「税と正義」の読書記録
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ピグー税とは書いていなかったけれども、税制上の差別(P.188)で言及されていた。場合によっては正当化可能であるが・・・と言うような歯切れの悪い議論。
2015-10-19 12:43:54第4章で効率的であっても適切な分配は定まらない事が説明されているのだが、エッジワースボックスを描いて契約曲線を示せば一意にならないことはすぐ分かるのにと思った私は、きっと何かに脳を汚染されている。
2015-10-14 20:53:37「公私分割」(P.84)の問題と「公共財のために歳入を引き上げるという問題」(P.120)がどうも同じ事らしいので、「公私分割」は政府予算の規模と考えた方が良さそうである。原文をチェックした方が良い気もするがそのまま。
2015-10-15 14:53:53章や節の情報を書いてもらえればチェックしますよ。 twitter.com/uncorrelated/s…
2015-10-17 13:36:09@masa_koz お言葉に甘えますが、P.84 第4章1節「課税の二つの機能」のところの「課税は二つの基本的な機能をもっている。」以下の段落の原文を教えて頂けるとありがたいです。
2015-10-17 13:39:46@uncorrelated "(1) It determines how much of a society's resources will come under the control of government,"…
2015-10-17 14:00:51@uncorrelated "for expenditure in accordance with some collective decision procedure,"…
2015-10-17 14:01:31@uncorrelated "and how much will be left in the discretionary control of private individuals, as their personal property."…
2015-10-17 14:02:01@uncorrelated "Call this public-private division."
2015-10-17 14:02:12@uncorrelated 元の原文も(正確ではあるのでしょうが)何を言っているのか分かりにくいのですよね…法哲学用語と(租)税法学用語が絶妙に混ざっているので。そこに翻訳者が(租)税法学にあまり明るくないため大参事が…w
2015-10-17 14:16:31ライフサイクル仮説が批判されている(P.131)。米国では個人資産の半分が使いきらずに遺贈されるが、これは死期の予測失敗で説明するには大きすぎるので、家族に対する利他的な動機を排除できないそうです。
2015-10-16 17:55:20「公的責任の範囲についての不一致は消滅に向かっているわけではない…しかし…市民の更正にたいする政府責任を真剣に考える見解の間には重要な合意の領域がある」(P.153)は良いとして、「平等な自由至上主義の擁護者であれ、(誰でも)貧困には関心をもつ」は日本の現状と合致しない気が。
2015-10-17 13:36:21@masa_koz お言葉に甘えますが、P.84 第4章1節「課税の二つの機能」のところの「課税は二つの基本的な機能をもっている。」以下の段落の原文を教えて頂けるとありがたいです。
2015-10-17 13:39:46倫理学の議論は維持しつつも、財政学の最適課税論の知見を参照しつつ議論している(P.154--158)。一方で、厚生経済学の規範的な議論は「あまりに狭すぎる」と参照されていない(P.155)。そう言えば無羨望配分は、ここまで紹介もされていない。
2015-10-17 13:59:21低い限界税率と普遍的社会手当が、高い限界税率よりも望ましいとする経済学の実証研究が、実践において(普遍的社会手当無しの)低い限界税率をもたらした事が指摘されており、経済学者の関心が社会に損害を与えてきた可能性があると言われております(P.158)。これは単に政治家が悪いなり。
2015-10-17 14:06:50相続税に関しては、全ての贈与と遺贈を課税対象から外すべき理由は、倫理的に肯定されないことが説明されている。ただし私的領域の公権力の行き過ぎた介入の抑制や、育児などのために、ある程度の控除は正当化される。
2015-10-18 06:52:07結婚したカップルの税制上の取り扱いに関する議論で、「結婚した夫婦が別々に暮らすという惨めな状況については言及しない」(P.192)とある。単身赴任がそこそこ一般的な我が国は倫理学者から見捨てられているようですが、米国や欧州のドラマを見ていても単身赴任はある気がしなくも無く。
2015-10-18 19:55:36一応、目を通した。子ブッシュ政権までの米国の政治状況を強く意識した本。しかし、自由至上主義的規範に対する批判は、手頃なので重宝すると思う:所有や所得は政府があることで成立する法的な慣習であり、財産権や課税前所得は絶対視できない。典型的なのは奴隷の所有で、今では否定されている。
2015-10-19 13:11:41義務論的な個人の責任の最大化も、「国家という代理人を媒介としてお互いにたいしてもつ責任を否定することに等しい」(P.70)と否定している。ここの論理が良く取れないのだが、恐らく貧困を問題視しない人がいない事が前提になっている。それは大半の人の倫理とは異なりますよと言う反駁。
2015-10-19 13:20:38こういう風にまとめると、所有権を絶対視していないので社会主義や共産主義に思えるかも知れないが、経済学で言う効率性に配慮しており、経済的自由も必要としているのでそうではない。
2015-10-19 13:35:21