- igakugoro1
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まず直近の模試でも聞かれましたが、Pは細胞外液には非常に少なく、細胞内液に多く分布しています。細胞内代謝であるリン酸化カスケードや、ATP関連の合成にPは必須だからです。
2016-02-04 07:24:09では血中のPを調節している因子はというと、腎尿細管での「再吸収」と腸管での「吸収」になります。どちらも体内へ取り込む方向です。前者を司っているのが副甲状腺から出されるPTHで、再吸収を抑制することでPを「排泄」へと傾けます。だからPTHではCaとPの均衡が崩れて骨が溶けるのです。
2016-02-04 07:32:07そして腸管での吸収を担うのが腎臓で活性化されるVitDです。これが働くとCaとともに腸管からのP吸収が亢進し、単純に血清Pが上昇します。 ではまず高Pになる病態を考えましょう。吸収が増加するか、再吸収が亢進すれば良いのでVitD過剰とPTH分泌不全であることが想像できます。
2016-02-04 07:35:30ズバリVitD中毒と副甲状腺機能低下症ですね。あとは予想問題の中でも取り上げましたが、先端巨大症でもPを含め再吸収系が促進され高P血症を来します。あと重要なのは慢性腎不全。教材に「排泄低下」とあるので??となりますが、そもそも濾過自体がぶっ壊れてるのでPは身体の外に出られません。
2016-02-04 07:40:13次にPが低下する病態。同様に吸収の低下か再吸収の抑制であるので、VitD欠乏と副甲状腺機能亢進症です。その他重要なものに尿細管障害があります。これは近位型RTAやFanconi症候群、薬剤性の尿細管障害などによるもので、再吸収が不能になるのでダダ漏れで出ていきます。
2016-02-04 07:44:40以上をまとめると添付の表のようになります。Caと一緒に考えると一石二鳥です。これを見るとCa,Pを同じ方向に動くように作用するのはVit.Dで、逆向きに動かす作用を持つのがPTHであることがわかります。 pic.twitter.com/MzK9Qpki0t
2016-02-04 08:17:02