筍提督と僻地の泊地 (9)

艦娘と同じ海でイージスシステムを背負って戦う海軍大将・筍の、「新時代軍事力整備計画」の大革新の軌跡を綴る日記。(「OENAFE(沿赤道新時代軍合同演習)」編)
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筍提督と僻地の泊地@新時代鎮守府 @storyoflingga

『<のわき>!』 [何やってるの!] 私の声の直後に回線に乗ったのは、<まいかぜ>のそれでした。モニター上で<のわき>の側へ駆け寄る<まいかぜ>。その後、[発砲!]の掛け声と共に、ミサイルの光点は消滅しました。 #僻地の泊地日記

2016-10-14 00:42:54
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<まいかぜ>が<のわき>を守った。<のわき>はまだ新時代艦としての経験が浅いですから、この事態に体が動かなくなったとしても不思議ではない。CIWSという最後の手段が残っていたとはいえ、危ないところでした。よくやった。<まいかぜ>にはそう言ってやりたい。 #僻地の泊地日記

2016-10-14 00:46:21
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しかし、<まいかぜ>の後方から接近する光点を見た私は、咽喉マイクに手を添えたまま、その言葉を喉元で押し止めました。 あれは、ミグの生き残りか? 艦隊の南方に逸れ、他の誰も気に留めなかったから、被弾して海面への墜落を待つだけの機だと思っていたが……。 #僻地の泊地日記

2016-10-14 00:51:50
筍提督と僻地の泊地@新時代鎮守府 @storyoflingga

先ほどまで不確かな航路を刻んでいたはずのそのミグは、今、確かに針路を変え、<まいかぜ>に向かっています。かなりの低高度、ことによると海面すれすれと思われる。しかも、加速している? #僻地の泊地日記

2016-10-14 00:54:04
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『<まいかぜ>、後方!』 [え?] 彼女も気付いていなかったらしい。 だが、もう遅い。 海面のすぐ上を亜音速で突っ込んでくる飛翔体を迎撃するには、振り返るのがあまりにも遅すぎた。 #僻地の泊地日記

2016-10-14 01:02:26
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[敵機、<まいかぜ>に突っ込みました。爆発、炎上!] [<まいかぜ>、こちら<しょうかく>。応答願います] [艦内乗員、総員離艦] 水平線の向こうの爆発音。 艤装が焼けて千切れる音。 痛々しい悲鳴。 <のわき>の叫び声。 ここまで届いたものは一つもなかった。 #僻地の泊地日記

2016-10-14 01:18:15

筍提督と僻地の泊地 (9)/完

まとめ 筍提督と僻地の泊地 (10) 海の上で艦娘と苦楽を共にするイージス駆逐艦でもある海軍大将・筍の、仲間の死を悼みつつも陸の波乱と闘う日々を綴る日記。 (リンガ冷戦/内戦編) 5666 pv 39

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