夢物語前編【横山先輩×みなみちゃん】

白色 @whiteeighter

1 私の憧れの横山先輩 バスケ部でキャプテンで 背が高くて肌が綺麗でかっこいい でも横山先輩には… ＿＿＿ ピピーッ 『集合‼︎』 横山先輩の号令で部活が終わる 私は女バスの一年で ミニバスやってただけで上手くもなんともない 〈みなみ！帰ろー〉 #夢物語

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２ 汗を拭く横山先輩に見惚れてたら友達に呼ばれた笑 「まってー！まだ着替えてないー！」 バッシュを脱いで タオルとパーカーと… 焦って更衣室に向おうとした 『あれっ？……あ、なぁ！そこの一年の子ー！』 こ、この声！ よっ 横山先輩っ！ 「っは、はい…っ！」 #夢物語

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３ 『それ俺のちゃう？』 指さされたのは私の首にかけたタオル 「え？…あ、あーっ！？」 パーカーに紛れていたであろうマイタオルがはらりと落ちる 「すっすみません！私の、同じで…間違っ…！」 やっばー 横山先輩と同じメーカーの使うんだって思って買ったのが裏目に #夢物語

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４ ペコペコ頭を下げて 顔は真っ赤だと思う 『俺とおんなじやつやん。それで間違えたんか笑』 わー！// 「あの洗って返しますっ！//」 『…ええよ、やるわ。それ』 「や、そんな」 横山先輩は、ふはって笑って 『ほら俺だれか一回つこたタオル使われへんし笑』 #夢物語

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５ 「まじですいません弁償します…」 これ土下座した方がいいやつ？ 私のバカ。 『冗談やって。いらんかったら捨てといてや笑』 〈裕〜？帰ろうよ〉 体育館の入り口に立つ女の人 『おー！ちょお待ってーすぐ行くー！ …ほなお疲れさん』 走ってその女の人の所へ #夢物語

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６ 横山先輩とその人は仲よさそうに話しながら どっか行っちゃった 私の手元には先輩のタオルだけが残って …迷惑かけちゃったけど ちょっとラッキー？ 持って帰って家宝にしよう そうなんです 私の憧れの横山先輩には 綺麗でスタイル抜群の彼女さんがいるんです #夢物語

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７ 〈横山先輩と何か話してたの？〉 「んー…タオル間違えて使っちゃって…」 〈まじで？！笑〉 「で、そのタオルくれた」 〈へぇ…優しいね、やっぱり〉 「うん！やっさしい笑顔してた！」 〈憧れ通り越しちゃってない？大丈夫？〉 「え…うん…」 #夢物語

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８ 〈見てるだけならいいけど、本気になったら傷つくのみなみだよ〉 「分かってる…わざわざ彼女持ちなんか好きになんないよ」 そう、分かってるんだ このまま突き進んでも不毛な片想い 〈今頃彼女さんとラブラブで帰ってんのかなぁ？〉 「いーな…私も手繋いで帰りたい」 #夢物語

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9 同じ時刻、横山先輩は… 手を繋ぐどころかもっと大人なことしてたなんて私は知る由もなく 〈ね、さっきの子と何話してたのー？〉 『あぁ、俺のタオル間違えて使てたみたいで笑』 〈うわ…サイアク笑〉 『別にお気に入りとかちゃうしあげてん』 〈そうなんだ〉 #夢物語

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10 『なぁ、俺んち寄る？』 2人の家への分かれ道 〈え〜どうしよっかなぁ〉 『…オカン今日もパートで遅いねんて。弟はばあちゃんちやし』 〈でも昨日も…//〉 『昨日も…なに？笑』 〈シたでしょ？笑〉 グッと肩を抱いて囁く 『ええやん…//あかんの？』 #夢物語

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11 〈…帰り送ってくれる？〉 『当たり前やん♡』 再び手を繋いで横山先輩のお家へ ＿＿＿ 〈…ぁっ、裕…//〉 『はぁ…っ、あかん…もっかい』 〈やあ…んっ〉 『ん…っ次は、上…乗って』 横山先輩のお部屋で 繰り広げられる大人の行為 #夢物語

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12 私は家に帰って横山先輩の隠し撮り写真の横にタオルを飾った …なんか先輩に見られてるみたいで緊張する♡ もうすぐ冬合宿 その時に新しいタオルお返ししようかな。。 《キモッ》 「あっ亮！勝手に入って来ないでよ！」 《そいつ誰？カレシ？》 「ちがうけど！」 #夢物語

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13 《やっぱ姉ちゃんの片思いか笑》 「うるさいな！」 《そのタオル俺好きなブランドや！ちょーだい》 「だめ！！これは横山先輩の…」 《姉ちゃん？あんな、後輩の女子が自分が使用済みのタオル飾ってたらキモいでまじで。》 呆れたように弟の亮が言う #夢物語

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14 「うるさいな！中学生には分からんのっ！」 近頃生意気になって… こいつにも横山先輩のちょっとでも優しさがあれば 《俺あんまコイツのこと信用出来へんわ》 「え？亮、横山先輩のこと知ってんの？」 《…別に。》 不貞腐れて出て行った 何なのあいつ ＿＿＿ #夢物語

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15 待ちに待った冬合宿 普通高３は引退してて不参加なんだけど 横山先輩はバスケ推薦で大学が決まってるから特別参加してくれる 女子が休憩に入って 男子の2対3の攻撃練習 「ああぁカッコいい…」 〈…心の声出てるよ〉 「だって！超かっこいい‼︎」 #夢物語

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16 〈告白でもしたら？合宿で彼女の目はないし好都合じゃん〉 「フラれるって分かってて出来ないよ！」 そこうるさいって女子キャプテンに怒られてしまい 今日の分の洗濯をマネージャーさんに混じって手伝うことに… 友達には申し訳ないから少し早めに部屋に戻ってもらった #夢物語

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17 「ふう…マネって大変なんですねぇ…」 一つ上のマネージャーさんに話しかける マ〈まあね〜 でも彼が頑張ってるのを一番側で応援出来るし…〉 「なるほど…」 マ〈あ、もちろん他の部員さん達みんな応援してるんだけどね？〉 「わかってますよぉ笑」 #夢物語

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18 マ〈よし、これ干して終わりかな！〉 「私干してきますね！」 マ〈練習で疲れてるでしょ？いいよもう部屋戻って。ありがとね〉 なんていい人…泣 お言葉に甘えて先に戻ることにした 「…あ！パーカー忘れたっ」 部屋に着いて気がついて 慌てて洗濯室に取りに戻った #夢物語

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19 マ〈ん…っ、ダメ、です…〉 『…ええやん』 マ〈誰か…きたら、やぁん…〉 『こんな遅い時間に来うへんって』 えっえっ何これ マネージャーさんの声…と、彼氏の声？！ どーしよ… こっそり入ってすぐ出たら見つからないかな？ そっとドアを開けて #夢物語

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20 棚のパーカーに手を伸ばす パサッ 『…？』 「…！？！」 パーカーを落とした音で目が合ってしまった マ〈んぁ…あっ〉 マネージャーさんは違う方を向いていて気づかない そこからダッシュで部屋に逃げ戻った あれはマネージャーさんの彼氏なんかじゃなくて #夢物語

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21 …横山先輩だった…… なんで？ どうして？ 横山先輩の彼女は？ マネージャーさんの彼氏は？ あれって、エ……エッチ…？！ 〈どーしたの？〉 友達が心配そうに声をかけてくれる 「な…、なんでもない…」 言えないよー！ その夜は悶々として眠れなかった #夢物語

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22 翌日の練習は、いつも以上に横山先輩の姿を意識して見てしまった 「えみー？あのマネージャーさんて彼氏◯◯先輩だよね？」 〈え？そうだよ、いまさら何ゆってんの？〉 「別れてないよね…？」 〈あそこで今も2人で楽しそうに話してるじゃん〉 ほんとだ… #夢物語

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23 男子の練習と言うか横山先輩ばっか見てたからミスりまくってまた怒られた私 いつもは一年生でボール磨きとかするんだけど、今日は私一人で言いつけられた泣 〈みなみ、ごめんね…？後でこっそり手伝いに来ようか？〉 「いーよいーよ！見つかったら怒られちゃうかもだし！」 #夢物語

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24 体育館の端でしゃがみこんでボールを磨く 『…貸して？一個』 ふっと影が見えたと思ったらまさかの 「横山先輩……‼︎」 『ん？』 何これ！ まさか少女漫画でよくあるさ、 好きな人が気付いて手伝ってくれるやつじゃ？？ 「はいっ…どうぞっ！」 #夢物語

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25 ドキドキしながらボールを渡す 『さんきゅー』 ドリブルをしながらコートの中に入っていった あれ？ 手伝うよ、とかじゃないんだ そりゃそーだよ 現実は漫画みたいに上手くいかないよなー ちぇー あ、でも誰もいない体育館で2人っきりだ… #夢物語