誤誘導がありますね。

2015-06-16 19:03:56
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 今の福島、もとい日本で「食物からの内部被曝」に(大多数の人にとっての)「日常の生活」対して特段の注意をしなければならない、という事実はほぼないと考えられる以上、それを「教訓」云々ということは未だに【注意すべき特段の事情」が(続く)

2015-06-16 01:14:36
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 (承前)かのようにミスリードする可能性があります。

2015-06-16 01:15:19
酋長仮免厨 @kazooooya

@tonkyo_Vc ありがとうございます。「低線量」については、鈴木氏は吸収線量または等価線量そしても300mGyは大きいと判断しているのかと解釈しまいした。作業員の水晶や皮膚の線量限度でも150~500mGyだったと思いますから。 @parasite2006

2015-06-16 01:25:58
酋長仮免厨 @kazooooya

@tonkyo_Vc で、被曝群と被曝群の比較はどうなんでしょうか?白血病の放射線によるリスクに関する調査なのだからコントロールの選択がアレ?という感じで理解出来なくて…。線量反応を出して欲しいかなと twitter.com/kazooooya/stat… @parasite2006

2015-06-16 01:29:02
酋長仮免厨 @kazooooya

@parasite2006 2年前のまとめは、18歳までに被災者認定されないと支援を受けられないウクライナの調査なので読んでませんでしたが、今年になって鈴木元氏の発言を「間違い」というので読んでみると、被曝群と非被曝群の比較なら分かるけどどちらも被曝群ってどうゆうこと?と…。(続

2015-06-15 14:31:39
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya あ、これは @parasite2006さんが twitter.com/parasite2006/s… で言及しているように研究デザインが症例対照研究なので、「白血病に罹患したか否か」以外の因子を揃えないと推定が真の値からずれるためです。

2015-06-16 18:38:35
nao @parasite2006

この論文bit.ly/1ef3pGX がコントロールの選定にやかましい理由は、別グループの先行論文bit.ly/1C8LBlO がケースの居住地よりCs137土壌沈着量が低い地域からコントロールを選定したため差が過大評価されたという批判があったため

2015-06-16 00:01:59
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 もうちょっと正確にいうと、「それ以外の因子の分布が同じになるであろうと想定される集団」から無作為に対照を抽出することが、正しい推定を出すことに必要になります。そうするともし被曝で白血病のリスクが上昇するならば原理的には(続く)

2015-06-16 18:45:34
温風式チェロ弾き @tonkyo_Vc

@kazooooya @parasite2006 被曝量の分布は症例>対照になります。その結果、onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ij… のTable10の様な線量応答の係数が出てきます。この値がLSS研究とほぼ同じなので、過大評価にはなっていないだろうと考えています。

2015-06-16 18:47:09

その後2015年10月5日付けで論文のプレプリントがEpidemiology誌に公表されました。以後のいきさつはこちらでご覧いただけます↓

まとめ 津田敏秀氏が福島県の甲状腺検査データを解析、「甲状腺がんが多発、原因は被ばく」と主張する論文を発表 まとめ「「津田敏秀氏が福島で甲状腺がん多発の論文を公表予定」との韓国発ニュースから始まった議論」http://togetter.com/li/876375 の続編です。 論文はこちらで無料で読めます(2014年12月31日現在のデータを解析)。 http://journals.lww.com/epidem/Abstract/publishahead/Thyroid_Cancer_Detection_by_Ultrasound_Among.99115.aspx 補助データ(2015年3月31日現在のデータの解析結果) http://links.lww.com/EDE/A968 95208 pv 1409 103 users 797
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