- shiroboshi2
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「グワーッ!」インテンシティの全身に触手が絡みつく。テンタクルスは目を輝かせながら、「イヤーッ!」全ての触手を振り、無心で彼を地面へ向けて思い切り投げ飛ばした。「グワーッ!」「ゲヒヒッ、土の味はどうだインテンシティ=サン!……言い返してやった!ザマミロ!」38 #S57Ninja
2016-02-20 21:40:39派手に土煙を巻き上げながら地に伏すインテンシティ。テンタクルスは勝ち誇った笑い声をあげている。「ゲハハハハァーッ!今どんな気持ちだ、エエッ?」「……フゥーッ」バイザーの奥で目を細めながら立ち上がるインテンシティ。それを見ながら、少女は再び前傾姿勢を取った。39 #S57Ninja
2016-02-20 21:46:41「気分はどうか、だと?……無論、最悪さ」言いながら、クラウチングスタートめいた姿勢を取るインテンシティ。一瞬後、「イヤーッ!」モーター駆動音を轟かせながら、疾風の如く発進する鎧のニンジャ!テンタクルスは目を見開き、慌てて両手を突き出し、触手を展開させる。40 #S57Ninja
2016-02-20 21:54:12彼女を守るかのように更に枝分かれし、一部は収束し、触手は展開していく。インテンシティの砲弾めいた突進はそれを軽々と破った。慌てふためくテンタクルスの姿が視界に映る。「フン……なに」インテンシティは訝しんだ。彼女の足が無い。否、正確には、見えない。41 #S57Ninja
2016-02-20 22:00:52地面に埋まっているような状態だ。「下か!」咄嗟に背後へ跳躍するインテンシティ。直後、先ほどまで彼がいた地面を無数の触手が突き破り現れた。「ゲヒヒッ!あんなおっかない突進をまともに浴びては木っ端微塵確実、故に妨害させてもらったというわけよーっ!いけ!」42 #S57Ninja
2016-02-20 22:06:03テンタクルスは踏ん張りながら、足の触手を自切する。彼女の脚が、本来の細く白い脚に戻った。一方、切り離された触手は暴れ狂いながらインテンシティを目指し突撃!「コシャクもコシャク。ジツ特化のニンジャはニュービーでも面倒よな」迎撃せんとするインテンシティ。43 #S57Ninja
2016-02-20 22:10:38触手が迫る。迫る、迫る……到達の一瞬前、それらは更に枝分かれした。ミミズほどの細さになりながら、それらはインテンシティの鎧へ向かって行った。鎧各部の、ほんの僅かな隙間を狙いながら。「ム……!」インテンシティは面倒そうな顔をする。直後、彼の鎧が発熱しだした。44 #S57Ninja
2016-02-20 22:16:45ヒート・カラテ起動時の熱だ。その熱を浴び、萎れていく触手群。それらは力を無くし、するりするりと地へ落ちていく……散り際に、先端から何らかの分泌液を吐き出しながら。「グ……?なるほど、これはこれは。中々、効く、な」インテンシティはテンタクルスを睨めつける。 45 #S57Ninja
2016-02-20 22:22:58ヒート・カラテ! 前回テンタクルスを一撃したあれか! ……ちゃっかりドク・ジツを! #S57Ninja
2016-02-20 22:24:22彼は震えながらも、足を踏み出した。テンタクルスへ向けて。少女は息を呑み、明らかな焦りの色を見せた。今のが最後の一手だったのだろう。「……今、の気分は、どうだ、テンタクルス=サン」「ア、アハーハー……今の気分?」後ずさるテンタクルス。彼女は腕を元に戻した。46 #S57Ninja
2016-02-20 22:27:46「ゲ、ゲヒヒッ……何か勘違いしてないか?私にはまだ、奥の手があるんだ……ニューロンに焼き付けるがいい」辿々しく言葉を紡ぎながら、彼女はチラリと横目で何かを見た。そして!「イヤーッ!」そちらの方へと飛び込む!物陰に隠れ続けていたミコノの方へと!47 #S57Ninja
2016-02-20 22:31:15