見逃されてしまったオウム真理教の危険さ

10
司史生@減量中 @tsukasafumio

オウム真理教事件の頃のことなど。 地下鉄サリン事件というと、賀東招二氏が頭を抱えていたのを思い出す。 漫画家も作家もゲームデザイナーも、クリエイターたちはsの事件については一種困っていた。

2016-03-21 00:26:43
司史生@減量中 @tsukasafumio

だってオウムは、揃いの妙な制服着て同じようなことしか言わない下っ端がいて、おどろおどろしい呼び名にそれぞれの特技を持つ幹部がいて、姿を見せない首領に忠誠を捧げてるって、どう見てもショッカーでしょ。富士の裾野の本部の神像の裏にメカが隠れてたり、ロシア支部から幹部が来たり。

2016-03-21 00:29:41
司史生@減量中 @tsukasafumio

そういう、とっくにパロディ化されて久しい「悪の秘密結社」が実際に現れて、人命を奪い国家国民の脅威となっていた。これ、リアリズム系のシリアスな作品を作るにも、お笑い作品を作るにも、困った事態だったのよ。世の中のリアルのタガが外れた状態。

2016-03-21 00:33:01
司史生@減量中 @tsukasafumio

オウム真理教の幹部の中にも幻魔大戦や宇宙戦艦ヤマトへの嗜好が内包されてたから、オタク趣味者のタチの悪いブラックユーモアみたいなものが現実を侵食して社会のリアルと化してしまった。

2016-03-21 00:38:33
司史生@減量中 @tsukasafumio

「仮面ライダークウガ」は2000年の放送だったけど、この時期の平成ライダーシリーズには、オウム事件以後の社会において説得力のある「悪」とは何か、真剣に模索した様がうかがえると思う。

2016-03-21 00:44:12
司史生@減量中 @tsukasafumio

一方、子供の頃にあさま山荘事件以後の極左テロの報道に触れてきた私にとって、オウム事件はいわゆる「二度目は喜劇」としても映った。二度目の喜劇のほうが、国家と社会に与えた危機感は遥かに大きかったわけだが。

2016-03-21 00:46:26
司史生@減量中 @tsukasafumio

教祖は別として犯罪に関わったオウム信者は、物質主義に嫌悪感を抱いたり、社会に違和感を抱きなじめなかったり、生真面目に生の意味や正義に悩んでいたり、いつの時代もいる人間類型であり、複雑な問題をショートカットした答を欲しがるのも、いつの時代も見られることだ。

2016-03-21 00:50:18
司史生@減量中 @tsukasafumio

1970年代に極左を支えたマルクス・レーニン主義が凋落してしまったため、代わって台頭した自分探しのスピリチュアリズムが彼らの飛びつく「答」になった。それが外部から見て笑うしかないトンデモな紛い物だとしても、それが無差別テロを起こす種になった。

2016-03-21 00:53:43
司史生@減量中 @tsukasafumio

70年代の極左革命路線も90年代のオカルト主義も、今日では社会的江宇井協力は無い。しかし、安直な回答は装いを変えて立ち現れ、いつの時代にもいるそうした人を惹きつけるだろう。放射線デマやレイシズムや江戸しぐさや水素水の中に、次のテロリズムの苗床があるかもしれない。

2016-03-21 00:58:46
司史生@減量中 @tsukasafumio

もうひとつ付言すると、オウム真理教のような素っ頓狂で間抜けに見えるものを、ただ笑うネタとして消費して済ませると手痛いしっぺ返しを食うという教訓だろう。間抜けだからこそ危険きわまりない悪が世の中には確実に存在するということだ。

2016-03-21 01:03:54
司史生@減量中 @tsukasafumio

オウム真理教については90年以前から入信者の家族や教団施設周囲の住民とのトラブルが頻繁に報道され問題となっていた。にも拘わらず警察やメディアの追求が及ばなかったのは、その前に「イエスの箱舟事件」が起きていたこともあったからだろう。

2016-03-22 02:22:19
司史生@減量中 @tsukasafumio

「イエスの箱舟事件」は少々風変わりな聖書購読サークルが、家族と摩擦を生じた女性たちの駆け込み先となった結果、猥褻カルトであるかのようにメディアからバッシングされ集団逃避行した事件であった。

2016-03-22 02:27:18
司史生@減量中 @tsukasafumio

1980年代のメディアの目は著名人が次々と入信した「幸福の科学」に向けられていた。中沢新一のチベット密教の著作を種にしたオウム真理教は、大川隆法の霊言を信奉する「幸福の科学」に比べてより伝統的で整った教義を持つ宗教のようにアピールし、その戦略はそれなりに成功していた。

2016-03-22 02:37:14
司史生@減量中 @tsukasafumio

大規模な集会を次々と行い、有名人による広報活動で布教に熱心であった「幸福の科学」がファッショの台頭的なイメージをメディアに抱かせたのに対し、信者の数も教団組織も小さなオウムの凝り固まった危険性は見抜かれていなかった。

2016-03-22 02:44:29
司史生@減量中 @tsukasafumio

オウムの教祖の方では「幸福の科学」に対抗心を抱いていたようで、標的としたテロ行為も起こしている。この「幸福の科学」に対する対抗関係もオウムが暴走していった一因にあったように思われる。

2016-03-22 02:47:58
司史生@減量中 @tsukasafumio

幸福実現党が結成されたのは2009年。80年代から「幸福の科学」が政治活動に乗り出すことは見え見えで、それが当時危険視された一因であったと思う。だがオウムが先に選挙に出てああいう結果になったことで、政治活動を当面見送らせることになったのだろう。

2016-03-22 02:59:17