中ザワヒデキ文献研究 「メ芸受賞作品集」 2015年度第16回 2016年2月24日[実況] #文献研究
- misonikomioden
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ある審査委員は長谷川愛の作品を実際見ており最後まで見てしまっては自分も泣いてしまう、とテレビを消したらしい。それがメディア芸術祭アート部門に応募され審査過程でスルー状態だったのでその人もちゃんと評価する立場になる状態となったそうだ。
2016-02-24 19:58:07議論することすら憚れそうなこの話題、それに着目したのが長谷川でありスプツニ子であった。彼女らに話を聞きプロジェクトを始めた、と、NHK法則告知に書いてある、以下引用
2016-02-24 20:00:34(引用)NHK Eテレ ハートネットTV <ブレイクスルー> File.39 会えるはずなかった 私の子どもへ 2015年10月5日(月曜)20:00- 再放送2015年10月12日(月曜)13:05- いくら愛し合っていても、子どもはできないはずだった。 →
2016-02-24 20:01:39この夏、牧村朝子さん(タレント・文筆家、28歳)は、ある赤ん坊の“姿”を見ることになりました。その赤ん坊は、牧村さんと、フランス人の“妻”の間に、出来るかもしれない子供の姿です。 実は近い将来、あのiPS細胞技術を使うと、同性間生殖が、技術的には可能になると見られています。→
2016-02-24 20:02:19昨年末には、ケンブリッジ大学の研究チームが、今年7月には、京都大学のチームが、相次いで、iPS細胞から、精子や卵子のもとになる細胞を作る事に成功しました。男性の皮膚から卵子、女性の皮膚から精子を作れるような未来が、にわかに現実味を帯び始めているのです。→
2016-02-24 20:02:30議論する事すら憚られそうなこの話題に着目したのが、マサチューセッツ工科大学所属のアーティスト、長谷川愛とスプツニ子!。牧村さん達の遺伝子を解析し、ふたりの間に出来るかも知れない、子供の容姿や性格をシミュレーション、アート作品にすることになりました。 →
2016-02-24 20:02:37人類に突きつけられた究極の問いかけ。ヒトが、ヒトの精子や卵子を作っていいのか。牧村さんが、アーティストや研究者と対話しながら架空の子供に対面するまでの、4か月を記録。生命科学と倫理を考えていきます。 nhk.or.jp/heart-net/tv/c… (引用終)
2016-02-24 20:02:48長谷川の作品は、批判されることがある、それも強さだ。 そして未来なら可能だという意見もあり、さまざまな意見があること、それも強い。
2016-02-24 20:03:21引用)「いかにも優等生的で、ポリティカル・コレクトネス(社会正義)的な手法をとった芸術の一例だ」とあるが、中ザワはアートのためのアートの立場、だからこそ(当初大賞候補と思っていたので)簡単に大賞を与えてはいけないと考えていた。
2016-02-24 20:05:26引用)「アートの役割という題材の強さ並びに現実との接続や論文参照の努力は、いかにも優等生的」、この記述はつまり揶揄的に書いてますね
2016-02-24 20:07:09引用)「ポリティカル・コレクトネス(社会正義)的な手法をとった芸術の一例だ」、この点について1990年代当初、PCは揶揄だった。 芸術のための芸術からすれば芸術の議論ができないものであったからだ
2016-02-24 20:07:53「アートの役割という題材の強さ並びに現実との接続や論文参照の努力」と「ポリティカル・コレクトネス」、これがある作品が強くて当たり前だろう、と
2016-02-24 20:08:57「本作を取り上げたテレビ番組には多大な訴求力があり、出演タレント自身も含めSNSで多くの人々が感涙した事実が確認できるが、構図としては、ゴーストライター騒動で話題になった人物が、嘘をつきながらも人々に感銘を与えたことと似る。」→これはそして大衆にわかりやすぎるという揶揄でもある
2016-02-24 20:10:29大衆にわかりやすすぎる、これはラッセンと同様でもあるが、そうでなくゴーストライター、つまり佐村河内と新垣の話を持ってきた。
2016-02-24 20:12:38審査委員には「家族写真を多く見ているがこんなのは低レベルである、家族写真ならもっと感動的なものがあるという批判もあった。 そりゃそうだ。芸術としてみたら写真として失格だ。しかし裏の物語があるからこそこの写真でもよい。 また不可能な子供、だからこそ、この写真でないとだめだのだろう。
2016-02-24 20:13:23そして家族写真を芸術写真と区別する審査員の意見はラッセンは芸術でないと区別する感覚と同様だ。それにこの作品の本質とは違うことでもある。 長谷川作品の写真は家族写真のセンスはある、しかし芸術としての写真はセンスはない、ということでもあるが。
2016-02-24 20:16:10もう一つ、女性のカップルであるとするなら彼女らの間で子供が生まれるかどうかは問題となるのか。また子供が生まれることを解決点として出してくるのも問題ではないか。
2016-02-24 20:17:23文中にあるゴーストライター騒動とは、佐村河内守のことだが、広島生まれで耳が聞こえないその苦しみの中で曲を作った彼はその曲で多くの人の号泣を誘った。
2016-02-24 20:20:58つまりゴーストライター騒動前に嘘をつきながらも感銘を与えたこと、それと長谷川愛の作品がテレビ番組を通じて感動を与えたことが構造的に似ているということだ
2016-02-24 20:21:00佐村河内の曲は嘘であった、しかし、感動させることになり、人々を感動させるなら嘘をついてもいいのか、という問題。 芸術至上主義であれば芸術のためなら嘘をついても良いというのもありだ。 周りを騙して出ても人々を感動させるという態度は立派な芸術のための芸術の態度だ。
2016-02-24 20:21:18そして贈賞理由「伝情報の解釈は作者の言うとおり占い程度、すなわちフィクションだが、SFを美術に仕立て問題提起を装いつつ、虚実ないまぜに人々を感動させるプロジェクトだとすれば、美術としては嫌悪感を抱かれかねない前述の指摘はすべて、むしろ称揚されるべき諸点へと反転する」と。
2016-02-24 20:22:06筆者)時折USTREAMのCMが10秒挿入され、美学校の電波状況が悪いようで時折音声が切れるため安定的に実況できておりません
2016-02-24 20:23:05