国立大学文系の学費が年間53万というのは、本当に適正な額であるのか?

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アトレティコ・アドリー @rrrt77

国立大学文系学部の学費が年間53万円というのは本当に妥当なのだろうか?

2016-03-13 08:08:07
アトレティコ・アドリー @rrrt77

年収400万程度をもらえる正社員の家庭であれば、かわいい子供の将来を慮り、所得の8分の1にすぎないこの53万という額を出すことは、さして痛みを伴わない。 400万円の収入が350万に削られたところで、生活上に致命的な影響は発生しない。

2016-03-13 08:11:32
アトレティコ・アドリー @rrrt77

しかし年収が200万円にとどくかとどかないかという非正規の家庭だと話はまったく別なものとなる。所得に占める割合が8分の1から4分の1に拡大するといった単純な話ではなく、

2016-03-13 08:15:17
アトレティコ・アドリー @rrrt77

年収200万というラインは爪に火をともすような思いで節約に励まなければとても家庭など維持できない水準であるわけだから、もう逆さに振っても53万などという余剰金が転がり出てくることはない。それでなお子供を大学にやろうとすれば、必然的に教育ローンや奨学金にすがることとなる

2016-03-13 08:17:14
アトレティコ・アドリー @rrrt77

無論考えなくてはならないのは学費だけではない。運良く進学先が近所にあれば問題ないが、一定以上の交通費を払わなくてはならない、或いはそもそも通学が困難な遠隔地にあった場合は、今度は下宿の必要性が出てくる。

2016-03-13 08:20:14
アトレティコ・アドリー @rrrt77

53万の学費は、12ヶ月で割ると1ヶ月あたり4万5千円程度、これで一人暮らしを行った場合、人月あたりの支出は10万には達する。時給800円で働いて125時間を要する額である。もし学生が自力で捻出しようとすれば、到底学業どころではなくなる。

2016-03-13 08:26:06
アトレティコ・アドリー @rrrt77

ならば、問題の学生は、積もりつのる奨学金の額を頭の片隅に置きながら、よりよい会社への就業を目指すしかない。すべてくるめて学費と同等の額しか借りなかったところで、入学金も合わせると、卒業後にはいきなり二百数十万の借金持ちとしての身分に据え付けられることとなる。

2016-03-13 08:31:40
アトレティコ・アドリー @rrrt77

もちろんまともな会社に入ることさえできれば、十分に返済可能な額である。しかしながら大学への入学は、優良企業への就職と、終身雇用を保証するものではまったくない。いい大学に入れても就職できない学生はいるし、いい会社に入れても3年以内に退社してしまう人間も少なくない。

2016-03-13 08:34:20
アトレティコ・アドリー @rrrt77

そしてこの国は、一度レールから転げ落ちた人間に異様なまでに厳しい。瞬く間に社会が意図的に形成している非正規なるカーストへの回収を余儀なくされ、親の代と同じく年収200万円人間の出来上がりである。こうなると自身の奨学金の返済自体怪しくなってくる。

2016-03-13 08:36:48
アトレティコ・アドリー @rrrt77

今日国立大に入学しようと考えた場合、入学金の28万も乗っかるため、初年度の出費は80万を超えることとなる。貧困層の中には、これだけでもう尻込みしてしまい、進学を諦める家庭も出てきているだろう。その子供が仮に成績優秀だったり、向学精神に溢れていたりしていてもである。

2016-03-13 08:42:32
アトレティコ・アドリー @rrrt77

大学全入時代などといいながら、今度は非正規人口の肥大により、学費が払えるか払えないかが重大な分岐点となるステージに入りつつある。年収200万円の非正規にとって、年間53万という学費はやはりそれだけ大きい

2016-03-13 08:47:51
アトレティコ・アドリー @rrrt77

その53万も恐ろしいことに近々90万円に繰り上げられるという予測もなされている。こうなるともう非正規の家庭にとって大学など無縁な存在となる。隠して社会が意図的に作り上げた非正規カーストは世代を超えて固定されていくこととなる。もはや事実上の身分制度である。

2016-03-13 08:49:30
アトレティコ・アドリー @rrrt77

昔は、国立大に入れた子供は親孝行であるといわれたという。今日の数字だけを見ると、そのありがたみは少なからず剥落しているかのように感じられるが、調べてみるとたとえば昭和50年における国立大の学費は年間36000円であった。物価事情を考えても、これは確かに親孝行である。

2016-03-13 08:52:30
アトレティコ・アドリー @rrrt77

それが昭和60年には25万、平成15年にはとうとう50万の大台を超えた。国の経済が冷え込む中、学費だけが異様な速度で増大し、国立大はどんどん親不孝な場所になりつつある

2016-03-13 08:56:12
アトレティコ・アドリー @rrrt77

生まれた家庭が以下に貧しかろうと、最低限逃避先となる、安い学費での就学形態はないものか?ブルネイのような産油国や、北欧諸国のような福祉国家に見られる国立大無償化は不可能であるとしても、例えば単純な疑問として、文系学部に年間53万もの学費は本当に必要なのだろうか?

2016-03-13 08:58:11
アトレティコ・アドリー @rrrt77

これが理系学部ならまだやむをえない部分がある。就学の過程で学生が少なからず関わりを持つ、実習や卒研のための設備や器具には莫大な予算が投下されている。やる気のない学生がうっかりこぼしてしまうような試薬も数千円を下らないケースがある。

2016-03-13 09:00:41
アトレティコ・アドリー @rrrt77

私立大の学費を見ても、文系学部が80万程度で抑えられているところもあるのに対し、理系学部は150万円を下らないなど、この傾向は明らかである。理系は確かに予算を食う。それが最も顕著となるのが医歯薬系で、やはり私大を指標に用いると、年間学費数百万の学校もあるなど

2016-03-13 09:04:46
アトレティコ・アドリー @rrrt77

就学する学部により、一人の学生を教育するのに必要となる予算には差があることが理解できる。国立大の場合、学部によって学費の差はない。文系学部も医歯薬系の学部もひとくくりに53万である。あくまでその意味では文系学部の学生は割りを食わされている。

2016-03-13 09:16:00
アトレティコ・アドリー @rrrt77

その上で、文系学部の学費が年間53万というのは、妥当な額であるのか? 極端なことを言うと、例えば文学部の学生が夏目漱石を専攻しようとした場合、真に必要となるのは夏目漱石全集だけではないのか?アマゾンにてこれを購入する際の出費のみが、就学上絶対に求められる額と言う事になりはしないか

2016-03-13 09:19:38
アトレティコ・アドリー @rrrt77

中高の国語教科書での掲載率が高い「檸檬」で有名な純文学作家、梶井基次郎の場合など、もともと短編をメインに執筆していた上に夭折してしまったことから、全著作が1冊の文庫本に収まってしまうほどであるが、この作家について専攻しようとした場合、その本質的な予算は数百円で足りはしないか?

2016-03-13 09:22:45
アトレティコ・アドリー @rrrt77

もちろん学問は一人ではできない。教官に教えてもらう見返りとしての指導料はある程度払わなくてはならないだろう。ただ、年収1000万円を越える大学教授の収入を支えるために、年収200万円の家庭が年間53万円を貢がなくてはならないというのは、これは本当にフェアなことであるのか?

2016-03-13 09:25:05
アトレティコ・アドリー @rrrt77

もし国立大であってすら年間学費が53万のままで、今後はさらに90万に増大するというのであれば、貧困層の逃げ道として、全国各地にそこだけ学費が格安となる、文学部梶井基次郎学科のようなものが用意されるべきではないのだろうか?

2016-03-13 09:27:30