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中学英語の欠陥は疑問文の教え方にもある

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It happens sometimes @ElementaryGard

1)『その英語、ネイティブにはこう聞こえます4』(David A. Thayne 小池信孝)。シリーズ第四弾。実に刺激的。たとえば「お手伝いしましょうか」のつもりで日本語ネイティヴがうっかり使ってしまう英語が、英語ネイティヴには正反対に聞こえている。

2016-02-17 10:59:43
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2)"Do you need help?" だと「(この程度のことにも)手助けがいるわけ?」と聞こえる。正しくは "Do you need a help?" たかが a とあなどると大変という実例。

2016-02-17 11:02:23
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3)ニホンジン英語に共通する欠陥としては、冠詞、時制、仮定法の使い方がむちゃくちゃとよく言われます。ほかにもいろいろあって、論理がむちゃくちゃに聞こえるそうです。疑問文のときよくそうなりますね。今の例のように。

2016-02-17 11:05:57
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4)英語では疑問文は実際には疑問文ではなく自己主張する文であることがよくあります。例えば Why not? は「なぜいけないの?」ではなく「いいじゃないか」のニュアンスのほうが強いし。

2016-02-17 11:07:21
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5)"Do you need help?" が相手をなじって聞こえるのも同じ理由。「手助けが必要ですか?」のつもりで言っても相手には「(このぐらいで)手助けが必要なの?」と聞こえている。

2016-02-17 11:09:37
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6)同じ類の行き違いを起こす文としては、中学英語の教科書にこんなのがあります。「ミドリ公園にはどうやったら行けるの?」のつもりで掲載された文なのですが、これ「ミドリ公園なんてとても行けないよ」と聞こえる。 pic.twitter.com/NOxO8vNUP0

2016-02-17 11:11:43
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7)"How can we go to Midori Park?" ニホンジン英語の典型。これは "How do we get to Midori Park?" でないと通じない。

2016-02-17 11:16:06
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8)もうひとつ英語での疑問文の怖さがわかる例をお見せします。予約を入れた相手に会うためにある会社に行って受付で問い合わせる。誰それさんはおみえですか。受付係が「予約はされていますか」のつもりで "Do you have an appointment?" と言うと×。

2016-02-17 11:19:15
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9)これは「あんたちゃんと予約してあるわけ?とっとと帰んなさいよ胡散臭い」と聞こえてしまう。

2016-02-17 11:20:01
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10)正しくは "What time is your appointment?"(何時の予約ですか)。

2016-02-17 11:21:49
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11)日本語のビート感で英語で疑問文を使うと、相手にけんか売ってるように響くことがよくあるから気を付けましょうと、早い段階で教えこむ(この手の話をいっぱいして笑いをとれば十分)のが不可欠だと信じます。

2016-02-17 11:23:36
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12)ビートといえばビートたけしが若いころにデヴィッド・ボウイと共演した映画『戦場のメリークリスマス』の終盤で、処刑前夜にかつての虜囚と再会する場面。これ前にお見せしましたね。"Do you remember that Christmas?"

2016-02-17 11:25:18
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13)戸田奈津子の字幕では「あのクリスマスのことを?」ですが、ニュアンスはちょっと違う。「あのクリスマスが懐かしいね」とたけちゃんは述べているのです。 pic.twitter.com/oIyuzycrN8

2016-02-17 11:26:43
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14)do you remember は「覚えているか」と相手に問うているのではなく「覚えているよね、懐かしいね」と自己主張しているのです。

2016-02-17 11:27:52
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15)"Yes. You were drunk."(うん。あなた酔っぱらってた) pic.twitter.com/NU6uyXLgTC

2016-02-17 11:28:53
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16)疑問文のニュアンスが日本語と英語ではぜんぜん違うことを、早い段階できちんと意識させるべきです。中学英語の大きな欠陥のひとつだと考えます。

2016-02-17 11:30:58

以下は補足です

It happens sometimes @ElementaryGard

17)そうそう時制についてもこの手の行き違いネタを使って早めに教えるべきと信じます。「お待ちしていました」のつもりで "We were waiting for you." というと「ずっと待ってたのに来なかったね」と聞こえてしまう。時制の使い方がおかしいから。

2016-02-17 12:57:07
It happens sometimes @ElementaryGard

18)正しくは "We've been waiting for you."(今まで待っていたよ)。先の分は過去進行形で、これは現在完了進行形。

2016-02-17 12:58:23
It happens sometimes @ElementaryGard

19)"We are waiting for you." だと「待っているから早く来てね」と電話で告げるニュアンス。これは現在進行形。

2016-02-17 12:59:29
It happens sometimes @ElementaryGard

20)同じ進行形でも時制が変わるとこんなにニュアンスが変わってしまう。

2016-02-17 13:00:14
It happens sometimes @ElementaryGard

21)こんな風に、ひとつの文をいろんな時制、それからいろんな相に変えてみせてニュアンスがどう変わるのかをじっくり解説していくべきだと思います。

2016-02-17 13:01:34
It happens sometimes @ElementaryGard

22)まったくおなじメロディが、コードが変わると悲しげに聞こえたり、勇ましく聞こえたりするように。そこを理論できちんと解説できるのが音楽理論の面白さであり楽しさです。語学でもそういう楽しさを学ばせてあげたいのですが。

2016-02-17 13:05:30
It happens sometimes @ElementaryGard

23)おなじメロディが繰り返されるのに、ニュアンスが変わる。youtu.be/DekbunXd190 2:01で少し悲しげになるでしょ。これもコードの妙。

2016-02-17 13:08:43
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