事実に基づいたフィクション書きまぁす!!!

事実に基づいたフィクションです!万が一似たようなことがあっても現実に存在する人物とは一切関係ございません。
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れめ @jnvatatg

聞いてるアルバムが終わるまで事実を基にしたフィクション書きまぁす!

2016-02-25 01:51:30
れめ @jnvatatg

とある田舎にお住まいの女性と男性の話。馴れ初めは男からのナンパだった。メアドを交換した後男から猛アタックを受けて女は元彼と別れてその男と付き合うことを選んだ。地元も近いし趣味も合うし何より自分だけを愛してくれそうな"感じ"が心地良かった。

2016-02-25 02:03:45
れめ @jnvatatg

当時優しかった男は女が元彼といろいろ揉めた時も相談に乗ってくれたし、転職活動中に受けたセクハラでひどく心を痛めた時も支えになってくれた。

2016-02-25 02:11:57
れめ @jnvatatg

お互いセックスの相性も良かった。途中から避妊方法はコンドームからピルに変わったけど。生活や交際は順調と思っていたが、ある日、女は過去のしがらみや自分で自分に課するノルマ(自分を追い詰め続ける癖)に耐えきれなくなり精神科に駆け込み入院することになった。

2016-02-25 02:17:19
れめ @jnvatatg

女が入院した後、男はよくお見舞いに来てくれた。休みの日には車でホテルなど色々なところへ行った。ピルはこの頃から飲まなくなっていた。基本的に入院中は診療報酬の関係で他科受診を必要最低限に抑えるようになっているのでピルをもらいに行くことができなかったからだ。

2016-02-25 02:23:38
れめ @jnvatatg

デートもするんだから当然セックスもする。田舎はやることがない。昼間のラブホは大抵どこもほぼ満室だ。 この頃からか、男の要求がエスカレートしはじめた。ピル無しで生での行為を求めるようになった。女は拒否していたが妊娠したら責任を取ると言われた。少しずつ結婚を意識し始めた頃丁度だった。

2016-02-25 02:30:18
れめ @jnvatatg

女は妊娠した場合育てられるのか、ちゃんと籍は入れるのか、など男に質問を投げた。答えはイエス。そこまで言うならと、女は要求を飲んだ。入院してから2ヶ月経った頃、事件は起こった。生理が来ない。不安になって看護婦に相談し妊娠検査薬を購入し検査をした。女の体にはあたらしい命が宿っていた。

2016-02-25 02:33:40
れめ @jnvatatg

女は妊娠できたことに対して喜びと不安の環状を抱いた。簡易検査の結果が出てすぐ看護婦を通じて主治医に報告した。産むことを前提に考えていた女は診察後から飲んでいた薬はすべて断薬してもらうようお願いし、翌日には近くの産婦人科に検査に行くことになった。もちろん男にも報告した。しかし反応は

2016-02-25 02:39:15
れめ @jnvatatg

子供を育てていくことはできないとのことだった。男の収入が少ない上に女の収入に期待できない、周囲に頼れる親族がいない、というのが主な理由だった。男は、診察代も中絶費用も全部出すし、診察と手術の日は出来るだけ一緒にいくから"今回は"中絶しよう、と言った。互いの親は遠い都会に住んでいた

2016-02-25 02:45:20
れめ @jnvatatg

女は何度も一緒に育てていきたいと男に訴えたが首を縦に振ることはなかった。一人で産んで育てるにしても、重度の精神疾患を抱える女が一人で育てていくのは非常に厳しいのではないかと諭された。

2016-02-25 02:52:49
れめ @jnvatatg

女はどうしてもお腹に宿った命は奪いたくなかった。少しずつ現れてくる悪阻などの体調の変化、エコーで見える少しずつ育っていっている姿に子供を守りたいという母性の芽生えを感じずにはいられなかった。 あのあとも何度も男に産みたいと訴えていたがやはり首を縦に振ることはなかった。

2016-02-25 02:57:41
れめ @jnvatatg

選択期限が迫ってくる。最終的に女も中絶する選択肢を選んだ。手続きが始まった。互いの名前などを同意書に書き、手術の日程を決める。血液検査をし、注射で麻酔の反応を見る。手術前日には、子宮口を広げる為の術前処置が行われた。淡々と、時間が過ぎていった。後悔と罪悪感に苛まれていた。

2016-02-25 03:26:49
れめ @jnvatatg

手術当日、絶飲食で朝8時に着くよう病院に行った。手術を受けるための服に着替え、看護婦さんから手術室に案内された。手術用のベッドに寝かされ、点滴が始まった。女は自分の気持ちを落ち着ける為に、中絶手術する人って結構いらっしゃるんですか?と意味のわからない質問を看護婦に投げた。

2016-02-25 03:48:27
れめ @jnvatatg

大体月に1回ぐらいの頻度で中絶手術が入りますね、と看護婦さんは優しく対応してくれた。本当は手術当日も午前だけでも会社を休んで男も病院に来てくれるはずだったが仕事が忙しいと言われ叶わなかった。そういった背景も重なって、今回中絶した事情を看護婦さんに話したら、優しく頭を撫でてくれた。

2016-02-25 03:57:54
れめ @jnvatatg

優しく接してくれる看護婦さん、子供を産んであげられなかった自分の不甲斐なさ、責任を取ると言ったのにこういう形で責任を取られた悲しみ、本当は産んで自分の子供に会いたかったのに同意書にサインをしてしまった事の後悔、さまざまな感情が心の中で混ざり合い、女の目から涙の粒が零れた。

2016-02-25 04:05:42
れめ @jnvatatg

優しく撫でてくれた看護婦さんの手に頭を少し預ける。しばらくそのままで、手術に関する説明を受けていた。手術を行うお医者様が来て、意識レベルを落とすための点滴に切り替わった。目は覚めているが体に力が全く入らない。そうして手術が始まった。

2016-02-25 04:23:23
れめ @jnvatatg

慣れた手つきで器具を体の中に入れて施術していく。体の中から変な圧迫感を感じるだけで、痛みは全く無かった。手術中はずっとたった今殺された命にごめんなさい、ごめんなさいと頭の中で謝り続けていた。手術は20分ほどで終わり、昼過ぎの診察まで安静にする為のベッドへ歩いて移動し暫く眠った。

2016-02-25 04:38:46
れめ @jnvatatg

目が覚めると昼過ぎ。術後の診察の時間だった。エコーで子宮を診る。手術は無事終了。次はいつ診察に来ればいいのか、お風呂はいつから入っていいかなど、説明を受け診察終了。内服薬をもらいタクシーで帰院。今まであった悪阻が綺麗さっぱりなくなり私の体からいなくなったのを実感し悲しみを感じた。

2016-02-25 04:51:55
れめ @jnvatatg

その後、男が休みの日に二人はお寺に行き水子供養のロウソクを1本買い、何本もロウソクが灯されてる場所に灯した。産んであげられなくてごめんなさい、次はちゃんと産まれて来れるように私も頑張るね、と心の中で女はもういない子供に対して話しかけた。

2016-02-25 05:00:33
れめ @jnvatatg

男は女に、本当にごめん、もうこんな思いはさせたくない。次はちゃんと子供産もうね、絶対に幸せにするから。と言った。しかし、この約束が守られることはなかった。中絶手術からおよそ2年半後。交際はそれまで順調だった。しかし男の仕事が忙しくなり、会えない日がどんどん増えていった。

2016-02-25 05:12:10
れめ @jnvatatg

それと同時期だったか前の時期だったか、男は再びセックスの度にピルを飲むのをやめて生でセックスしたいとせがんでくるようになった。女と俺の子供が欲しい、今度はちゃんと産んで女と結婚したい、という言葉も添えて。

2016-02-25 05:18:26
れめ @jnvatatg

会えない日が増えたのと同時期に、飲み会や会社の人と食事、出かける等の理由で会えなくなる事が増えた。ほぼ毎日22~23時頃まで会社で残業していると聞いていたのに、20時頃に仕事を終わらせて23時頃まで喋ってたりご飯行ったりしていたことを後から聞かされ、少しずつ女の胸に不信感が募る。

2016-02-25 05:28:48
れめ @jnvatatg

デートの日、忙しくて疲れたからと早く帰る日が増え、今まで返していた内容のメールを無視するようになり、話を振ってもどうでもいいと言われることも増え、不信感や不満はどんどん溜まっていくばかりだった。不満等を小出しに伝えて改善すると言っても改善されないことも、その感情を深めるのに充分。

2016-02-25 05:39:45
れめ @jnvatatg

鬱陶しそうに対応する事も増えた。ツーリングに誘って出かけたある日、男は疲れたからと言いツーリングの帰り道でそのまま自宅へ帰った。女はその日、朝に男が前から食べたいと言っていたパンを買いに行き、ツーリングが終わった後は家でコーヒーとパンを頂きながら過ごそうと思っていた。

2016-02-25 05:48:00
れめ @jnvatatg

ツーリングの日も鬱陶しそうに対応され、パン買って来たよと言ってもいらないから帰るの一点張りだった。不満が限界まで溜まったので不満だと伝えたら喧嘩になり、暫く無視される。同じことが何度も短期間の内に続いた。2~3日で普段はメールが来るようになるが、5日経っても返ってこなくなった。

2016-02-25 05:52:21