超音戦士ボーグマン感想

七井史門(ステップジュンが面白い) @7ishimon

ただ、それとは別に第10話はなかなか唸らされるエピソードであり、正直ボーグマンで初めて上手く決まったようなエピソードかもしれない。そんな訳で第8話以降から触れていく。

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第8話……モーリー回であり、彼女が大切にしている花壇に妖魔獣が憑依したといった話。冒頭で彼女だけにしか見えない花の妖精リドニアについて妖魔との関連性は殆ど分からず、下手したら投げっぱなしかもだが……

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ただ、ラストナレーションで彼女が見た花の妖精は妖魔だったのか、それとも本当に妖精だったのか?と締めており、ここら辺はぶっちゃけ意図的に投げっぱなしたのかと。またモーリーにとって花の妖精は敵の罠ではなかったとの可能性を提示する事で彼女の夢を踏みにじらないようにした結論とか。

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なお、何気ない点として実はボーグマンがサイボーグだという設定が明かされるエピソードは実は今回が最初。それも教職はサイボーグでも辛いとのチャックの何気ない台詞と、横転したバギーをアニスが素手で持ち上げる描写で判明したという pic.twitter.com/vv9DnpbQho

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よくよく考えてみると本編でサイボーグになった経緯は第1、2話では描写されておらず、それまで普段の姿では特別超人的な能力を見せていなかった事もあり、この時点で本編だけ見ていると変身ヒーロー?と思わせる感じだったのだが……玩具や雑誌展開では既にネタバレされていたのだろうか。

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第9話……メガロシティの水上レース大会に参加するリョウとチャックだが……。この水上レース大会はコースアウトや激突などでやたらと爆発描写が多く、正直死傷者が出ていないかどうか凄い心配になってくる。所謂市民とのふれあいを目的としたイベントのはずだが……

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そして一方、この水上レースにGILの長老ヴェーダが参戦するというお茶目なイベントもあり、この話は今までの中で特に低年齢向けのコミカルなエピソードの色が強いかも。 pic.twitter.com/jpb9uAveqD

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ただヴェーダの目的はボーグマンの正体を探る事であり、リョウ、チャックの正体を見破った事に関しては流石長老というべきか。一方彼を陽動としてGILの作戦はレースで盛り上がっているどさくさに水上刑務所から凶悪犯罪者を脱獄させて手下に加えようとする何か回りくどい作戦

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生徒エピソードとしては再びランドウ回といった所か。水上レースで敢えて旧式のマシンで出場するリョウとコンビを組んで彼が事件によって離れたリョウに代わって優勝を成し遂げるといったもの。

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それはともかく……何気に生徒達では主人公ポジションになるシンジ君だが未だ主役回がもらえない。今回はチャックとコンビを組んでレースに参加しているのだが、ランドウに食われてしまった所は否めず……。 pic.twitter.com/xUxd4KgQct

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ここら辺は、シンジがやんちゃ坊主とはいえ比較的優等生っぽい雰囲気も漂わせており、如何にもやんちゃな悪ガキっぽいランドウと比べるとおとなしすぎるとか、ランドウの方がリョウとコンビで盛り上がりやすいとかだろうか……ただ15話がシンジにとって重要な回だそうなので、そこらへんで挽回なるか

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なお、レース途中に妖魔が現れた報せを受けて巧みにレースから離脱する際のリョウとチャックの行動の違いが面白い。チャックはマシンに細工を仕掛けてエンジントラブルを起こしてマシンを止めて救助班を呼んでくるとシンジを残して去っていき…… pic.twitter.com/F3Lp1ThjNL

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一方、リョウはマシンの操縦をしたいランドウの様子を組んで彼に操縦を変わらせて、その際にバランスを崩して水路に落ちてしまい、ランドウへ自分の事は気にするなとエールを送って行かせる。生徒の意志か安全性かで教師としてとる行動の違いといったところ。

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第10話……「妖魔兵器!過去から来た少年」というモーリーが駅で知り合った少年シローとの淡い恋物語、交流劇が繰り広げられる回。次回予告とサブタイトルのノリから、もしやと思えば會川昇さんの脚本回だった。 pic.twitter.com/WQAwbSkMzD

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この話は個人的にボーグマンの当たり回として結構オススメ。1999年に東京が隕石墜落の災害で壊滅した設定も踏まえて悲劇的な宿命を背負った少年シローのドラマが切なくも優しい幕切れへと繋がっていく……。

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そもそもシローは2030年の現代に対して50年前、1980年に生まれた少年であり、小学3年生のモーリーに対して同じ年のようで実際は50歳程の少年だという。そんでもって2030年の事については殆ど知らずモーリーから色々と教わるが pic.twitter.com/MyPxcYLyda

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シローの秘密としては1980年代に難病を患ってしまい、未来の医療で治療される事を目的として冷凍睡眠処置を施されたまま40年ぐらいの時を眠り続けていたという。そんでもって超能力を備えている点からGIL側にとっては彼が妖魔機械のコアに成り得ると根あってくると言う……

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だが、GILからの追撃の手から逃れるのはまだしも、保護の為に手を差し伸べるボーグマン達を拒んでシローはモーリーと共に逃避行を繰り返すと。その逃げ続ける過程で彼の身体が病に冒されていっても……。

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そんな折に、シローはモーリーを20世紀博物館という場所に誘う。早い話デートであり、20世紀のゲームとして紹介されたものは……無論言うまでもない。 pic.twitter.com/mlze1KesMK

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そんなセガのゲーム機(笑)を軽々と使いこなすシローの姿は、逆にモーリーにとって自分の知らない1980年代の文化を教えてくれるもの。ここで2030年の世界を知らないシローと彼女が対等な関係になるという。

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だが一方、シローは自分の友人がデータバンクシステムによると全員死亡しているとの事実を知らされて孤独に打ちひしがれる。2030年に目覚めても自分の居場所はどこにもないのだ……。その葛藤の中で再び襲いかかる妖魔にシローは捕まって機械のコアにされてしまう……

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だがその後チャックによってシローは救われ最悪の事態は回避される(正直そうなるかと思っていた)。その後彼が逃げ続けていた理由は「2030年に目覚めても自分の病気を治療できる方法はないとのことで生きる希望を完全に失ってしまい、一人暴走してのたれ死ぬつもりだった」というもの。

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ここら辺を踏まえるとボーグマンが自分を保護しようとしてくれているのも余計な事になってしまう。また彼が何十年も眠り続けて友人とも死別したと知らされ、病気も治せないとなるとこれはなかなか生きる希望を打ち砕かれてしまう状況だ。

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だが、その中でシンジはモーリーと出会って生まれ育った時代が違っても心を通わせて友達になれると知った。死ぬ事を覚悟していた自分がチャックに救われた事で、生きるチャンスがしぶとく残されているとも察した。この2点で病気を治癒する事、感知してからの見知らぬ世界での生き方も……

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シローにとって2つの不安の種が払拭された瞬間だろう。駅でモーリーとシローはそれぞれの思い出の品を交換して一人電車に乗って着いた先でシローは再び冷凍睡眠処置を受けるを躊躇わなかった…… pic.twitter.com/mwmB2r8ywQ

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