旅とくらし文化研究所アーカイブ「奈良通信*薬師寺修二会花会式&二上山登山」

旅とくらし文化研究所のアーカイブより、2014年3月下旬、薬師寺の伝統行事「修二会花会式」が行われている春の奈良を旅した記録を紹介します。花会式の初参拝、万葉集にも詠われた葛城市の二上山登山、奈良のシカの保護施設「鹿苑」見学など、盛りだくさんの旅のレポートです。
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旅とくらし文化研究所 @tabi_kurashi

奈良の薬師寺では、3月25日から31日までの七日間、春の伝統行事「修二会花会式薬師悔過法要」が行われます。東大寺の修二会が「お水取り」の名で知られるのに対し、薬師寺の修二会は「花会式(はなえしき)」と呼ばれていて、どちらも旧暦2月に行われる、五穀豊穣や万民豊楽を祈る仏教行事です。

2014-03-22 22:29:22
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薬師寺の修二会も、東大寺の修二会と同じく奈良時代からつづく伝統行事ですが、現在のかたちになったのは平安時代。時の堀河天皇が皇后の病気平癒を薬師如来に祈願して快復し、皇后が感謝の思いを十種の造花にこめて修二会に供えたのが発祥。以来、薬師寺の修二会は「花会式」と呼ばれています。

2014-03-22 22:29:32
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薬師寺の修二会花会式に先立ち、3月23日は「お身拭い」が行われます。修二会に出仕する練行衆らが本尊・薬師如来と日光菩薩、月光菩薩の汚れを落とし、金堂内に十種の造花(梅・桃・桜・山吹・椿・牡丹・藤・百合・杜若・菊)が飾りつけられます。bit.ly/1gbKJ8H

2014-03-22 22:29:42
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旅とくらし文化研究所は、薬師寺修二会花会式が行われている春の奈良へ来ています。今日の奈良は、風の強い花冷えの一日となりました。 pic.twitter.com/mjrBuS7f8g

2014-03-27 16:24:08
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今夜は奈良・薬師寺修二会花会式の初夜・半夜の法要へ。昼間とは対照的な静かな夜の金堂、灯明に照らされた本尊・薬師如来を前に、練行衆だけでなく参拝者も参加して堂内一体となって響きわたる声明や、咒師による厳かな作法などが印象的でした。 pic.twitter.com/ZXhFZ2ew8b

2014-03-28 00:04:05
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今日は昨日と打って変わって、暑いくらいの陽気になった奈良。旅とくらし文化研究所は二上山登山を決行し、午後からは當麻寺を訪れました。護念院では、樹齢300年のしだれ桜が満開を迎えています。 pic.twitter.com/xSDyiJdOQR

2014-03-28 16:18:35
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18時半ごろの、奈良の東大寺二月堂から。すでに日の入り後でしたが、晴れた今日は美しく静かな空が広がっていて、この時分ここから見る眺めは、奈良にいることを実感させてくれる象徴的な景色のひとつだと実感しました。 pic.twitter.com/T37BOJVltl

2014-03-28 22:47:57
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東大寺や奈良国立博物館からほど近い氷室神社では、境内のしだれ桜が見ごろを迎えていて、たくさんの人が夜桜見物に訪れていました。 pic.twitter.com/luLy1GO3Ze

2014-03-28 22:53:17
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奈良公園にある仏教美術資料研究センターでは、今日明日限定で、敷地内に入り重要文化財の旧奈良県物産陳列所の外観を間近で見学できます。ボランティアによる建築の解説もあり。しだれ桜も見ごろです。 pic.twitter.com/ZCeEapw9XU

2014-03-29 17:06:12
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暖かな春の日射しのもと、本日も奈良の薬師寺では華やかに修二会花会式が行われています。白鳳伽藍の西塔下の桜も開花して、この春の行事にまさに花を添えていました。 pic.twitter.com/PQIC0JOxfd

2014-03-29 17:26:14
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奈良通信:3月27日から29日まで、春の喜びあふれる奈良を訪れた旅とくらし文化研究所。薬師寺の伝統行事「修二会花会式」の初参拝、万葉集にも詠われた二上山登山、奈良公園の鹿苑見学など、はじめて尽くしの旅の記録をレポートしていきます。

2014-03-30 23:18:32
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奈良通信:薬師寺の修二会花会式は、十名の練行衆が3月25日から31日までの七日間、寺に籠って心身を浄め、一日六回の法要を行います。練行衆の参籠所前に「修二會参籠所ニ付キ御無用者遠慮ヲ乞フ」の注意書きがあり、奥には下駄が並んでいました。 pic.twitter.com/2FisfRJfKZ

2014-03-30 23:19:32
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奈良通信:薬師寺の花会式期間中、境内には特設食堂が設けられ、事前の案内状が送られた参拝者に昼食がふるまわれます。花会式のために用意されたお弁当のおこわに、別途注文した「薬師うどん」(きつねうどん)をいただき、法要前に腹ごしらえ。 pic.twitter.com/KJA918b1kx

2014-03-30 23:20:28
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奈良通信:特設食堂では、花会式に合わせ参籠しご奉仕する青年衆(学生)の方々が、会場の参拝客のためにテキパキと働いている姿が、清々しく印象的でした。学生だった頃に戻ってこの貴重な機会の一員として参加してみたいなあとうらやましい限り。 pic.twitter.com/6NJLWfW7Fe

2014-03-30 23:21:24
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奈良通信:薬師寺の金堂前には舞台が設けられ、午後1時からの日中・日没の法要にあわせて、献茶や太鼓などの奉納行事が行われます。準備が進む舞台のまわりには、花冷えの風が吹くなかでも参拝者が大勢集まり、華やいだ雰囲気に包まれていました。 pic.twitter.com/IOfcu9WOR5

2014-03-30 23:22:03
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奈良通信・薬師寺花会式:日中・日没の行法がはじまる午後1時、雅楽の演奏に先導された練行衆が正面の舞台から金堂に入堂。法要を前にした練行衆の堂々とした足どりと、雅やかな雅楽の響きがあいまって、期待に胸が高まります。 pic.twitter.com/71lIaPYezR

2014-03-31 23:35:04
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奈良通信・薬師寺花会式:練行衆が入堂し、舞台でひとしきり式典が行われた後、金堂の鐘が打ち鳴らされて日中の行法開始の合図。昼間の法要は、扉が開放されて日が射す堂内に、本尊・薬師三尊を荘厳する十種の造花が美しく映え、厳かな祈りのなかにも、春らしい華やかな雰囲気に満ちていました。

2014-03-31 23:35:45
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奈良通信・薬師寺花会式:日中・日没の法要を終えて、回廊の野点席でお茶を一服した練行衆は、午後7時からの初夜・半夜の行法を前に、一度参籠所に戻ります。鮮やかな法衣を身に纏った練行衆が、一列に整然と並んで歩かれる姿が印象的でした。 pic.twitter.com/sj7T4QsaBf

2014-03-31 23:36:16
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奈良通信・薬師寺花会式:初夜・半夜の行法は午後6時半に開門され、希望者は堂内に入って参拝することが可能。入堂に際し、声明が書かれた経本も貸し出されます。昼間とは違い、夜は法要がはじまると金堂の扉はすべて閉じられ、約2時間半の法要のあいだ、途中入場や退席はできません。

2014-03-31 23:36:47
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奈良通信・薬師寺花会式:初夜・半夜の法要では、灯明に照らされたほの暗い堂内で、厳粛で神秘的な雰囲気のなか、咒師が剣を手に堂内を結界する作法が行われます。時導師が音頭を取り、練行衆と参拝者がともに声明を唱える満場悔過の堂内一体となって響く祈りの声は、特別な高揚感に包まれていました。

2014-03-31 23:37:15
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奈良通信・薬師寺花会式:初夜・半夜の法要が終わった後の薬師寺境内。外は寒く体は冷えきっているものの、心の奥底に大きな力をもらったような、あたたかな気持ちで帰路につきました。 pic.twitter.com/Tk6Vesnawf

2014-03-31 23:37:54
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奈良通信:薬師寺白鳳伽藍の国宝・東塔は、奈良時代の創建時から現存する唯一の建物。10年がかりの解体大修理が行われていて、現在その姿を見ることはできません。修理が終わり、ふたたび美しい姿を私たちに見せてくれるのは平成31年春の予定です。 pic.twitter.com/hvCKSCEzWU

2014-04-01 22:24:40
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奈良通信:薬師寺東塔の解体修理では、塔は瓦・木部・基壇などのパーツに完全に解体されて、地下の発掘調査も行われる予定。パーツは傷んだ部分を修復し、使えるものは極力使い、修復の難しいパーツのみ取り替えて再び塔を組み上げていきます。約7割のパーツは、修繕されてふたたび使われるそうです。

2014-04-01 22:25:48
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奈良通信:旅二日目は葛城市と大阪府に跨る二上山登山へ。奈良盆地の東、日が昇る三輪山に対し、西の二上山は夕日の沈む山として古代から信仰され、麓の當麻寺とともに浄土信仰の聖地で知られます。飛鳥時代、謀反の罪で死んだ大津皇子を悼み万葉集に詠われ、折口信夫の『死者の書』にも描かれました。

2014-04-02 21:38:14
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奈良通信:二上山登山のスタート地点は、近鉄の二上神社口駅。橿原神宮前駅から大阪方面に乗り換えて20分くらいです。お天気もよく暖かな陽気のなか、飲み物やお弁当をバッグにつめて、いざ二上山へ。 pic.twitter.com/c4VbQcomO6

2014-04-02 21:38:41
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