旅とくらし文化研究所アーカイブ「奈良通信*薬師寺修二会花会式&二上山登山」

旅とくらし文化研究所のアーカイブより、2014年3月下旬、薬師寺の伝統行事「修二会花会式」が行われている春の奈良を旅した記録を紹介します。花会式の初参拝、万葉集にも詠われた葛城市の二上山登山、奈良のシカの保護施設「鹿苑」見学など、盛りだくさんの旅のレポートです。
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奈良通信:二上神社口駅から二上山の登山口へは、なだらかな坂道を上がっていきます。加守地区の集落を抜けて少し歩くと見えてくる森は、加守神社。加守神社・倭文神社・二上神社の三社が祀られていて、境内の横から二上山の登山道がはじまります。 pic.twitter.com/z82blukPJn

2014-04-03 23:13:25
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奈良通信:加守神社を抜けて二上山の登山道に入ると、まもなくイノシシ止めの柵が設けられていました。このときはイノシシの気配は感じられませんでしたが、自然が豊かである証拠。ルールをきちんと守って施錠し、頂上を目指します。 pic.twitter.com/jfnGxkD45C

2014-04-03 23:14:07
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奈良通信:二上山の登山道。イノシシ止めの柵をこえたあたりから、いよいよ山道らしい傾斜に。二上山は雄岳でも標高517mと、気軽な登山ができて人気なのか、天気のよかったこの日は、中高年を中心に登山客の方々が多く見られました。 pic.twitter.com/QzEOACBnFb

2014-04-03 23:15:05
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奈良通信:二上山の登山道を上っていると、ところどころに地図と現在地を示す標識が立てられていて、葛城市マスコットキャラクターの蓮花ちゃんが道案内してくれます。山道は頂上までほぼ一本道なので、山登り初心者でも安心です。 pic.twitter.com/73x5WC9a92

2014-04-04 23:40:51
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奈良通信:二上山登山もしばらくすると、山道がだんだん急峻な岩場になってきます。上げ下げする脚の振幅が大きくなり、都会のもやしっ子・旅とくらし文化研究所は、額に汗をかきかき登りました。途中すれ違う人へ「こんにちは」の山ルールを忘れずに。 pic.twitter.com/VI4gXDJspP

2014-04-04 23:41:36
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奈良通信:登っているときは見通しのきかない登山道がひたすらつづきますが、二上山の雄岳頂上が近づいてくると、徐々に見晴らしがよく風通しのいい道に変わってきます。木々の合間に麓の葛城市の町並みが見えてきて、気分も爽快。 pic.twitter.com/8EudvN3biS

2014-04-04 23:42:15
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奈良通信:二上山雄岳山頂にある、大津皇子の墓。飛鳥時代後半に生きた天武天皇の皇子・大津皇子は、文武に長けて信望を集めながら、天武の死後まもなく、謀反の罪により24歳の若さで処刑されました。その後、二上山に葬られたと伝えられています。 pic.twitter.com/fOc2nqvCNL

2014-04-05 22:42:04
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奈良通信:二上山山頂、大津皇子の墓。彼の死は、草壁皇子を皇太子に推す継母・持統天皇による謀殺説も。万葉集巻第二、大津の姉・大伯皇女が弟の死を悼んで詠んだ「うつそみの人なる我や明日よりは二上山を弟と我が見む」は、悲しく胸を打つ名歌です。 pic.twitter.com/l6eZrKYKnT

2014-04-05 22:43:56
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奈良通信:登山口から約一時間で標高517mの二上山雄岳山頂へ。山頂には葛木坐二上神社があり、無事に登れたことに感謝し、立ち止まって手を合わせます。 pic.twitter.com/tAti1znqa9

2014-04-06 21:28:04
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奈良通信:二上山雄岳の山頂付近は木が生い茂り、あまり大きな眺望は開けませんが、木々の向こうに見えるもうひとつの雌岳をめざし、歩みを進めます。 pic.twitter.com/TMHmFBQHvW

2014-04-06 21:28:58
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奈良通信:雄岳と雌岳の二つの山からなる二上山。その中間にある凹んだ場所は「馬の背」と呼ばれていて、緩やかな斜面のあちこちにベンチが設けられ、休憩に最適です。 pic.twitter.com/MCF2svW6jK

2014-04-06 21:29:46
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奈良通信:10時半に二上神社口駅を出てから、二上山の馬の背でちょうど正午。お昼ごはんに、わさび葉すしが人気の、奈良の「梅守(うめもり)」で買ったお寿司セットをいただきます。ウグイスの美しい鳴き声を聞きながら、春の気分も味わいました。 pic.twitter.com/JlPCSXq0ms

2014-04-06 21:30:31
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奈良通信:標高474mの二上山雌岳山頂からの眺め。本来は奈良盆地を一望できる絶景ポイントですが、この日は晴れて暑いくらいで、遠くのほうは霞んでしまい、空と地上の境目が曖昧に。これはこれで、いにしえの景色が偲ばれ、味わい深いものです。 pic.twitter.com/2JiBPsbclA

2014-04-07 22:39:44
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奈良通信:二上山雌岳山頂では、馬酔木の花が見頃でした。馬酔木の花といえば、万葉集巻第二に「磯の上に生ふるあしびを手折らめど見すべき君がありといはなくに」という、大津皇子の姉・大伯皇女が弟亡き後の寂しさを詠った歌が伝わっています。 pic.twitter.com/LDxTzJY6UL

2014-04-07 22:40:52
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奈良通信:二上山雌岳山頂から下っていくと、雄岳とはまた少し違った植生が目を楽しませてくれました。途中、野生のサザンカが勢いよく生い茂っていて、3月下旬のこの頃は、小さな花がたくさん咲いていました。 pic.twitter.com/v8RCRdre2M

2014-04-08 22:30:42
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奈良通信:二上山の岩屋峠と呼ばれる場所に「史蹟 岩屋」があります。奈良時代の石窟寺院跡で、凝灰岩を削った石窟と石塔が残っています。二上山は石器に用いられたサヌカイトや、古墳の石棺に使われた凝灰岩など、古代から石材の産地でした。 pic.twitter.com/g1DQHej4Pv

2014-04-08 22:32:45
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奈良通信:二上山の岩屋峠から麓にいたる道を下っていると、サラサラと水の流れる音が聞こえてきます。水飲み場では絶え間なく湧き水が流れ、さらに下ると流れが勢いを増したザァザァという音が、人里が近くなったことを感じさせます。 pic.twitter.com/fltPLJyiaF

2014-04-09 21:59:49
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奈良通信:二上山雌岳から麓までの道は、丈高い常緑の木々が多く、お天気のよい日は木漏れ日が射し、あざやかな緑色が目を楽しませてくれます。途中足元が悪い箇所もあるので十分に気をつけて、時折上を見上げて眺めを楽しみながら、麓を目指します。 pic.twitter.com/WHxUcyN9Uz

2014-04-09 22:01:30
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奈良通信:二上山雌岳からの山道を下りきったところに、三体のお地蔵さんが並んでいました。雄岳を登りはじめてから、休憩も含めてここまで約3時間。無事に二上山登山を終えられたことに感謝して手を合わせ、つぎの目的地・當麻寺へ。 pic.twitter.com/II9zbuj3BW

2014-04-09 22:24:32
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奈良通信:二上山の麓近く、當麻寺へ向かう道の途中にある鳥谷口古墳。7世紀後半に築造された一辺約7.6mの方墳です。二上山雄岳山頂にある大津皇子の墓には真偽諸説あり、じつはこの鳥谷口古墳こそ大津皇子の本当の墓ではないかといわれています。 pic.twitter.com/xBQBAz7KKj

2014-04-10 23:11:32
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奈良通信:二上山麓の鳥谷口古墳。墳丘に二上山の凝灰岩を使用した横口式石槨という狭い石室があります。被葬者を示す遺物は発見されておらず、大津皇子の墓である確証はありませんが、大津皇子の死の謎は、多くの古代史ファンを惹きつけてやみません。 pic.twitter.com/1jmFNMj4lG

2014-04-10 23:12:13
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奈良通信:二上山の麓から鳥谷口古墳を過ぎた道端の木立の中に、傘堂と呼ばれる不思議な建物があります。一本柱の上に瓦葺の屋根が乗ったお堂で、江戸時代、初代郡山藩主・本多政勝公の菩提を弔うために建立されました。名工・左甚五郎作との伝説も。 pic.twitter.com/cQr8uQVV7v

2014-04-11 23:05:42
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奈良通信:葛城市の古刹・當麻寺は、612年に二上山の西に建立された万法蔵院が前身。681年、現在の地に移り、古代豪族・當麻氏の氏寺として創建されたと伝えられています。国宝の本堂に祀られる本尊は、数々の伝説に彩られた「當麻曼荼羅」です。 pic.twitter.com/3Z2UITGeJm

2014-04-12 23:56:51
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奈良通信:當麻寺は、奈良時代に藤原家の郎女・中将姫が蓮糸で織ったと伝えられる當麻曼荼羅を本尊とし、極楽往生の信仰を集めてきました。昨年、奈良国立博物館で開催された當麻寺展で、30年ぶりに原本の「綴織當麻曼荼羅」(国宝・奈良時代)が一般公開されたのが記憶に新しいところ。

2014-04-12 23:57:27
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奈良通信:當麻寺本堂。現在祀られている當麻曼荼羅は、室町時代の通称「文亀本」と呼ばれる原寸の写し。阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩を中心に極楽浄土が描かれた荘厳な曼荼羅です。曼荼羅を納める天平時代の厨子と鎌倉時代の須弥壇も美しく必見。 pic.twitter.com/OntExPNVwO

2014-04-12 23:58:49
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