問題作詰将棋(?)「反復横跳び」と、作者による説明

「反復横跳び」という問題作詰将棋(?)を作りました。還元型無駄合(原型復帰型無駄合)との絡みで、作意手順が確定できないというものです。ツイートしているのはまとめ主本人のサブアカウントです。その後、アカウントの整理によりツイートを消したので図面だけ再掲しておきました。
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プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

「反復横跳び」の説明を書いている時に思ったんだけど、「無駄合」の「無駄」とは誰の視点から見た「無駄」なのだろうか。詰方視点なのか、玉方視点なのか、作者視点なのか、解答者視点なのか、それともすべてに対して中立かつすべての情報が把握できる存在(いわゆる神)視点なのか… #詰将棋

2015-12-23 13:51:16
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

玉方視点ならば、最長手順説においては「延命できる」という点で無駄ではないわけで、だったら詰方視点なのかということになるけど、「反復横跳び」のように48歩合は無駄合だけど48銀合は有効合みたいな「合駒の選択行為」ができるのだろうか。伝統詰将棋の世界に協力詰を持ち込んでいる感じが…

2015-12-23 13:58:37
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

無駄合が詰方視点だとしても、「無駄」をどう解釈するかというのには考慮の余地が残されている。「反復横跳び」では、歩をもらっても王手がかけられないから「無駄」であり、銀はもらうと王手をかけることができて詰むから「無駄」ではないという解釈に立っている。この解釈は間違いだろうか。

2015-12-23 14:14:33
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

様々なブログを見たが、「無駄合」について論じている人たちも、「無駄合」は誰の視点から見て「無駄」なのか、何をもって「無駄」と解釈するのか、という視点から論じている人はいなかったと思う。

2015-12-23 14:17:49
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

この点、様々な詰将棋規約案は「慣習的に無駄とされる合駒」のように定義しており、意図的に「無駄」の解釈を避けて「慣習」にすべてを委ねているように見える。慣習だけで十分ならそもそも詰将棋規約自体が不要なわけで、詰将棋規約の必要性を自らスポイルしているように見えなくもない。

2015-12-23 14:22:14
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

伝統詰将棋では「玉方は(詰方が最短かつ同手数なら駒余りで攻めることを見越して)最長手数かつ同手数なら駒余らずで逃げる手順を選ぶ」ことになっている。ところが、詰方は必ずしも「最短」や「同手数の駒余り」で攻めることを選ばなくてもいいと解釈される余地を残している。変別論争もこれが原因。

2015-12-23 14:28:59
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

【無駄合の条文案】 合駒の応手に対して、詰方がその合駒を取ってもその合駒がないときと同様の手順で詰めることができ、なおかつその合駒を持ち駒として使用せずに詰めることができるとき、その合駒を「無駄合」という。無駄合は有効な応手から除外される。無駄合以外に応手がない状態は詰みである。

2015-12-23 14:51:05
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

この条文案に従えば「反復横跳び」はA手順になります。「反復横跳び」の6手の手順は詰め方の持ち駒が増加することに意味はあまりなく、玉方の持ち駒を減少させることに意味があります。玉方の持ち駒が有限であるから、必ず詰むことが保証されているのです。もし無限だったら永久に詰みません。

2015-12-23 15:06:16
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

「反復横跳び」は、もし玉方の持ち駒の歩の枚数が無限ならば永久に詰みません。詰め方の持ち駒は増加するので指将棋的な千日手ではありませんが、広義の千日手に該当すると見てよいと思います。玉方の持ち駒の歩の枚数が有限であることが、必ず詰むことを保証する条件になっているのです。

2015-12-23 15:13:41
プリアライオンのアオイさん @aoisan_gid_mtf

あるいは全体の駒の枚数は有限でも、持ち駒を共有するフェアリールールを仮定すれば、無限に歩があるのと同じことになり、やはり永久に詰みません。これは(広義のではなく、狭義のでも)千日手と言ってよいでしょう。「いつかは玉方が歩切れになる」ことが「反復横跳び」を成立させる条件になります。

2015-12-23 15:19:38