【経営学たん春の連ツイ祭り】 二日目:『新入生のための経営戦略論』

新入生・初学者を対象とした、経営戦略論講座です。経営戦略論の知識を短く、簡単に。
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経営学たん @keieigakutan

皆さん、こんばんわ。経営学たんです!昨日から四日連続の連ツイを始めさせていただいております。本日はその二日目です。

2016-04-05 23:01:37
経営学たん @keieigakutan

さて、本日は『新入生のための経営戦略論』を連ツイします。 題名通り、今回は経営戦略の話です。大学新入生を対象に、初歩的な戦略の話をしてみたいと思います。 ですので、初学者の方や復習をしたいという方にも是非見ていただけると嬉しいです。

2016-04-05 23:10:52
経営学たん @keieigakutan

さて、まずは経営においてよく使われる「戦略」という言葉について考えていきたいと思います。

2016-04-05 23:20:01
経営学たん @keieigakutan

「戦略」という言葉は、元々は軍事用語で、アルフレッド・チャンドラーやイーゴル・アンゾフなどが経営学に持ち出しています。特にアンゾフは「市場における競争」という概念をこれまでの経営の考え方に加え、「戦略」の重要性を説いています。

2016-04-05 23:21:26
経営学たん @keieigakutan

彼は企業における意思決定を三種類に分類し、後にこれは「3S」と呼ばれるようになりました。 「3S」とは以下のレベルでの意思決定です。 ①戦略(Strategy) ②組織(Structure) ③システム(System)

2016-04-05 23:22:33
経営学たん @keieigakutan

三つ中でも、アンゾフは『①戦略』における意思決定を重視しています。戦略は企業の方向性を決める、「目的や理想、あるべき状態」までの道筋を示す羅針盤となっています。すなわち、戦略を策定する際には必ず「目的、理想、あるべき姿」などの未来の状態を明確にすることから始めなくてはいけません

2016-04-05 23:24:10
経営学たん @keieigakutan

アンゾフはこの点を『ギャップ分析』という分析手法で説明します。 現在と未来の状態をギャップを埋める。それが戦略ということになりますね。 pic.twitter.com/WjFyHukf1j

2016-04-05 23:25:36
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経営学たん @keieigakutan

@zatutan このギャップ分析は経営だけではなく、私たち個人の生活の中でも使えます

2016-04-05 23:27:27
経営学たん @keieigakutan

例えば、「偏差値60のA大学に入学する」を目的としたとき、現在の状態は「合格率はD判定」または「偏差値は50」といったものを現状とします。そこにはやはりギャップがありますね。このギャップを認識し、合格率を上げるにはどんなことをすべきか。大雑把にいうならば、これが戦略となります。

2016-04-05 23:30:28
経営学たん @keieigakutan

なお、組織においてのこの目的は「目的が二重」となっていたり、先程も言ったように「目的やギャップの捉え方が不明確、または錯誤」であったりすると、失敗に帰することが多いです。

2016-04-05 23:35:41
経営学たん @keieigakutan

しかし、一言に戦略と言っても、「どうやって目的を達成するか」には様々なやり方があります。そしてそこには大抵競争相手がいます。この競争相手を打ち負かして、自分が目的を達成しなくてはいけません。戦略は何かしらの形で競争相手を出し抜くものであることが必要です。

2016-04-05 23:45:38
経営学たん @keieigakutan

では、ここで経営戦略論では特に著名な二つの概念について学んでみましょう。 一つは「ポジショニング」 もう一つは「ケイパビリティ」という概念です。

2016-04-05 23:49:12
経営学たん @keieigakutan

まずは「ポジショニング」からいきましょう。 経営戦略におけるポジショニングとは、要するに「位置取り」のことです。 市場において、自分が有利に立ち回れる、または競争相手が少ないところに参入することで、相手を出し抜くという戦略の考え方ですね。

2016-04-05 23:57:16
経営学たん @keieigakutan

このポジショニングにおいて、最も有名なのは経営学者のマイケル・ポーターでしょう。彼はこのポジショニングの概念を広げ、経営学史に大きな貢献をした人物の一人です。 おそらく経営学部・学科の大学一年生でも多くの人は彼を知っているといえるくらいには経営学でよく登場します。

2016-04-06 00:02:11
経営学たん @keieigakutan

彼は経営戦略には少なくとも二つ条件が必要だと、以下の条件を述べています。 ①「戦略は、他とは違うことをすることである」。 ②「戦略は、何をするかを決めるだけでなく、何をしないか決めることである」。

2016-04-06 00:06:48
経営学たん @keieigakutan

それぞれについて、もっと深く掘り下げてみましょう。 まず「他とは違うことをする」とは、差別化のことをいいます。競争において、みんながみんな同じことをしてしまえば、その違いというのはわからなくなり、結局のところジリ貧となってしまいます。

2016-04-06 00:12:12
経営学たん @keieigakutan

次に「何をするかを決めるだけでなく、何をしないかを決める」という条件です。 前者はわかるけど、後者はなんとなくつかみにくいという声があるかもしれません。

2016-04-06 00:17:48
経営学たん @keieigakutan

これは「どこに集中して、どこに集中しないか」・・・つまりは「選択と集中」の考え方です。 企業(もっというなら個人)は、資源を無限にもっているわけではありません。時間、金、労働力など、常に資源は有限です。 故に、そんな限りある資源を下手に使うことは合理的とは言えませんね。

2016-04-06 00:23:43
経営学たん @keieigakutan

ですので、まずどこに資源を集中するのかを選択し、そしてまたどこで資源を無駄にすべきではないのかを決定することで、市場において利益をあげていくのです。

2016-04-06 00:25:52
経営学たん @keieigakutan

ここで、マイケル・ポーターの提唱した理論を紹介しましょう。 ポーターで有名なものといえば、次のものがありますね。 ・三つの競争戦略 ・五つの競争要因(ファイブ・フォース) ・価値連鎖(バリュー・チェーン) ・ダイヤモンド・モデル ・フィット(適合性) ・・・などなど

2016-04-06 00:34:39
経営学たん @keieigakutan

特に上の二つはポーターの理論では多くの人に知られているものでしょう。 この二つを簡単に説明してみます。

2016-04-06 00:36:16
経営学たん @keieigakutan

【三つの競争戦略】 ポーターによれば、競争戦略は大きく分けて三つに分けられるとしています。 他社よりコストで優位をとる『コスト・リーダーシップ戦略』、自社の独自性による『差別化戦略』、他社が入り込めないところを狙う『集中戦略』です。 pic.twitter.com/m7L1RiwOHx

2016-04-06 00:42:12
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経営学たん @keieigakutan

【ファイブ・フォース】 これは自社が取るポジションがどれほど有利かを分析するツールです。 「新規参入圧力」 「企業間の競合圧力」 「代替製品・サービスの圧力」 「顧客からの圧力」 「サプライヤーからの圧力」の5つの圧力の強弱を分析します。

2016-04-06 00:46:23
経営学たん @keieigakutan

ポジショニングに関する知識は、最初のうちはざっとこの程度覚えておくと便利かと思われます。 さて、ではもうひとつの概念、「ケイパビリティ」について話してみましょう。

2016-04-06 00:56:03
経営学たん @keieigakutan

ケイパビリティとは経営学では「所有能力」を意味します。 企業が有している経営資源など、自社の能力による戦略を打ち立てるのがこのケイパビリティです。

2016-04-06 01:07:32