発端
新歓でちょっとした数学の記事を書くんだけど、「数学がZFCから作られていることを実感してもらうためにZFからペアノの公理のモデルでも構成するか」とか思ってたの、難しすぎ感あるな。
2016-03-12 23:00:39「数学がZFCから作られている」は勇み足では、、、「その気になれば数学はZFCから作れる」とは言えるだろうけど。 twitter.com/Rits_math_3rd/…
2016-03-12 23:04:32「数学が2階算術から作られていることを実感してもらうために2階算術での実数のコーディングでもするか」(もっと難しそう) @kadamasaru
2016-03-12 23:07:12@piano2683 例えば特に位相空間論や群論を考えています。位相空間論は位相空間論の公理系から出発できますが、それだけでなく推論の中でZFCの公理が使われている感じもして、ZFCはこのような分野たちにも食い込んでいるのかあ、と。
2016-03-12 23:20:57@piano2683 任意の分野の公理系に対してZFCからモデルが作れて、これ以降は各分野の公理だけで語れるという構造なのかと少し考えたのですが、どうもそれは違うようだ、ということです。
2016-03-12 23:21:14@piano2683 失礼いたしました。完全生定理ですね。これも証明はいまひとつですが主張は理解しているつもりです。公理系Γの任意のモデルで真な閉論理式はΓから証明できる、ですよね。
2016-03-12 23:28:35たしか数学ガール3巻では、不完全性定理の意味での「完全性」は「完備性」とする方がいいと書かれていて、私もこれに賛同です。あとは英語でもちゃんと区別できれば完璧。
2016-03-12 23:38:27本編ここから
@Rits_math_3rd まず、普通のやり方で群論や位相空間論を展開する際は(十分な構成能力を持った素朴)集合論を前提としなければなりません。 というのも、群の定義には「台集合」や「演算(写像)」の概念が必要ですし、位相空間の定義には「和集合」や「共通部分」の概念が必要です。
2016-03-13 04:09:33@Rits_math_3rd さらに、位相空間論の定理の証明においても、「集合論的構成」(直積など)を息をするかのように使いますよね? つまり、(通常の教科書で書かれているようなやり方では)素朴集合論の正しさを暗黙的に認めているわけです。
2016-03-13 04:10:13@Rits_math_3rd でも私達のやっていることは「数学」ですから、議論に使う前提はすべて明示しなければなりません。 素朴集合論の前提を明確にしていなかったせいでRussellやCantorのパラドックスが生まれたことから、この立場には納得していただけるでしょう。
2016-03-13 04:11:09@Rits_math_3rd そこで生まれたのがZFCを代表とする公理的集合論なのです。これによって集合論(とそれを用いた数学)の前提が明確になり、(ZFCの無矛盾性を認めれば)安心して集合論を用いることができるようになります。
2016-03-13 04:11:34