丹生谷貴志ツイートまとめ(2016年2月)

丹生谷貴志さんの2016年2月のツイートをまとめました。
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nibuya @cbfn

つまらない陰謀論はともかく、72年に『恍惚の人』がでてブーム化(?)したのは73年頃、ヴェトナム戦争終結のパリ会談が開かれた年だった。この年自殺した杉山登志という「伝説のCF監督」の名を久しぶりに思い出す。という訳で関川夏央さんの『やむをえず早起き』というエッセイ集を探して注文。

2016-02-11 08:47:13
nibuya @cbfn

・・・そういやあ、1月末に横田基地にF22ラプター戦闘機が14機おりたという報道。子供の頃、ファントム戦闘機が着陸するというのでデモがあったが、今回はどうだったのだろう。因みに僕はこの基地の間近で生まれた・・・

2016-02-11 09:03:18
nibuya @cbfn

・・・アリストテレスが恐れた(?)意味での言葉の海があり、「文学」はその海を波として運動のままに固定しようとする試みであるとしてしかしそれは全てを言葉の海に返すためなのだ・・・とすれば・・・或る作家或る作品への固執は「マニアック」な「海洋封鎖」の一党を形成してしまうことにもなるか

2016-02-13 08:35:49
nibuya @cbfn

思考は、比喩なしに、具体的な「肌ざわり」「知覚のざらつき」等々としてある。芸大という大学にさして感謝の記憶はないけれども絵画や彫刻・塑像その他その他の「知覚触覚の技術の人間」の間近にいたことで、思考は本質的に「抽象的ではありえない」ということを教えてくれたことに関しては感謝がある

2016-02-14 00:20:26
nibuya @cbfn

・・・「アブストラクト」という語自体「生皮を剥ぐ」という具象の事態を意味するのではなかったか? 或いはエミール・ブレイエによるストア派、そこにおける「事件-出来事」の解明・・・思考の「かまいたち」的具象性・・・

2016-02-14 00:34:18
nibuya @cbfn

芸大にいたのは所謂ニューペインティングが世界的に広がろうとしていた時期、さぞや活気に満ちた時期と思われる・・・こともあるまいが、実際その時期の実技学生の雰囲気の重苦しさは酷いものだった。その時彼らが文字通り皮膚の知覚全体を使って思考するのを見た。あれが思考の真の形式だと思った・・

2016-02-14 03:59:17
nibuya @cbfn

相変わらずサンデルの講義は隠微に操作的。ブレーキの壊れた列車、前方レール上に五人の労働者、待避線に一人の労働者、あなたはどちらに列車を向かわせるか? プロの運転手なら警笛を鳴らし、危険を察知して避難してくれる可能性の高い方を選ぶ。ここに正義/不正義を問うのは講壇上の寝言にすぎない

2016-02-14 12:23:22
nibuya @cbfn

サンデルなんてことを唐突に思ったのは、学生さんのレポートの中にこの話が出てきたからで、まあ、こんな愚劣な知的エリートの操作のクイズ番組に付き合わされる学生さんも大変だと思う・・・

2016-02-14 12:27:49
nibuya @cbfn

余談。ピリオド楽器演奏ばかりだと例えばカール・ベームのモーツァルトがむしろ新鮮に聴こえる。しかし子供の時ベームみたいな地味な(?)クラシック指揮者が殆どアイドル並みの歓迎で来日した光景がほとんど幻想的な記憶。関係ないがジミ・ヘンドリクスのリマスターが結構きちんとしているのが慶賀。

2016-02-15 17:05:40
nibuya @cbfn

余談中の余談。ジミ・ヘンドリックスのリマスターがきちんと、と書きましたが届いたのを聴いたら、少なくとも僕の手に入れたものはスカスカでかなりガッカリ。スカスカは人によってはクリアと聴こえるのでしょうから、悪質なリマスターというわけではないのでしょうがね。遠くCD以降常習化した失望。

2016-02-16 14:23:45
nibuya @cbfn

こういう比較は好きではないし短絡的な把握として危険なのは重々承知の上で言うのだが、最近の所謂「思弁的実在論」の思考はその弁証の論理経路に関する限り例えば仏教の唯識論の究極経路に「酷似」しているという点で私には既視感だけがある。新たな思考の誕生? 或いは新たな学徒修道会の形成・・?

2016-02-16 15:53:23
nibuya @cbfn

仏教哲学が遥か昔に現代哲学を「先取りしていた」などとケチ臭いことを言いたいのではない。仏教哲学と西欧哲学は本質的に欲望の中枢を異にするからそんな対比は無意味だ。ただ何はともあれ「日本人」である我々は慎重を期さなければいとも安易にその混同を犯して気付かない危険があるということだ。

2016-02-16 21:31:34
nibuya @cbfn

小澤征爾さんがラヴェルの『子供と魔法』録音賞でグラミー、オーディオマニアめいた言い方になりますが小澤さんのCDは何故か録音スタッフに恵まれてないんじゃないかと思う事が度々あったので(厚み不足で透明すぎ)録音賞は慶賀です。小澤さんには僕の世代は色々思い出す事があるので・・・

2016-02-16 22:26:34
nibuya @cbfn

ルックス分類による科学的方法というマッドな批評を主張したギー・ミショーという学者がいて、トンデモなりに面白くて、例えばドゥルーズらの世代はどこか皮肉な笑いを秘めた顔をしているが最近の新進はどこか憂い顔のイケメン?といった感じに見える?とかでその仕事を読み解くことが可能になるのだ!

2016-02-20 10:53:06
nibuya @cbfn

笑い顔が魅力的な作家や哲学者ってのがいて、僕はそれを基準にしたりする(!)。意外にベケットの笑い顔が素晴らしいのは周知だし、フーコーもドゥルーズもデリダも笑い顔が素晴らしい。クリプキなんていつも頓狂な笑いを笑ってるみたい。日本で笑い顔が似合う作家や哲学者っていたかしらと考え込む。

2016-02-20 11:11:26
nibuya @cbfn

余談。iTuneで『マイフェアレディ』のサウンドトラック『With a little bit of luck』。レックス・ハリスンの声? バーナード・ショーの原作? 何てことではなくて吉田満さんの文章でニューヨークの三島由紀夫が小声で延々と口ずさんでいたという一節を読んで、です。

2016-02-20 11:34:21
nibuya @cbfn

三島さんは当時大ヒットしていたこのミュージカルをプレミアのついたチケットを手に入れてまで観たそうで、歌詞まで覚え、それを吉田さんの傍、ニューヨークの地下鉄で鼻歌のように歌っていたようです。ちなみにこの時『鏡子の家』のニューヨークの情景になるメモをしていたようです。

2016-02-20 11:42:32
nibuya @cbfn

・・・ウンベルト・エーコも笑顔が素敵な人だった。和田忠彦さんから昔聞いた話。フランスで開かれたエーコ・シンポジウムの数日後エーコの家を訪ね、和田さんが「要はみんなあなたを愛してるわけです」と言うとやおらエーコはステレオでビートスズの『シー・ラヴズ・ユー』を大音響でかけたそうだ・・

2016-02-20 17:14:50
nibuya @cbfn

・・・と、まあ最近知人が急死したり、エーコさんとか、いろいろ・・・でレクイエムじゃああんまりベタ過ぎるし似合わないのでザッパの「Make jazz noise」を流して・・・

2016-02-20 21:07:51
nibuya @cbfn

「すべての娯楽は我々がいかに不幸かの裏返しに過ぎない」・・・とかモンテルランあたりが言っていそうな言葉、もっとも、シャレたところで何がどうなるわけでもない。

2016-02-21 14:02:12
nibuya @cbfn

余談。「雄弁会」というと何か国士風でダサいが「Debate session」とかいうとグローバル化の未来の国際人人材の養成という風に聞こえるらしい・・・と、まあここのところクダラナイ皮肉しか思い浮かばない。毎年2月から3月にかけて脳髄のバイオリズムが落ちて行く体習慣の周期・・・

2016-02-21 14:14:50
nibuya @cbfn

余談。「説得に観念して出頭」という言葉遣いの記事を久しぶりに見る。そういや昔は刑事やらが犯人に「観念しろ!」と叫ぶ場面があったけれどこの場合の「観念」はどういう意味なのだろう。さしずめ仏教語か何かなんだろうけれど辞書を引く気力なし。余談にもほどがある・・・

2016-02-24 16:53:12
nibuya @cbfn

仮に『カラマゾフの兄弟』を人類最高の小説であると仮説して「華氏451」風に、それが禁じられ完全焚書になった後、生存する人間がそれぞれ「一文字づつ」それを記憶しているとした場合『カラマゾフの兄弟』は消滅していないことになるが、それを復元する事は可能か?

2016-02-26 10:22:06
nibuya @cbfn

人類全体を大きな蟻の巣のように俯瞰し得る観察者がその蟻の群れが全体として「カラマゾフである」事を「知っていて」、その蟻の群れがいつの日か完全にカラマゾフを復元する日を待つとして、それが生ずる可能性は0ではないのだから、その場合蟻の群れとしての人類は潜在的にカラマゾフだと言えるか?

2016-02-26 10:29:39
nibuya @cbfn

・・・「あらゆる者が詩人となること」がシュールレアリズム革命の達成の条件であるとすれば、僕はある意味それは今やほぼ達成されていると思っている。もっとも、ブルトンはあらゆる者が「偉大な詩人になる日」とは言っていなかったはずである。

2016-02-27 01:11:34