逆算による世界の構築:ドラゴンのいるファンタジー

構築というか構築失敗というか。真面目に考えると辻褄を合わせるのはなかなか難しい。
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芹沢文書 @DocSeri

異世界モノを考えようとすると「この世界で説明なく用いて良い基本語彙」とかそういうところからスタートする系の面倒臭いタイプ

2015-10-13 15:10:20
芹沢文書 @DocSeri

いやまあ、突き詰めれば言葉それ自体が現実世界由来なんだから「ファンタジーに現実の◯◯を出すな」とか言い出すと読解不能な謎の言語で記述せねばならなくなるわけだが、とはいえ「どこで線を引くか」の問題ではあって

2015-10-15 09:23:01
芹沢文書 @DocSeri

ファンタジー世界の衛星描写のために太陽系内惑星の衛星軌道を調べてみたりする

2015-10-14 13:37:12

月って人間にはとても馴染みのある天体なので、ついそのまま流用しがちですが、視直径(地上から見た時の、見掛け上のサイズ)が恒星とほとんど一致する衛星ってわりと珍しいんですよ。
サイズや軌道が変われば、天体現象の描写も違うし月の巡る早さなんかも変わってきます。


芹沢文書 @DocSeri

土星の共有軌道衛星面白いな。ほぼ同じサイズの衛星がわずか数km離れた軌道を巡っていて、内外の公転周期差により両者が接近すると互いの引力に引き寄せられた勢いで(衝突せずに)軌道が入れ替わる。

2015-10-14 13:38:56
芹沢文書 @DocSeri

ガニメデ(赤道径5,262.4 km)って月(赤道径3,475.8 km)どころか水星(赤道径4,879.4 km)よりも大きいのか

2015-10-14 13:43:43
芹沢文書 @DocSeri

共鳴軌道にある複数の月を持つ世界、というのはアリだな、と思ったがそのことが物語になんか影響するかといえば

2015-10-14 13:46:16
星崎連維@C103_D2東ニ27b @rennstars

@DocSeri 共有軌道の月を持つより、巨大ガス惑星の共有軌道衛星自体が居住星という方が物語にはなりそうですね。宇宙航行能力は未だ持っていないが、軌道交差時には当代の技術力でも衛星間の移動が可能になるとかかんとか。

2015-10-14 13:55:06
芹沢文書 @DocSeri

@rennstars ガス惑星近傍の小重力衛星で生じ得る生態系が文化を得るほどに発展し得る環境をまずは想像/創造せねばなりませんが、魅力的ですね

2015-10-14 14:00:42

だいたいのファンタジーでは「ヒト」がそのままヒトとして登場しますが、環境が異なれば生物の進化も同じではないはずで。


芹沢文書 @DocSeri

ファンタジーを、ひとまず「ヒトを主人公として描く」前提に立つならば、ヒトが発生するぐらいに似通った生態系を持ち得る、惑星環境がほぼ地球に等しい世界を描く必要があるわけだが、そうすると他の生物も物理的法則もだいたい現実世界のそれと近似して、するとどの辺がファンタジーなのか

2015-10-14 14:03:02
芹沢文書 @DocSeri

進化説に基づかない創造説世界としてファンタジーを描くとなると、生物は互いに関連性を持たず、最初から完成形としてデザインされることになるので、多様性は持たず明瞭な役割を持って生成されると考えられる。たとえば人間中心世界だと仮定すれば食用生物、移動用生物、動力用生物などが

2015-10-14 14:54:16
芹沢文書 @DocSeri

「ドラゴンを生じせしめる生態系」を想像する

2015-10-14 14:08:51
芹沢文書 @DocSeri

ドラゴンをどのような動物として描くかをまず決めねばならぬわけだが、おおよそのイメージとしては「巨体」「かなりの知性」「飛ぶ」であろうか。火を吹くとかはまあ考えなくても良いと思う

2015-10-14 14:10:11
芹沢文書 @DocSeri

陸上動物としての巨大さはそれなりに想像が可能で、頭頂高3.5m体重6tのアフリカゾウに対し4.5m、20tのマンモス、8m、20tのパラケラテリウム、30m、100tの竜脚類などが実在したわけだが、これらは飛ばない

2015-10-14 14:16:23
芹沢文書 @DocSeri

一方、飛ぶ種としての最大クラスは翼竜ケツアルコアトスル(翼開長12m、体重70kg)あたり。サイズはともかく体重に極端な差がある。単純に言って、トン単位の生物は空を飛べない

2015-10-14 14:19:52
芹沢文書 @DocSeri

あと多分、飛行生物は体を可能な限り軽く構成するはずだが、人間の体でいうと脳がかなり重いしエネルギー消費量も多い。鳥は羽搏きで体を浮かせることに多量のエネルギーを消費するので、つまり(多分)飛行生物はあまり脳を発達させられない、と思う

2015-10-14 14:26:15
芹沢文書 @DocSeri

というわけでドラゴンは「陸上の王者だけど飛べない」か「巨大な翼を広げるけど質量は成人男性程度」という感じにならざるを得ない。イメージ通りのドラゴンはたぶん、魔法なしには存在し得ない

2015-10-14 14:35:54
芹沢文書 @DocSeri

じゃあ「巨大で、かつ空を飛ぶ」ドラゴンを存在させ得るのが魔法である、という方向で話を進めることにするならば、魔法の力は少なくとも「巨大なものを浮かべる」物理作用を持つということになる。そのエネルギーどこから出てるんだ、とかまあ色々あるが。

2015-10-14 14:41:37
芹沢文書 @DocSeri

「よくわかんないけど翼に見えるのが飛行の魔法を発生させてる部分」ということにしよう。トン単位の巨躯を浮かべるだけのエネルギーを消費し続けるのであれば、ドラゴンは常時それを賄うだけのエネルギーを摂取する必要がある。飛行のおかげで行動範囲は広いが、その縄張りを喰い尽くす勢い。

2015-10-14 14:44:24
芹沢文書 @DocSeri

当然ながら群れを形成せず個体同士は離れて暮らし、強い縄張り意識を持っているだろうと想像できる。社会性が低いので言葉はなく、コミュニケーションは専ら威嚇と求愛ぐらい。あれ、高い知能要らんな……

2015-10-14 14:46:49
芹沢文書 @DocSeri

広い縄張りを持ち単体で生活するので異性遭遇率は低く、巨体で他の生物を圧倒する戦闘力を持つので恐らく出産は単体、総じて繁殖力が極めて弱い。 一般に陸上脊椎動物の最小存続可能個体数は500以上と言われるが、こんな生物が世界中に500個体が存在し得るかどうかはかなり疑問で……

2015-10-14 14:50:28
芹沢文書 @DocSeri

ファンタジー世界でもドラゴンが絶滅を免れるのは難しそうだ……

2015-10-14 14:51:00

ホントは「手足+羽のあるドラゴン」→「脊椎動物は基本的に六肢(ケンタウロスとか)」みたいな展開を考えてたんですが、その前にドラゴンの実存可能性が危ぶまれたという。


芹沢文書 @DocSeri

あ、巨大生物が悠々と浮かぶファンタジー世界、物理的矛盾なく成立させられる方法があった。 水中世界。

2015-10-14 14:56:45