絵がうまくなりたい話について、ちょっと哲学的な話/まとめなおし

「本文は長ったらしいのでツイートで要点まとめた。(http://togetter.com/li/905205)」のまとめ直し。
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Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

「才能」について。いわゆる「才能のある人」ってのは「感覚が鋭く豊か」という感じの人で、そこまで練習を積まなくても見ること描くこともこなせるし、更にそこから修練を積んでいけばより深く見てより緻密に表現することもできるようになる。けどそうした人でも経験を積まなきゃ伸びたりはしない。

2016-01-04 17:31:39
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

極まってくるとその辺りは「身体機能の問題」で基本的な運動だけで、普通の練習とかで解決できる問題ではないのも確か。でも描く人が理解できる範囲に限っては技術を作って身に付ければ補いようがある。 それに本当に「身体的に不可能なのかどうか」なんてのは実際やらないとハッキリしないのも確か。

2016-01-04 17:34:29
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

ただもっと手前の話で「何を表現するか・どう表現するか」はその人の感性にしかできない領域。どれだけ才能ある人でも技術がある人でも、見えていない領域を描くことはできないし興味のない領域は描かない。自分の感性を表現できるのは自分自身しかいない。うまくなかろうが描く趣味は代替できない。

2016-01-04 17:36:32
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

だからまあ描きたいものがあるなら描けばいい。描きたいものがないなら描かなくてもいい。趣味としての絵なんてそんなもん。 もしどれだけうまい人がいたとしても、もしどれだけ似ていたとしても、自分の絵自体は自分にしか描くことができないのだから。

2016-01-04 17:38:21
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

芸術という世界はよくよく見つめると恐ろしい。そこに決まった答えは存在せず「人の感覚的な評価」という不安定な基準しか存在しない。芸術で生きていくということは例えるなら何があるかも分からない五里霧中の真っ暗闇に飛び込むようなものだ。よく見れば、その視界には何も見えていないのだ。

2016-01-04 17:50:01
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

そんな真っ暗闇の何も見えない世界で自分の耳と嗅覚を頼りに、孤独に耐えながらつまずいて転んですべって倒れてぶつかって汗と涙と血を流しながら、それでも進み続けなければならない。そんな世界であっても己を信じてその世界にある嬉しさを悦びを愉しさを叫んで走り続けるのが芸術家という人たちだ。

2016-01-04 17:53:14

余談・エロ絵練習法について

※本文には無いです。

Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

絵の演習にはエロが良い」って話、性表現に抵抗が無いのが前提だけど見描想から考えてもとても合理的。まず性表現は「本能的に好意を抱く」ので「好み」がハッキリしやすく描くものを明確化しやすいし、また性嗜好の幅にもよるけど描くものが多彩になりやすく、より複雑な表現に挑戦することもある。

2016-01-04 18:01:52
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

また性欲という標準的に湧き出てくる欲望があるのでそれを描く原動力できればかなり強い意欲を持って取り組める。あと題材の補給も性欲の消費の度に探せばできるし、自分の絵を「使う」となれば何度も見なおすことになる。(※気にし過ぎると使えないけど、気にしないと改善点に気づきにくくなる。)

2016-01-04 18:04:41
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

あと(全年齢と比較して)反応をもらいやすく外部からの影響も多い。ただいいことずくめのようだけど欠点として性表現に抵抗がある場合・関心が薄い場合は使えない他、作品発表の場が限定される点。 あと脳内補完が強くて表現が拙くても満足してしまう体質だと、ある程度以上は上達が鈍くなりやすい

2016-01-04 18:07:12
Philo.Dill📖 @vegel_dimerk

最後の話は自分の経験則。「使うのに問題ないレベル」まではかなり効果的に伸びるけどそれ以上はあまり伸びないのが実情。特に自分用となれば描きこむ必要性を感じないから酷いと「ラフでいいや」ってなる。 単なる自己消費のためだけでなく描いていかないと。

2016-01-04 18:10:00