"青葉の取材手帳"×”不知火に落ち度はない"×"落ちぬい二次"『青葉の生徒手帳』

水凪月(@minagiduki)さんの書いてくださった落ちぬい二次です。 今回はifストーリー的な別世界線でのお話し。戦争のない世界での彼らは一体どんな 動きをするのでしょうか。 どうぞお楽しみくださいませ。 続きを読む
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水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「おう、邪魔するな」 「いえ、私達は食べ終わったのでお気になさらず」 そう言うと、兵頭先生はくわえた煙草に火をつける。 22 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:37:20
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「どうだ、お前らも一本」 「生徒会長の僕の前で生徒に煙草を勧めますか」 「悪りぃ、冗談だ。代わりにこれやるから見逃してくれ」 そう言って投げ渡されたのはココアシガレット。 23 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:37:53
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

兵頭先生とよく一緒にいる浜風さんが「先生に禁煙してもらうために」と買い集めた禁煙グッズの一つだろう。 こんな物で先生が禁煙できるとは思ってないだろうけれど、 それを口封じの賄賂に使われた浜風さんの心境は如何に。 24 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:38:32
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「先生、ポッキーは無いんですか?」 「お前先生にたかるとはいい度胸してんな」 「口封じとしてはまだ安いと思うけどー」 「よし分かったお前ら内申下げてやるから覚悟しとけ」 25 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:39:19
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

青葉ちゃんと鈴谷さんが兵頭先生をからかっていると、再度屋上の扉が開かれる。 今日はここも千客万来だ。 「煙草の臭いがするが生徒が隠れて吸っていないだろうな?」 26 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:39:50
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「大丈夫です、吸っているのは兵頭先生だけです」 やって来たのは私のクラスの担任、鬼嶋先生。 煙草の臭いにはどの先生より敏感だ。 27 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:41:02
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「兵頭、生徒がいる場所で吸うなとこの前言われたばかりだろう」 「んなの気にしてたら禁断症状起きるわ」 新しく取り出した一本を鬼嶋先生が奪い取る。 28 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:41:38
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「兵頭、火寄越せ」 「あ?お前禁煙しただろ」 「たまには一本位良いもんだ」 兵頭先生が渡したライターで火を点ける鬼嶋先生。 29 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:42:15
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

味わうようにゆっくりと肺一杯に煙を吸い込むと、同じ位の時間をかけて吐き出す。 「満足した、返す」 「お前相変わらず勝手だな」 お前らは吸うなよ、と言い残して鬼嶋先生は戻っていった。 30 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:42:50
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「やっば、もう行かないと」 腕時計を見た鈴谷さんが立ち上がる。 「何かあるんですか?」 「次梓先生だから、遅れたら外周増やされるんだよね」 31 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:43:28
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

宮本梓先生は自身の受け持つ体育の授業に十秒遅れる毎に百メートルのランニングを追加する。 一度その洗礼を受けた新入生はそれ以降一切の遅刻をしなくなるほど。 かく言う私も、一年生の時に三百メートルお世話になった。 32 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:44:06
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「じゃ、またね」 そう言うと鈴谷さんは自分のお弁当箱を持って校舎に戻って行った。 33 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:44:42
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「俺も戻るか」 しばらくして、兵頭先生が煙草とライターをポケットに仕舞う。 「お前らも遅れねーように戻れよ」 そう言って兵頭先生も校舎へと戻っていく。 34 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:45:22
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「それじゃ僕たちも戻ろうか」 七瀬先輩が屋上の扉の鍵を閉めたのを確認して、三人で階段を降りていく。 35 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:45:47
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「先輩、今日の放課後って空いてますか?」 「いつも通りアルバイトよ」 「綾崎も大変だね、毎日アルバイトをしているんだろう?」 「自分で決めたことですから」 36 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:46:19
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

私を養子にしてくれた綾崎家からも仕送りはもらっているけれど、 生活費は自分で稼ごうと心に決めている。 学校が終わったらすぐにアルバイトに向かい、夜遅くに家に帰る。 37 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:46:52
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

土日も休むこと無くアルバイトに明け暮れる私を見て「人生損してる」とか言う人もいるけれど、 そこはその人それぞれと言うことで。 38 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:47:24
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「たまには青葉達と遊びに行きましょうよ」 「タイミングが合えばね」 多分もう数ヶ月は来ないかもしれない。 39 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:47:57
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

今日の授業がすべて終わり、他の皆が部活だったり遊びだったりへと向かう中、 私は自転車で家へと直行する。 急いで着替えると、今度はコンビニまで自転車を走らせる。 41 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:49:11
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「それじゃよろしくね」 「はい、お疲れ様でした」 私と入れ替わりの人とバトンタッチを済ませ、私はレジに立つ。 学生のアルバイトの身ではあるものの、結構長い期間働いていることもあり、 他の人からもそれなりに頼られているのは嬉しい。 42 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:49:59
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

いつも通りいろんなお客さんの応対をしていく。 部活終わりの学生、会社帰りのサラリーマンさん、小腹が空いた青年… でも、今日はいつも通りじゃ無い人がいた。 43 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:50:46
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「先輩ください」 「申し訳ありませんが、私は非売品です」 「もうしばらく待ったら持ち帰れますよね?」 「青葉ちゃん…怒るよ?」 44 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:51:30
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

結局青葉ちゃんはコンビニの外で私が退勤するまで待っていた。 「で、何しに来たの?」 「先輩の食生活チェックですかね」 「お生憎だけど人並みには気遣っているわよ」 45 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:52:07
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

いつも通りもらった廃棄のお弁当の袋を自転車の荷台に載せる。 今日は青葉ちゃんも徒歩だし押して帰った方が良いかもしれない。 46 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:52:49
水凪月/予備垢 @miduki_nijiba

「それはそうと、よくここが分かったわね」 「新聞部ですから」 「答えになってないわよそれ」 47 #落ちぬい二次

2016-02-14 22:53:20
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