【フライ油では】フォークランド紛争時の英軍機動部隊の警戒態勢にまつわるあれやこれ【沈んでいない】

興味深かったので、余禄の部分まで含めてまとめ
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前説

リンク Wikipedia フォークランド紛争 フォークランド紛争(フォークランドふんそう、英: Falklands War/Conflict/Crisis)は、大西洋のイギリス領フォークランド諸島(アルゼンチン名:マルビナス諸島)の領有を巡り、1982年3月からイギリスとアルゼンチン間で3ヶ月に及んだ紛争のこと。スペイン語やポルトガル語では「マルビナス戦争(西: Guerra de las Malvinas)」と表記されることが多い。 日本語では「フォークランド紛争」と表記されることが多い。英語圏では「Falklands War(フォークランド戦争)
リンク www.nids.go.jp フォークランド戦争史 - 防衛省防衛研究所 防衛研究所ウェブサイト

本題

同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

艦砲の発展とか見てると、大戦期の艦砲は対艦戦闘においてはミサイルと比して別に低コストではないと気付く

2015-10-16 19:45:47
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

一隻廃艦にするにあたっての砲弾投射量が半端じゃない上に、砲身命数や人件費にはじまる運用コストとか考えるとミサイルと魚雷の大天使っぷりよ

2015-10-16 19:52:20
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

しかも廃艦である。撃沈ではないのだ。

2015-10-16 19:53:56
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

大天使対艦ミサイルが地位を獲得したのが第三次中東戦争のスティックスやフォークランド戦争のエグゾセのあたりなので、艦砲が活躍するにはそんくらいまで遡らないと難しいのだろうな

2015-10-16 20:02:45
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

命中率が大して重要ではない面制圧では、クラスター弾頭でも使わんと砲熕武器の方がアドバンテージあると思います

2015-10-16 20:09:26
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

シェフィールド案件、そもそもエグゾセで攻撃されたこと自体が疑問視されてたくらいだから、当時どれだけ対艦ミサイルが評価されてなかったのかとも思う

2015-10-16 20:16:31
リンク Wikipedia シェフィールド (駆逐艦) シェフィールド (英語: HMS Sheffield,D80) はイギリス海軍の42型駆逐艦のネームシップ。1970年1月15日起工。1971年6月10日進水。1975年6月26日就役。フォークランド紛争で戦没。 1982年4月2日、NATOの演習「SPRINGTRAIN」に参加していた「シェフィールド」は、情勢急を告げていたフォークランドへの派遣部隊として抽出されることとなった。4月3日2時30分、第1艦隊司令官ウッドワード少将座乗の「グラモーガン」を含む他の7隻の艦艇および補給艦「タイドスプリング」と
リンク Wikipedia エグゾセ エグゾセ(フランス語: Exocet:フランス語でトビウオの意)は、フランスのアエロスパシアル(現MBDA)が製造する対艦ミサイルである。フランス語としての正しい発音は[ɛgzosɛt]であり、同じつづりの語exocet[ɛgzosɛ]「トビウオ」と違い、語尾の t を発音するのが普通である。英語では[éksəset]などと発音される。 水上艦(地上も含む)発射型のMM38、改良型のMM40、航空機発射型のAM39、潜水艦発射型のSM39と多くの派生型が開発されている。フォークランド紛争の実戦で使用された
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

シェフィールドが不発のミサイル一発で沈んだ理由としては ①アルミ構造材による急速な火災の拡大 ②居住性向上のために可燃物が満載されていたこと ③被弾の衝撃で主消化管の機能停止 ④有害な煙による応急指揮所の長期無力化 ⑤可搬式ポンプの能力不足 など、私の知る限りでも枚挙の暇がない

2015-10-16 20:33:00

ちょっと脱線

シェフィールド(HMS Sheffield)の沈没原因の1つに「調理室に突っこんだミサイルの炎がフライ油に引火して云々」というのはデマという話し

食用油の「し」の字も出てこない。油に引火したのは確かだが、それは補機室のディーゼル燃料油である。
 そりゃまあ考えてみれば当然の話で、2階建て木造家屋の火事じゃないのだから、4800トンの駆逐艦を燃やすのに、天ぷら油の熱量だけで足りるはずがない。
 ではいったいこの与太話のネタ元はどこなのか。
 探してみたら、実はそれは案外簡単に見つかった。
 なんとそれは、紛争直後に出版され、現在でもフォークランド紛争についての日本語の書籍としては最初にあげられるほど著名な、堀元美著「海戦フォークランド」だったのである。
 以下引用する。

 命中位置のすぐ前方が調理室で、300人の乗員の昼食用にフライ鍋に食用油が一杯入れてあった。調理用の油は英米ではよく軍艦の火災の原因となることがある。シェフィールドでは、ミサイル命中の直後に、フライ鍋に爆発的に引火して5人の調理員(香港籍中国人だった)を即死させ、調理室に大火災を起こさせた。
 フライ鍋の調理用油に引火したことが、本艦の大火災の一因となったらしいと判断されると、艦隊ではただちにフライ料理の禁止を発令してしまったので、不自由勝ちな戦時の食卓は一層味気ないものになったのである。
(「海戦フォークランド」堀元美、原書房 1983 p60)

同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

この五つ、どれか一つでも結構致命的な事態だと思うのだけど、既に五つも重なって発生してるのよな。

2015-10-16 20:35:19
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

そもそもエグゾセを食らうにあたってイギリス海軍自体がアルゼンチンの航空部隊を舐めてる感があって、シェフィールドの僚艦グラスゴーはシュペル・エタンダールのレーダーをES探知して警報も発しているのだけど、インヴィンシブルは誤報扱いした上に、シェフィールドに至っては聞いちゃいなかった

2015-10-16 20:47:22
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

戦闘配置中に対空戦担当士官が配置を離れてコーヒーを飲んでたというから驚きである

2015-10-16 20:52:18
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

シェフィールドが目標を探知したのは被弾の15秒前(!)。しかも目視。レーダーでもESMでもなく目視である。因みにESMはその瞬間まで衛星通信機の試用の影響で、使用不能となっていた。

2015-10-16 20:56:56
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

なお当然目視してそれがエグゾセだと気付くわけもなく、シェフィールドの対空部署は配置につくこともなく、チャフを発射することもなく、そんな状態で被弾したのだ。

2015-10-16 21:06:36
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

5/4 1356Z グラスゴー、目標ES探知。シュペル・エタンダール搭載レーダー3スイープ。艦隊に警報を発する。(シェフィールドの士官はコーヒー飲んでて聞いてなかった 1358Z グラスゴー、目標祭探知。2つの不明低空目標、SW25マイル 1400Z グラスゴー、対空戦闘配置

2015-10-16 21:23:07
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

1403Zにシェフィールド被弾なので、グラスゴーだけ見てるとしっかり対処しているように見えるし、艦隊全体がこんな感じだったなら、エグゾセが命中することは無かったかもしれない。 しかし実際にはインヴィンシブルは警告を間違いだと宣言して、シェフィールドはコーヒーを飲んでいた。

2015-10-16 21:25:57
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

因みにイギリス海軍はエタンダールとエグゾセミサイルは艦隊に対し重大な経空脅威となると思っていたようだけど、アルゼンチンに限ってはフランス人技術者は引き上げて、実装済みなのは1機1発1セットだけ。特別な脅威ではないと判断していた。 要は整備不良でまともに動かないだろうと見ていた。

2015-10-16 21:34:09
同志雪の人@セーラー服 @yuki_8492

因みにハーミーズ航空隊はレーダーは不要とか言ってるぞ

2015-10-16 21:35:22